野田佳彦代表が、衆院農林水産委員会において、失言で辞任した江藤前農林水産大臣に代わって就任した小泉大臣に米価高騰への対策について質問しました。
野田代表は、米価高騰の原因について「問題の本質をつぶさに検討しないと問題は解決しない。正しい処方箋のためには正しい診断が必要」と指摘し、小泉大臣の認識を問いました。
小泉大臣は「インバウンドによる消費が予想より多くなったこと」「米の生産量は増えている。集荷量が減っている。流通全体の検証が必要」等と説明しました。
野田代表は「備蓄米の放出は3回行われた。結果的には状況は変わっていない。異常な高騰が続いたままで3回の従来の備蓄米をどう総括するか。正しい総括がないと進めない」と改めて指摘しました。
小泉大臣は「競争入札を随意契約に変えて、せりあがることがない形をとった」「おかげで2千円の備蓄米が店頭に並ぶようになった。まずはこの随意契約で乗り切る」と方針を説明しました。
野田代表は「随契契約は一つの突破口として理解できる」と述べつつも「石破総理が5月21日の党首討論で3千円台と明示。小泉農水大臣は2千円と明示」したことを「バナナのたたき売りではない。気合は分かるが、それが適正価格なのか。消費者にとっては安いほどよい。一方で、生産者にとっての適正価格は何なのかということを、バランスよく考えていかなければいけない」と訴え、かねてから立憲民主党が訴えている「直接支払制度」を改めて提案しました。
野田代表は、子ども食堂に無償米の提供が行われていることに関連して「拡大することができないか。4月から学校給食用の米価も大幅に値が上がった。これ以上保護者の負担を上げられない、学校経営の観点からも困っている」「病院の食事は健康保険法で決まっており30年変わっていない」「赤字で苦しむ公立病院は病院食で苦労している」「病院食の提供にまで無償米を拡大できないか」と提案しました。
小泉大臣は「思いとしては受け止めたい」と述べるに留まりました。