立憲民主党つながる本部は、8月9日、7月28日に発生した「令和8年熊本地震」を受け、「立憲つながるライブ with 熊本」を党本部からYouTubeでライブ配信しました。今回のライブは、熊本の被災地と全国をオンラインでつなぎ、現地で活動する支援団体の皆さんから被災状況や必要とされている支援について直接お話を伺い、議員、党員・協力党員・パートナーズ、一般の皆さんとともに今後の支援策を考えることを目的に開催しました。

コーディネーターを務めた「認定特定非営利活動法人市民福祉団体全国協議会」代表理事 とよしま亮介さん

 進行は村田享子つながる本部副本部長、山内佳菜子つながる本部事務局長が務め、田名部匡代幹事長(令和8年熊本地震対策本部長)が出席しました。また、「認定特定非営利活動法人市民福祉団体全国協議会」代表理事のとよしま亮介さんがコーディネーターを務め、被災地で支援活動を続ける団体の皆さんとオンラインで意見交換を行いました。
 冒頭、村田副本部長は、熊本地震の発災から13日が経過し、時間の経過とともに必要とされる支援も変化していると指摘。「いま、現地では何が起きているのか」「どのような支援が必要なのか」「私たちに何ができるのか」を全国の皆さんと一緒に考えていきたいと呼びかけました。

司会を務めた村田享子参院議員

山内佳菜子参院議員

「現場の声を政策につなげていく」田名部幹事長

 田名部幹事長は、地震発生直後の7月28日に党として「令和8年熊本地震対策本部」を設置し、翌29日に政府から被害状況や対応について説明を受けるとともに、被災者支援や復旧・復興に必要な対応について政府に申し入れたことを報告しました。その後も3党合同の対策本部を設置し、8月7日には政府への要請を実施。また、同日8月9日に有楽町で実施した募金活動にも触れながら、党として全国で被災者支援のための募金活動にも取り組んでいることを紹介しました。
 田名部幹事長は「私たちが何より大切にしなければならないのは被災地、現場の声」と述べ、水の問題や暑さ対策、在宅で避難生活を送る人たちの安全・安心など、現地から寄せられている課題を紹介。「何が必要なのかということを十分に把握した上で政策につなげてまいりたい」と語りました。

田名部匡代幹事長

生活用水や洗濯を支援 地域の交流や防犯にも

 最初に、「一般社団法人四番隊」代表理事の伊藤純さんから、現地での住宅・避難者支援について報告を受けました。四番隊は、東日本大震災を契機に結成された災害支援団体で、重機や専門技術を活用したがれき撤去や家屋復旧などをはじめ、全国各地の被災地で活動しています。伊藤さんは、停電によって井戸のポンプが動かない地域で、ポータブル電源を活用して井戸水をくみ上げ、生活用水を確保している取り組みを紹介しました。また、水道が使えない住民のために洗濯機を開放し、24時間利用できる環境を整備。洗濯を待つ住民同士の交流が生まれるだけでなく、人が集まり明かりがついていることで地域の防犯にもつながっていると報告しました。
 一方で伊藤さんは、立憲民主党本部へのお願いとして、災害発生時だけではなく「平時から注目してもらいたい」と訴えました。災害発生時には寄付や助成金が集まる一方、災害がない時期に団体を維持するための費用確保が大きな課題となっているとして、平時から支援団体が活動を継続できる環境の必要性を提起しました。

「一般社団法人四番隊」代表理事 伊藤純さん

ペット支援を「人道支援」の一環として

 続いて、「一般社団法人ひとtoペット」理事長の西村裕子さんから、人とペットの避難をめぐる現状について報告を受けました。ひとtoペットは、愛玩動物看護師による災害支援チームとして、被災地での動物衛生や避難所運営、人と動物の健康管理などの支援に取り組んでいます。西村さんは、発災後、熊本県内の避難所などを巡回するとともに、ペット相談窓口を設置し、飼い主のニーズ把握を行っていることを報告しました。
 ペットとの避難については、動物の種類や大きさ、性格などによって必要な環境が異なり、単に「ペットを受け入れられる避難所」を設けるだけでは十分でないと指摘。避難所を利用できてもペットを理由に車中泊を選ぶ飼い主もいることから、預かり先や移動手段などを含め、複数の選択肢を準備することの必要性を訴えました。また、ペット支援を単なる動物救護としてではなく、飼い主を含めた「人道支援」として捉え、専門的な知識を持つ人材が早期から支援に関われる仕組みの必要性も提起しました。
 村田副本部長、山内事務局長も、ペットとの同行避難や避難スペースの確保などについて質問し、平時から避難方法や預け先など、複数の選択肢を準備しておくことの重要性について意見を交わしました。

「一般社団法人ひとtoペット」理事長 西村裕子さん

制度をつくるだけでなく、現場で使えるように

 特定非営利活動法人にいがた災害ボランティアネットワーク(NSVN)理事長の李仁鉄さんからは、県域における災害ボランティアセンターの運営支援などについて報告を受けました。李さんは、熊本県内に複数の災害ボランティアセンターが設置されている一方、道路やライフラインの被害によって移動や情報共有そのものが難しい地域もあると現状を説明しました。
 その上で、屋根へのブルーシート設置、公費解体、ボランティアセンターへの応援職員派遣などを例に、制度が存在していても、費用や対象範囲、手続きなどの面で現場の実態と合わず、十分に活用できないケースがあると指摘しました。李さんは、新しい制度を次々につくるというより、現在ある制度を本来の趣旨に沿って活用し、災害現場の実情に合わせて弾力的に運用することが必要だと訴えました。
 また、被災自治体の職員が過重な負担を抱える中、短期間の応援だけでなく、一定期間継続して活動できる人材を現地に派遣し、地元の職員や支援者が先を見通しながら対応できる環境を整える必要性も指摘しました。

特定非営利活動法人にいがた災害ボランティアネットワーク(NSVN)理事長 李仁鉄さん

行政・社協・NPOの「三者連携」を全国の仕組みに

 一般社団法人佐賀災害支援プラットフォーム代表理事・共同代表の山田健一郎さんからは、熊本県氷川町で進めている支援体制について報告を受けました。佐賀災害支援プラットフォームは、行政・社会福祉協議会・民間団体などの連携窓口として、人・物資・資金の仲介や支援情報の集約などを担う災害中間支援組織です。
 行政とNPOなどが同じ場所で情報を共有することで、支援の抜けや重複を防ぎ、それぞれの役割を調整しながら必要な支援を迅速に届けることにつながっていると説明しました。
 さらに、こうした連携を災害が発生するたびに一から構築するのではなく、平時から行政、社協などが「戦略的なパートナー」として関係を築き、災害発生時に活用できる支援体制として全国に広げる必要性を訴えました。山田さんは、行政、社会福祉協議会、NPOなどが連携する「三者連携」を進める重要性を強調。氷川町では、役場、社会福祉協議会、NPO、地域で活動する人たちなどが一緒に情報共有や支援調整を行う場を設け、「被災者中心」「地元主体」「協働」を基本に支援を進めていると報告しました。

一般社団法人佐賀災害支援プラットフォーム代表理事・共同代表 山田健一郎さん

現場から寄せられた声を制度改善へ

 4団体からの報告を受け、田名部幹事長は、猛暑の中、被災地で活動を続ける皆さんに敬意と感謝を表しました。その上で、災害発生時に人命や暮らしを支える団体が、平時には活動基盤の維持に苦労している現状について、「何ができるのかということは考えていかなければならない」と述べました。また、支援人材の派遣体制や費用負担、既存制度の使い勝手などについて、「現場の実態に見合った見直しをしてほしいということは、すぐにでも検討に入らせていただきたい」と表明しました。行政、社協、NPOなどによる三者連携やCSOの連携体制についても「大変参考になった」とし、地元にNPOがない地域でも、地域で活動する人たちを含めて連携できる体制をどのようにつくっていくのか、平時の備えとして仕組みづくりを進めていきたいとの考えを示しました。
 最後に村田副本部長は、全国や熊本の現地から寄せられたコメントに感謝を述べ、「今日の皆さんとのやりとりを今後に活かしていく。これは与野党関係ない話ですので、みんなで頑張っていく」と述べ、ライブを締めくくりました。
 立憲民主党は引き続き、被災地で暮らす皆さん、そして現場で支援活動に取り組む皆さんの声を丁寧に受け止め、必要な支援が一日も早く届くよう取り組むとともに、現場から寄せられた課題を制度や政策の改善につなげていきます。

番組の要旨
8月9日「立憲つながるライブ with 熊本」要旨.pdf

ライブ会場の様子