参院文教科学委員会で5月21日、「教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査」について斎藤嘉隆議員が質疑を行いました。斎藤議員は、(1)学校給食費無償化に伴う諸課題(2)教職員の休憩時間の確保(3)公立学校におけるカスタマーハラスメント対策(4)養護教諭の処遇改善(5)日本語指導が必要な児童生徒への対応――等について質問しました。

学校給食費無償化に伴う諸課題

 斎藤議員は、国の制度として令和8年度(2026年度)から実施が始まった公立小学校における給食無償化について、昨今の食材費の高騰等により、自治体の財政負担が増大し、保護者の一部負担や食材費見直しによる質の低下が発生していると問題視。文科省が自治体に対し交付している給食費負担軽減交付金の見直しが必要と指摘しました。文科省は、給食費に関する自治体調査を実施し、物価動向等を踏まえ、児童1人あたり月額5200円としている自治体への補助基準額について、適切な額の設定を検討していくと答弁。このほか、公立中学校給食の無償化の方向性について、松本文科大臣は「小中学校の給食実施状況の違いといった課題整理を行い、事業の進め方について地方団体も交えて検討していく」と述べました。

教職員の休憩時間の確保

 学校現場において、教職員から休憩時間を確保できないとの声があり、労働基準法第34条の休憩時間の適用外となっている実態について、行政上の責任を問いました。松本文科大臣は「監督権者である教育委員会及び校長の責任の下で休憩時間が確保できるよう、教職員の働き方改革の推進をはじめとして、教員定数の改善や支援スタッフの充実など、学校指導運営体制の環境整備に努める」と応じました。

公立学校におけるカスハラ対策

 公立学校において、保護者からの不当な要求や暴言といったカスタマーハラスメント(カスハラ)が深刻化しているとして、文科省の具体的な支援が重要と強調。文科省からは、過剰な苦情対応の先行事例集を各教育委員会に周知徹底するとともに、学校問題解決支援コーディネーターなどの専門家の配置といった支援を充実させていくとの答弁がありました。斎藤議員は、保護者との信頼関係を損なうことがないよう、子どもの教育環境を確保していくことが重要であるとして、全国統一的な学校外でのルール作りを求めました。

養護教諭の処遇改善

 教育課題が多様化している中、子ども一人ひとりに向き合っていく養護教諭の職務の重要性が増しているとして、更なる処遇改善が必要ではないかと問いました。松本文科大臣は、児童生徒が抱える健康課題に対応していく養護教諭の役割は重要との認識を示し、「給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)改正により教職調整額の率の引き上げを行ったところであるが、教職員全体の処遇改善を全体として議論していく」と述べました。

日本語指導が必要な児童生徒への対応

 外国人児童生徒が増えている中、日本語指導の支援体制のあり方について問いました。松本文科大臣は、日本語指導が必要な児童生徒への対応は重要な課題であるとの認識を示した上で「日本語指導補助などの各制度の活用が重要であり、今後、関係者の意見も踏まえながら総合的に検討していく」と述べました。