「私たちは、前向きなコロナ対策をやりたいと思っている。ところがそうではなくて、何か政府の尻ぬぐいのために対策本部を開かざるを得ない状況になっていることに、強い憤りを感じざるを得ない」(逢坂誠二新型コロナウイルス対策本部長)。

 30日、新型コロナウイルス対策本部は、厚労および文科部会と合同会議を開催。東京オリンピック・パラリンピックを開催するにあたっての新型コロナウイルスの感染拡大防止策について、政府よりヒアリングを行いました。

 冒頭、逢坂誠二新型コロナウイルス対策本部長があいさつしました。

 「ワクチンを受ける新たな場として、多くの皆さんが期待をして、職域接種の申請をした。ところがこれ、あっと言う間に受付を中止する、また今後の再開の見込みもないという。そればかりではなくて、職域接種の申請をした人たちが、本当に実施できるかどうかの目途も、どうも立っていないようだ」。

 「私の地元でも、いくつかの企業、あるいは企業団体の皆さんも申請をしている。具体的に接種場所を確保し、医師などのスタッフも確保した。ところがその日に、ワクチンがそろって実際に実施できるかどうかの見通しが全く答えられないという。一体何をやっているのだろう」。

 「私たちは、前向きなコロナ対策をやりたいと思っている。ところがそうではなくて、何か政府の尻拭いのために対策本部を開かざるを得ない状況になっていることに、強い憤りを感じざるを得ない」。

 「今日も議題の一つになっているが、オリパラを目前にして、国内の感染拡大をどうやって防ぐのか。入国される皆さんの感染をどうやって防ぐのかが1つの大きなテーマだ。選手やオリンピック関係者に注目が集まっているが、プレスの皆さん、海外からこられる報道関係の皆さんの感染対策はどうなっているのかというのも非常に大きな関心事だ。というのも、これまでのオリンピックのケースを見ると、いわゆるプレスセンターなるところは、今の常識で言うと、非常に密度の高い『3密』の状態の中でいろんな放送が行われている。今回もそういった状態の中で放送が行われる可能性がある。そういった点も含めて、われわれも感染対策をしっかりされているかどうか、プレスセンターを視察させてほしい、あるいは選手村を視察させてほしい、こういう話をしたところ、関係者以外は入れないから、国会議員の視察のダメだという」「それではどうやって政治が国民の命と暮らしを守るのか。そこまでシャットアウトをするのかという話だ。私には理解できない。それでは対策の取りようがない」。

 会議では(1)東京五輪のプレイブックの内容(2)東京五輪選手らに対する空港での検査等の状況や入国後の措置等(3)来日した報道関係者の感染防止対策や行動制限等(4)大会開催時の選手輸送バスの運転手等へのワクチン接種(5)専門家有志による感染拡大リスクについての提言――等について、政府をただしました。

 質疑応答では「選手を輸送する運転手たちの安全を確保するため、何カ月も前からわれわれは政府に対し、運航計画の策定と運転手たちに対するワクチン接種を求めてきた。にもかかわらず、現時点でも運航計画はおろか、ワクチン接種も間に合わない状況だ」「今後、新型コロナ患者が急増し、選手や関係者が病院に搬送された場合、『命の選別』(トリアージ)がおこなわれることになるのではないか。政府が訪日者の発症を皆『軽症』と想定しているのは理解できない」といった、質問や疑問が寄せられました。

【オリパラ事務局】 【説明資料】210630_立憲合同部会.pdf
【オリパラ事務局】【参考配布】プレイブックV3(OPF).pdf
【山井先生資料】20210628 第22回 「ワクチン進捗フォローアップ野党合同チーム」ヒアリング(内閣官房)2.pdf
【山井先生資料】アスリート・チーム役員公式プレイブック.pdf
【山井先生資料】オリンピックのプレイブックの飲食の説明部分.pdf
【山井先生資料】五輪関係者らのレストラン利用 特例は「事前承諾」必要と言うけれど…ルール徹底に疑問の声:東京新聞 TOKYO Web.pdf
【資料】「新型コロナ対策の専門家有志が作成した提言書(データ編).pdf.pdf
【資料】新型コロナ対策の専門家有志が作成した提言書.pdf.pdf
【次第】20210630立憲民主党新型コロナウイルス対策本部/会派厚生労働部会・文部科学部会合同会議.pdf