立憲民主党は、雇用、仕事、職場、労働におけるジェンダー平等をすすめ、
男女ともワーク・ライフ・バランスの実現が可能な
職場・地域・社会の環境整備を目指します。

年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移(男女共同参画局)

○女性の雇用

・女性の正規雇用化、賃金上昇に向けて取り組みます。
・女性活躍推進法(「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」)の実効性を高めるため、男女の賃金格差と女性労働者の非正規比率等について、企業等が把握し目標を設定することを義務付ける法改正を行います。
・ジェンダー平等を実現するため、長時間労働の是正や均等待遇原則の確立など、女性が安心して働き続け、生活と仕事との両立が可能な環境を整えつつ、女性管理職比率の目標値を設定します。
・公表を義務付ける等の具体的な施策を実行します。
・妊娠出産の権利と「家族と過ごす時間」を保障するためにも、前日の終業時刻から翌日の始業時刻の間に一定時間の休息を義務付ける「勤務間インターバル規制」を導入します。
・女性の採用や管理職・役員への女性の登用についての具体的な目標を設定するなど、実効性のある計画を策定します。
・政策・方針決定過程への女性の参画の拡大に際しては、「継続就業のための環境整備」にとどまらず、物理的な「職場環境の整備」も進めます。
・男女雇用機会均等法を「男女雇用平等法」とするとともに、「男女労働者の仕事と生活の調和を図る」ことを目指します。
・日本が未批准のILO第183号条約(改正母性保護条約)の批准を求め、雇用形態に関係なくすべての女性労働者に対する母性保護と母性を理由とした差別の禁止が法令で担保されるよう改革していきます。
・在宅就労を可能とするテレワークの普及、教育訓練給付制度を活用したスキル習得機会の拡大などにより女性の社会参加を促進します。
・就業継続のための取り組みを前提として、妊娠、出産、育児により退職した女性の再就職支援策を進めます。
・母性保護、授乳権の確保の観点からも、妊娠・出産前後の女性が働きやすい環境を整備する企業への支援を拡充します。
・結婚、出産、介護、看護などさまざまなライフステージで、子育てや介護など、家族的責任がある労働者も就労の継続や両立が実現できるテレワークやサテライトオフィスなど働き方の工夫を支援します。またやむを得ない休職・離職に対応し、就業の継続・復帰を支援します。その際、不当・差別的な取り扱いをされないよう、職場環境を整備します。
・フリーランス、農山漁村や自営業の女性の産休・育休相当期間中の所得保障、社会保険料免除など経済的、社会的自立のために実態把握・調査研究を実施し、法整備を検討します。

○同一価値労働同一賃金の実現

・女性の平均賃金水準は男性の約7割にとどまり、賃金格差が大きく開いたままです。また、同じ価値の仕事でも、非正規雇用などを理由に賃金が低くなることが多く、不公平です。こうした処遇の改善を目指し、まずは立憲民主党が提出した「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律等の一部を改正する法律」(同一価値労働同一賃金関係)を制定します。法律には、合理的と認められない待遇の相違を禁止すること、事業主の説明義務の対象に合理的と認められない待遇の禁止等に反するものではないと判断した理由等を追加すること、待遇格差の是正は正規雇用の待遇を低下させるのではなく、非正規雇用の待遇の改善によって行われるようにすること等を盛り込み、現行の同一労働同一賃金の法制度の不備を改めます。
・その上で、ILO第100号条約の遵守徹底を図るため、職務にふさわしい待遇を設定するための職務の価値の評価方法の調査研究等を進め、同一事業主の下だけでなく、産業間・地域間・企業規模間においても同じ価値の仕事をすれば同等の賃金が支払われることを確保し、処遇格差の是正が図られるよう、「同一価値労働同一賃金(均等待遇)」の法定化を目指します。
・公務員についても民間企業同様、ジェンダー平等の推進、常勤・非常勤をと問わない同一価値労働同一賃金、長時間労働の是正を促進します。国・自治体が率先して非正規雇用問題に対応するため、公務部門での非常勤雇用問題や官製ワーキングプア問題の解決を目指します。

○職場におけるハラスメントの禁止

・セクハラ、マタハラ、パワハラ、パタハラ(パタニティ・ハラスメント:育児のために休暇や時短勤務を希望する男性に対する嫌がらせ)などあらゆるハラスメントを禁止するとともに、防止のための職場環境を整備します。
・あらゆる形態のハラスメントを禁止する法制の整備を目指し、すべての労働者を保護し、被害者を救済する制度を整えます。
・「セクハラ禁止法」を制定し、フリーランス、就活中も含めセクハラ禁止を明記します。

・セクハラを行った社員などに対して処分を課す、被害者に対して支援情報を提供するなど、会社が社員などのセクハラに厳正対処することを義務付けます。
・国、自治体は、セクハラ禁止の対象となる言動の具体的内容等を定めた指針を作成し、相談体制を整備、人材を育成します。
・「パワハラ規制法案」を成立させ、企業や政府の役割を明確にします。
・研究現場でのアカデミックハラスメントやセクシュアルハラスメント対策を推進し、意識、慣行の見直しを促進します。
・女性の身だしなみやマナーを理由に就職活動や職場でヒール靴の着用を強制する社会慣行を改めるよう、呼びかけていきます。

セクハラ禁止法案(概要).pdf
パワハラ規制法案(概要).pdf

○個人の自立に向けた経済支援活動

・フリーランス、農山漁村や自営業の女性の産休・育休相当期間中の所得保障、社会保険料免除など経済的、社会的自立のために実態把握・調査研究を実施し、法整備を検討します。
・若者・女性の起業支援のため、社会的起業・小規模企業等へのマイクロクレジット・金融支援など中小・小規模企業の女性経営者を支援します。

・医学部入試での女性差別は認められません。女性医師が圧倒的に少ない現状に鑑みて、再発防止策を徹底します。女性医療従事者の就業継続・再就業支援、就労環境整備等を強化します。
・女性研究者が能力を最大限発揮できるよう、研究環境の整備を行います。女性研究者の育成・支援に取り組み、欧米諸国などに比べ低い女性研究者の割合を引き上げます。
・雇用形態・給与等の処遇や研究資金等、女性研究者の研究環境について男女共同参画の観点から点検し、見直しを促します。研究活動と子育ての両立を実現する体制整備を進めます。

2021年度医学部の入試選抜における男女別合格率について.pdf

○尊厳ある暮らしの実現

・男性が女性の補助としてではなく、ともに家庭的責任を担う立場で家事や育児に参加する権利を持つことを明確にします。
・家事・育児・介護など、無償労働の負担の男女間の偏りを是正します。
・無償労働の把握、分析および経済的・社会的評価のための調査・研究を推進し、無償労働が公正に認識、評価されるよう取り組みます。