立憲民主党は7月7日、公明党と共同で議員立法「障がい児福祉に係る所得制限撤廃法案」(正式名称:特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案)を参院に提出しました。

 政府は「こども未来戦略」の一環として、すべての子どもが等しく手当を受けられるよう「児童手当」の所得制限を撤廃しました。その一方で、障がい児福祉の公的給付(特別児童扶養手当、障害児福祉手当、障害児通所支援、特別支援教育就学奨励費)には、いまだに所得制限が残されています。障がい児を養育する家庭は、子どもの医療費や将来の貯蓄のために懸命に働いています。しかし、所得制限基準を超えた途端に手当が打ち切られ、福祉サービスも負担増となることで、収入が増えたのに手取りが減るという逆転現象が深刻で、子どもへの医療や福祉サービスの利用控えに加え働き控えの選択にも迫られています。

 立憲民主党は、公明党と中道改革連合との合同会議において、子育て支援団体や有識者、障がい児の保護者の皆さんから所得制限をめぐる現状をうかがい、その切実な声を受け止める法的措置の必要性を再認識しました。同じ障がいを持つ子どものいる家庭でも、親の所得によって支援が受けられるかどうかが決まる不公平な仕組みを変えて、支援を受けられない子どもが取り残されないようにするために必要な措置を図り、子どもの福祉の増進につなげるために、この法案提出に至りました。

 法案の内容は、(1)特別児童扶養手当および障害児福祉手当の所得制限の撤廃(2)放課後等デイサービス等に係る障害児通所給付費や特別支援教育就学奨励費の経済的な負担軽減措置を講ずるもの――となっています。加えて、法律公布後3年をめどに、障がい者の福祉の増進を図るために、経済的負担の軽減などを包括的に検討し、必要な措置を講ずることも盛り込んでいます。

 法案提出後の記者会見で、筆頭発議者の小西洋之参院議員(参厚生労働委筆頭理事)は、「障がいのある子どもたちと親御さんが共に人生を歩む中、物価高騰の影響もあり、国の支給制度があっても十分な支援とは言えない状況にある。また、所得の増加に伴い手取りが減少する逆転現象が生じるなど、不合理な制度となっている」と指摘しました。
 その上で、「こうした不合理を是正するため、障がいのある子どもの保護者や専門家の意見も踏まえて法案を作成した。全ての人のかけがえのない尊厳を社会全体で支える共生社会の実現に向けた重要な提案であり、成立を目指して取り組んでいきたい」と訴えました。

 また、高木真理参院議員(こども家庭部会長)は、「所得制限によって、一定の所得を超えると放課後等デイサービスをはじめとする障がい福祉サービスを十分に利用できなくなるなど、子どもが受けられる支援が減少する不合理な実態にあると伺った」と当事者の声を紹介。
 さらに、「保護者は所得に応じて税負担をしているにもかかわらず、所得制限によって給付が一律に打ち切られることは不合理ではないか、との声も寄せられている。本当に成立が必要な法案であり、実現に向けて取り組んでいきたい」と決意を述べました。

 法案提出には、郡山りょう、山内佳菜子、塩村あやか、田島麻衣子、福士珠美各参院議員も同席しました。

20260707特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案要綱.pdf

20260707特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律(案)_.pdf