立憲民主党は11月28日、国会内で国会改革有識者ヒアリングを行い、東京大学教授の谷口将紀氏、駿河台大学名誉教授の成田憲彦氏から話を聞きました。今回のヒアリングは、国会対策委員会役員と、衆院各委員会の筆頭理事を対象にしたものです。

 冒頭、野田佳彦代表は「自公過半数割れを実現したことにより国会の審議風景が大きく変わるように、『熟議と公開』を旨としていこうと申し上げてきた。抽象論だけではなく具体的にどういうやり方で国会改革ができるのか。海外の事例など専門家の先生から話を聞くことで、いろいろな作戦を考える場にしたい。知恵を発揮していくための貴重な場だ」とあいさつ。問題意識を共有し、今後の国会対応に活かせるよう議論してほしいと呼びかけました。

 ヒアリングでは、日本の国会制度の特徴を踏まえた上で、熟議と公開の議会の実現に向けてどうあるべきか、谷口氏からは特に海外などの例を引きながら、成田氏からは内閣総理大臣秘書官(細川内閣)や国会図書館での勤務経験を踏まえて、国会改革の提案をいただきました。

 終了後、記者団の取材に対し後藤祐一国会対策委員長代理は、「いただいた知見を明日から委員会ごとに実践していきたい」と述べました。その上で、与党の事前審査制度のあり方や、官僚との関係、党首討論の活かし方、予算の審議の在り方、議員立法の活かし方、委員長のあり方などについて、それぞれ具体的なご提案をいただいたと説明。特に与党の事前審査制度については、「これにより、法案や予算案の中身が固まり国会審議では変わらないのが、与党が過半数を占めていた時の国会。われわれ野党にとっての問題点であり、国民から見ても熟議と公開という観点から問題があるのではないか、他の国では政府から出てきたものに対して与党からも国会で修正を求める、実際に修正することがむしろ通常だという議論などもあった」と明かしました。