衆院文部科学委員会で4月19日、一般質疑が行われ、青山大人衆院議員がバッターに立ち、不登校支援、いじめ対策等について政府に質問しました。

 青山議員は、3月末に政府が公表した「誰 一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策COCOLOプラン」の主な取り組みとして明記されている(1)不登校特例校の設置、(2)校内フリースクールの設置について質問しました。

 文部科学省は、小中高等学校の不登校は約30万人と過去最多になったことを踏まえ、多様な学びの場を確保することとし、「不登校特例校は、既に不登校を経験した児童生徒に学びの機会を保障するもので、早期にすべての都道府県、政令指定都市に設置し、将来的には300カ所の設置を目指す」「校内フリースクールは、自分のクラスに居ずらい、不登校の兆候のある児童生徒が早期の段階で学校内で安心して相談支援を受けることができるようにする。文科省としては、好事例の周知、支援スタッフの配置などの設置の促進を進めている」と説明しました。 

 青山議員は、「校内フリースクールを自治体が独自で設置しているところも増えており、効果があると聞いているが、国からの財政的支援が全くない状況」と指摘し、政府として「校内フリースクール」と明記したからには、「予算措置をすべき」と求めました。

 青山議員は、いじめ対策について、日本弁護士連合会の「子どもの人権相談窓口」が評価されていると述べ、相談窓口の連絡先を学校の廊下だけでなく教室内等、子どもの目につきやすい場所に貼りだすよう周知の方法を工夫するよう文部科学省に求めました。

  森山浩行議員は、給食費の無償化について、「立憲民主党は議員立法を提出し、具体の提案をしている。政府・与党はやると言ったまま放置するのではなく、きちんと内容を明らかにすることが大事だ。選挙で地域を回っていると『(与野党)両方言っているが政府の案は何なんだ』と聞かれることがある。リーダーシップをもってしっかりとオープンにしてほしい」と要請。永岡文科大臣は「学校給食の無償化は、一部の自治体、学校で実施されていない状況もあることから今後課題を整理する必要がある。子ども・子育て政策のたたき台のなかでも学校給食の無償化に向けて実態把握しながら課題の整理を行うとされている。文科省としても子ども家庭庁と連携しながら対応していきたい」と述べるにとどまりました。

 また、コロナ5類移行後の子どもたちへの支援についてコロナ禍で進んだGIGAスクールのランニングコストを例に挙げ、コロナ禍で進んだ取り組みや子どもたちをケアする政策・取り組みが途切れることがないようにしてほしいと要請。永岡文科大臣は「コロナ後の重要な視点、ご意見いただいた。しっかりと議論しながら検討したい」と答えました。森山議員は、「自治体で次年度の予算を組むときに国からの予算があるかどうかは死活的重要な問題。早く結論を出してもらいたい」と重ねて求めました。