参院で7月23日、副首都法案(「国家社会機能継続性確保施策及び副首都等の整備に係る施策の推進に関する法律案」「大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案」「特別市の設置に係る制度の整備の推進に関する法律案」)に関し、沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会と総務委員会の連合審査が行われ、岸真紀子議員が質問に立ちました。

 岸議員は、冒頭、大阪市廃止と特別区設置、いわゆる「大阪都構想」を掲げ、2015年と2020年の2度、住民投票を実施したものの、いずれも否決されたことに言及。その上で「副首都法案は、大都市の廃止と特別区の設置を目的とする大都市法改正案を強引に結びつけている」と指摘し、副首都法案と大阪都構想との関係をただしました。

「都」への名称変更の必要性を問う

 都道府県名を「都」に変更できる特例について「名称を変えることで、事業者や個人は名刺や封筒、住所表記などさまざまな変更を迫られる。そこまでして名称を変える必要があるのか」と追及しました。これに対し提出者は、名称変更は副首都として必要な地方行政体制を備えたことを明確にするためであり、住民や事業者への影響には配慮し、準備期間を設ける考えを示しました。

財政規模・財源は示されず

 さらに岸議員は、副首都に指定された場合のメリットや対象区域について質問した上で、副首都指定に伴う財政規模や財源について「少なくとも規模感は示すべきではないか」と求めました。
 これに対し法案提出者は「財政措置を含む具体的な制度設計は、政府で検討されるものであり、現時点で費用や予算規模を示すことは難しい」と苦しい答弁となりました。 一方、岸議員が政府の考えをただしたところ、黄川田大臣は「議員立法で現在審議中であるため、法案の内容や考え方について政府として答えることは差し控えたい」と明確な答弁はありませんでした。

首都機能のバックアップは国の責任

 また、副首都の指定方法についても「国家機能、災害リスクと共に勘案すれば、自治体の手上げ方式によらず、政府として科学的知見も踏まえて地域を決めるべきだ」と主張しました。
 さらに、首都機能のバックアップについては、一つの地域に集中的に機能を移すのではなく、首都機能を分散することでそれぞれの地域が役割を担う分散型の体制も検討すべきではないかと提案。「一つの地域への集中ではなく、本当の意味での機能分散を進めるべき」との考えを示しました。
 最後に岸議員は「国家機能をどう守るかという問題を自治体に丸投げするのはおかしい」と厳しく指摘し、災害リスクなどを踏まえた科学的知見に基づき、政府が責任を持って地域を選定すべきだと訴えました。