第50回衆院総選挙の投開票が10月27日に行われ、福井2区では立憲民主党公認で新人のつじ英之候補が、自民党派閥の「裏金問題」を受け自民党非公認で出馬した前職・高木つよし候補らを破り、初当選を果たしました。

 つじ候補の対立候補の一人である高木候補は、自民党派閥「清和政策研究会(安倍派)」の有力議員「5人衆」の一人で、事務総長も務めていましたが、派閥の政治資金パーティー収入のキックバック1019万円を政治資金収支報告書に記載していなかったことから、自民党の公認が得られず無所属での立候補となりました。

 つじ候補の当選確実の一報が流れると、選挙事務所で開票を見守っていた多くの支援者らから大きな拍手と歓声が上がりました。福井県内の小選挙区における非自民党候補の当選は、1996年以来28年ぶりです。

 つじ候補は当選の弁で、今回の選挙の勝因について「名もなき庶民のみなさん、真面目に働く人たち、弱い立場に立たされ続けた人たちに寄り添う立場を貫き通したこと。そしてその人たちのことを信じた、その一点に尽きる」と述べました。

 また、「政治とカネ」の問題についての国民の不信感が高まっていることをふまえ、政治改革については「私自身、NPO活動を続けてきた。 基本的にNPOというのは少ない予算で、そして最大の成果を出し、当然使い道や行ったことは公開している。これが当たり前で30年間過ごしてきた。この感覚をそのまま政治家になっても持ち込みたいと思っている。これが当たり前になるように、私以外にも広げていきたいと思っている」と語りました。

 新幹線の敦賀以西ルートの問題、原発問題などの課題を抱える福井2区の国会議員としての意気込みを問われ、「新幹線・原発もそうだが、基本的には過疎地が大変多い。人口減少問題も課題となっている。この福井の課題をきちんと解決すれば、全国の課題を解決できる、そんなふうに思っている。逃げずに正面から向き合っていきたい」と力強く決意を述べました。