野田佳彦代表は1月17、18日に福井県を訪れ、夏の参院選に党公認で立候補予定のかずえちゃんとともに記者会見を行いました。記者会見後に開かれた演説会では、かずえちゃんへのいっそうの支持と支援を訴えました。また、前日には越前市内で行われた福井県議補選に立候補予定の藤田みほさんの決起集会に参加しました。波多野翼、辻英之両衆院議員の他県連所属の議員も同席し、立憲民主党への支援を強く求めました。

■参院選公認候補予定者かずえちゃん

 決意表明の記者会見でかずえちゃんは、「まずYouTuberとしての原点は、自身がゲイとして生きづらく、自分がダメなんだという幼少期を過ごしてきたが、当時の自分が(ダメではないと)教えて欲しかったことからだ」と話しました。そして出馬を決めたことについては、「自分自身がYouTubeで発信していく中で、市民活動では変えられない社会があることを感じ、(参院選に)挑戦したいという思いが今回の出馬につながった」と述べました。

 実現したい政策として(1)疎外感も偏見もない社会に(2)経済的格差をなくしたい(3)農林水産業辛ささをやりがいに(4)地方の保育や介護福祉を笑顔に――の4つの大きな項目を掲げたかずえちゃんは、「閉塞感の中で、自分の住む地域から出ざるをえない状況になり、それが地域の成長の可能性を失わしてしまっている。福井県から多様な価値観、さまざまな属性の人たちが喜びを実感できる未来を作っていきたい。マイノリティーは弱い者と言われるが、弱い立場に置かれているからだと思う。社会で守られていないと感じる。自分自身が最初に掲げた、誰もが尊重され、あきらめなくてもいい社会を作っていきたい」と決意を語りました。

■野田佳彦代表

 野田代表は会見で、「参院選を念頭においた動きとしては今日がスタートの日だ。32の1人区が決定的な意味を持つ。わが党を含めて野党系が勝つことができるのかによって劇的な変化が生まれる。福井県には現在2人の衆院議員がおり勢いがある。今年の夏の参院選では何としても勝利を勝ち取りたい」と話しました。その上で公認候補予定者のかずえちゃんについて、「立憲民主党らしい候補予定者だ。性別や性的指向、人種や国籍、障がいの有無で差別をしてはならない。多様性を認め合い共生社会を作っていくことが立憲民主党の大きな理念だ。その理念にぴったりの候補予定者だ」と話し、県連も含めしっかりとサポートし、議席を得られるよう頑張っていくと述べました。

 演説会では、先の衆院選で福井から2議席を得たことに謝意を示したうえで、「福井県を始め、保守大国と言われるところほど変わろうとするマグマが溜まってきている。根源的な不満が溜まってきている。その変わろうという流れを受け止めて、かずえちゃんの勝利につなげていきたい。福井から日本を変えていきたい。かずえちゃんはそれにふさわしい候補予定者だ。今の政治に最も足りない部分を補うことができる政治家になることができる」と述べ、集まった聴衆に向けいっそうの支援を求めました。

■藤田みほ福井県議補選候補予定者

 藤田みほさんは、「今、(公認候補予定者として)ここに立っている原点は、障がいを持って生まれた次男のはやとの存在で、その時支えられた経験から、支える側になりたいと介護の現場に飛び込んだ。そこで多くのことを学び、また地域のことは地域で解決しないといけないとして、何かできないかと思っていたところでかずえちゃんのことを知り、その姿に感銘を受け共に活動をするようになった」と話しました。

 さらに藤田さんは、「弱い立場の人たちのことでは、思いやりややさしさだけでは解決できないことがある」として、福井県内で初めて越前市にパートナーシップ制度が導入されたとき、「制度ができることで生きづらさが解消できる。生きやすい社会を可視化できる。理解が得られる。そういうことが分かり、やはり人権を守る点では、政治的なものが必要だということを学んだ」と述べました。

 そして藤田さんは、「弱い立場の方々の声を多く聞き、県政に届けていきたい。福井県は本当に安心安全に暮らせる町です。しかし変えていかないといけないところがある。守るだけではなく変えていかないといけない。私たちは変える力がある。皆さんで変えていきたい。私一人ではできないが、皆さん力を貸してください」と理解と支援を求めました。

■野田佳彦代表

 演説で野田代表は、「国政でも大きく変革を促していきたいと思うが、やっぱり地方がもっと変わっていかなければいけない。福井県議会の定数は37で、しかも自民党議員ばかり。これでは多様な人の意見を反映できるとはとても思えない。さらに女性の県議が2人しかいない。そこから変えていかなければいけない。国政選挙でも女性議員が30人になった。女性が増えてくると議会の空気が変わってくる。本当にわれわれが見落としていた視点がいっぱい反映されるようになってきた。福井もそう変えていこうじゃありませんか」と聞き入る聴衆・支持者に向けて訴えかけました。