立憲民主党・無所属会派と共産党は11日、「国民の命を守るための検査拡充・病床確保・医療従事者等支援3法案」(※)を衆院に提出しました。
 立憲民主党からは、岡本充功政調会長代理、後藤祐一衆院議員、中島克仁衆院議員が法案提出に参加しました。長妻昭衆院議員、逢坂誠二衆院議員、今井雅人衆院議員も提出者です。

※以下の3法案
新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案
新型コロナウイルス感染症対応医療従事者等を慰労するための給付金の支給に関する法律案
特定医療従事者の就労及びその継続を支援するための給付金の支給に関する法律案

 新型コロナウイルスの感染を抑え込むためには、検査を拡充する必要があります。新型インフルエンザ特措法改正案には、行政検査の対象者を拡大し、濃厚接触者の濃厚接触者を対象に含めること、エッセンシャルワーカーに対する検査制度の構築、自主的に検査を受ける人に検査費用について必要な援助を行うことを盛り込んでいます。
 また、ひっ迫する医療体制の中でも入院が必要な患者を医療機関でより多く受け入れることができるよう、新型インフルエンザ特措法改正案では、都道府県知事が医療機関に対して設備や人員の配置の変更等の要請・指示をできるようにすることを盛り込んでいます。あわせて、同法案には、その要請や指示に従った医療機関に協力金の支給等を行うことも盛り込んでいます。
 医療体制がひっ迫している状況では、都道府県を越えた広域的な患者の受け入れも必要です。同法案には、政府対策本部長が都道府県知事から求めを受けた場合に、他の都道府県知事に対し、患者等の受け入れのため必要な措置を取ることを要請することができるようにすることも盛り込んでいます。
 新型コロナウイルスとの闘いが長期化し、医療従事者の心身の疲労は限界に達しています。医療従事者に十分な慰労をおこなうことが求められています。政府は昨年の「第1波」に係る対応については、医療機関、介護・障害福祉サービス事業所等に勤務する方に慰労金を支給しましたが、「第2波」以降に係る対応については慰労金を支給していません。そのため、立憲民主党は今年1月、医療従事者等に慰労金を再度支給する法案を提出しました。今回提出した慰労金の法案は、感染拡大の長期化に対応するため、新たに支給する慰労金の対象期間を今年2月から9月までとするとともに、支給対象に救急救命士や救急隊員を追加し、拡充を図っています。また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出・適用地域で重症等の患者に対応する医師・看護師等に対しては特に就労を支援することが必要であるため、「特別就労支援金」を支給することも盛り込んでいます。なお、新たに支給する慰労金の対象には1月に提出した法案と同様、介護・障害福祉サービス事業所の職員、子ども・子育て支援施設の職員、薬局薬剤師等も含めています。

 法案提出後、岡本議員は記者団の取材に応じ「現下の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえて、われわれがやるべき対策はあるということで議論を求めている。国会会期末だが、これはあくまで法律上の通常国会の150日の期限が来たというだけで、ここで閉会するというわけにはいかない。そういう意味で、今回の厳しい感染拡大を踏まえて 病床の確保や医療人材の確保、さらにはワクチン接種の迅速化、働く医療従事者の皆さん方への慰労金、就労支援金の支給等を今回の法案に盛り込んだ。国民の皆さま方にぜひとも、この果実をお届けしたい」「昨日発表したzeroコロナ戦略(改訂版)と合わせて対策をとることで、次の緊急事態宣言の発出を防ぎたいという思いで提案をしている」と述べました。

 後藤議員は「ワクチン接種はかなり進んできているが、検査はもっと徹底しないといけない。とくにエッセンシャルワーカーの皆さんが、希望すれば週に1回くらい受けられるようにすることはこれから特に大事になると思うので、検査にもっと焦点を当てるということでこの法案を提出した」と述べました。

【概要】国民の命を守るための検査拡充・病床確保・医療従事者等支援三法案.pdf
【概要】インフル特措法等改正案.pdf
【条文】インフル特措法等改正案.pdf
【概要】コロナ対応医療従事者等慰労金法案.pdf
【条文】コロナ対応医療従事者等慰労金法案.pdf
【概要】特別就労支援金法案.pdf
【条文】特別就労支援金法案.pdf