長妻昭政務調査会長は1月11日、国会内で記者会見を開き、(1)能登半島地震 (2)政治とカネの問題(3)辺野古の代執行工事(4)羽田空港衝突炎上事故――等について発言しました。

 ■能登半島地震

 泉代表が本日11日に金沢市へ入り、現地から能登半島地震の状況を聴取した上で、党として今後の対策を政府に提言し、前回の党首会談に続き2回目の要請書提出に向けて早急に取り組んでいくと述べました。災害関連死を防ぐことが最大の課題とし、医療関係者を含め「オールジャパン」で支援を強化していくことが必要だとしました。現地の水不足や電気・通信などの復旧への取り組みも進めていくと発言しました。また、被災者生活再建支援法について、2004年の法制化以来、支援金の上限300万円が変更されておらず、物価高が反映されていないとし、要件の一定緩和も含め、上限金額の大幅な増額を施した改正案の提出を26日開会予定の通常国会で検討している旨を報告しました。

■政治とカネの問題

 自民派閥による政治資金規正法違反事件を巡り、本日11日に自民党の政治刷新本部が開かれることに言及し、同本部が派閥トップ3人、安倍派が最多10人といったメンバーで構成され、急先鋒で政治改革を発信する石破氏がメンバーに入っていないことに対し、「茶番」「相変わらずの自民党」と批判しました。その上で、立憲民主党が昨年6月に提出した「企業団体献金禁止法案」を、さらに厳しくしたものを検討しているとし、党内幹事長部局に政治改革実行本部を設置することを報告しました。

 また、企業の献金・パーティー券購入が国民に実害が及んでいるとして、「予算配分を見るとパーティー券が売れるところに予算が優先的に配分される傾向にある」「少子化対策・非正規雇用対策などお金が集まらない分野は予算も法律も後回しになっている」と述べました。長妻会長は「必要なところに必要な予算をつける、法律の手当を手厚くするといった国民が納得するような真っ当な政治をつくる意味でも、自民政治を終わらせる」と述べました。

 ■辺野古の代執行工事

 普天間飛行場の辺野古への移設工事を巡り、政府が県の代わりに設計変更を承認する「代執行」に踏み切ったことについて、「明確に知事が反対している中で工事を強行するは大問題」「憲法上の地方自治の理念に反する」と批判しました。また、難易度の高い工事で相当な期間を要する中、工事内容の変更や不測の事態が起きた場合、その都度裁判で許可を得るといった運用では安定的な工事につながらないと問題視し、国が知事側に実務的な妥協案を示してほしいと要請しました。

 ■羽田空港衝突炎上事故

 2日に起きた羽田空港衝突炎上事故について、令和2年3月から羽田空港の新飛行経路の運用を開始し、離発着が格段に増えた一方で、管制官の人数がそれほど増えていない現状に、離発着の過密問題が今回の事故に影響したのか慎重に原因を解明する必要性があると述べました。また、党内で連絡チームを設置し、勢力的に議論、改善案を提示していくとしました。