立憲民主党の有志議員が8日、東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言に対する抗議の意思を表すため、女性は白い服、男性は白いポケットチーフで本会議に入場するよう呼びかけました。白い服は20世紀初めの女性参政権運動のシンボルカラーです(写真上は、10日に行われた参院本会議場の様子)。

 「白」の着用を呼び掛けた大河原雅子ジェンダー平等推進本部長は、9日の衆院本会議前の代議士会で「今日は議場から品格をもって、断固たる抗議を示したいと思います」と力強く訴えました。

9日の衆院本会議場の様子(同意人事採決時)

 衆院本会議には多くの野党女性議員が白いジャケット、男性議員が白いポケットチーフを着用しました。また、青山大人衆院議員の地元茨城県の花き農家が生産した白いバラが準備され、枝野幸男代表をはじめ多くの議員が上着に挿しました。

 また、本会議に先立っておこなわれた衆院予算委員会では、立憲民主党から亀井亜紀子、金子恵美、山本和嘉子各議員が「白」を着用し、森会長の発言問題について政府をただし、会長の辞任を求めました。

関連記事:【衆院予算委】森会長の女性蔑視発言に抗議、亀井、金子、山本各議員が質問

 さらに水岡俊一参議院議員会長は10日、参議院議員総会で森会長の発言問題について「辞任をせずに、取り敢えずの撤回、謝罪をすればそれで良いのかという声があがっており、この問題の争点がどう移っていくかを考えれば、私自身、男性として差別意識はどうなのか、問いかけなければいけないと思う。森会長への攻撃は簡単であるし、異論をはさむ人もいないと思うが、日本の社会、政治における差別性、問題性はどうなのかを私たちは問いかけながら行動していきたいと思っている」とあいさつしました。同日の参院本会議でも、多くの野党議員が白いスーツ、白いバラを身に着けました。参院本会議では国会同意人事の採決がおこなわれました。

参院本会議場に入る所属議員ら(10日)