参院こども・子育て・若者活躍に関する特別委員会が7月10日、こども・子育て・若者活躍に関しての総合的な対策樹立に関する調査を議題に開かれ、山内佳菜子、高木真理議員が質問に立ちました。
山内佳菜子議員
山内議員は、若者が自ら考え行動する民主主義を実現するため、若者の政治参加促進に向けた被選挙権年齢の引き下げと、主権者教育の推進を求めました。
選挙権年齢が18歳に引き下げられてから約10年が経過した現在も、被選挙権年齢は衆院・地方議会議員で25歳、参院で30歳と高いままであると指摘。多様な世代の声が政治に反映される社会を実現するため、「被選挙権年齢の引き下げについて本格的な議論を進める時期に来ている」と力説しました。さらに、学校教育において、政治的情報やSNS情報を主体的に判断するリテラシー教育を充実させていくべきだと訴えました。これに対し、総務省は、18歳の投票率は一定の成果があるとしつつ、「19歳や20代前半の投票率は低い水準となっており、主権者教育が一過性に終わることなく定着するよう推進していきたい」と答弁。また、メディアリテラシーについては、学習指導要領の改訂に向けた議論において「情報活用能力の抜本的向上に向けて審議が進められている」と述べました。
若者団体への経済的支援について、山内議員はスウェーデンの事例を引き合いに、安定した組織運営の必要性を強調しました。これに対し、総務省および、こども家庭庁は、現時点での直接的な経済支援はないと認めたものの、「若者10万人総合調査の結果を踏まえ、若者団体への支援の在り方について検討を進めたい」との方針を示しました。
高校受験における生理に伴う受験対応について、山内議員は自治体間で追試験の対応に格差がある現状について指摘し、生徒の受験機会の確保を求めました。これに対し、文部科学省は、「月経随伴症状等による欠席日数のみをもって入試等で不利に取り扱われることは望ましくない」と述べ、関係機関への配慮要請を継続する姿勢を示しました。
最後に、山内議員は、児童虐待防止法に基づく施設入所措置における保護者負担の弊害についても改善を強く求めました。
高木真理議員は、子どもや若者が育つ環境について、「地域によって行政から受けられる支援に格差があってはならない」との観点から、児童館や若者の居場所、フリースクールへの支援、地域間格差の是正について政府の認識をただしました。
高木議員は、児童館について、令和3年度時点で設置している市町村は約6割にとどまり、自治体間で大きな格差があるほか、老朽化や財政事情を理由に廃止を予定する自治体もあると指摘。「地域によって子どもが本来受けられる環境に差が生じている」として、現状認識を質問しました。
これに対しこども家庭庁は、児童館は子どもが身近に利用できる重要な居場所であり、自治体間で設置状況に差があることを認識しているとした上で、施設整備への支援などを進める考えを示しました。
また、高木議員は、中高生を含む若者の居場所が少ない現状について指摘。こども家庭庁は、ユニバーサルな若者の居場所づくりの重要性を踏まえ、自治体や現場の実践者向けのガイドラインの策定などを通じて居場所づくりを進める考えを示しました。
続いて高木議員は、不登校児童生徒の増加を踏まえ、フリースクールへの支援の必要性を質問しました。これに対し文部科学省は、公的な教育支援センターの充実やフリースクールとの連携を進める一方、民間施設への直接補助については、憲法第89条との関係から慎重な検討が必要との認識を示しました。
これに対し、高木議員は、自治体では認証制度を設けて支援している例があるとして、国にも制度整備を求めました。
最後に高木議員は、子ども・若者支援について「施設や制度ごとの議論ではなく、どこに住んでいても一定水準が総合的に保障されるべき」と強調し、地域間格差の是正に向け、補助制度や財政支援のあり方の見直しを求めました。
これに対し黄川田内閣府特命担当大臣は、子ども・子育て支援における地域間格差は解消すべき課題との認識を示し、財政力の低い自治体を重点的に支援する「地域子ども政策推進事業」を創設したことを説明。全国どの地域でも子育てしやすい環境の整備に向け、地方自治体と連携して取り組む考えを示しました。