立憲民主党は、連続講座「りっけん塾」第2回講座を党本部およびオンライン(Zoom)で開催しました。今回は、社会学者で『新しいリベラル』の共著者である橋本努氏を講師に迎え、「日本人の本音が変わった~新しいリベラルの可能性」をテーマに講演いただきました。会場とオンラインを合わせて270名を超える党員、協力党員、パートナーズ、自治体議員らが参加し、講演後には活発な意見交換が行われました。

橋本氏が「新しいリベラル」を解説

 講演で橋本氏は、自身が共同執筆した『新しいリベラル』の内容をもとに、日本社会における政治意識の変化について解説しました。

 橋本氏は、2022年の参議院選挙後に実施した約7,000人規模の意識調査を分析した結果、日本人の政治意識は大きく6つの類型に分けられると説明。「従来型リベラル」「新しいリベラル」「成長型中道」「福祉型保守」「市場型保守」「政治的無関心層」の存在を示し、これまで十分に認識されてこなかった「新しいリベラル」層が存在すると指摘しました。

「新しいリベラル」は次世代支援を重視

 橋本氏は、従来型リベラルが弱者支援や格差是正を重視する傾向にある一方、「新しいリベラル」は子育て支援、教育、社会的投資など、次世代への投資を重視する特徴があると説明しました。

 また、「批判ばかりして対案を出さないという野党に対する厳しい批判がありますけども、リベラルだから対案を出していないというのではなくて、日本の政治資源として、対案を出す人が枯渇してるんではないかという国民の厳しい姿勢がある」と見解を示しました。

 さらに、「従来型リベラルの人も、新しいリベラルの人も、立憲民主党に投票するよりも自民党に投票する人の方が多い」と指摘。その理由として、「新しいリベラルの人たちは、いつも投票先に迷っていて、どこの政党が子育て支援を一番真剣にやってくれるか迷っている」と解説しました。

長期的な未来像を示す政治の重要性

 講演では、政党や政治家が長期的なビジョンを示す重要性についても言及しました。

 これからの「新しいリベラル」の意識は「環境意識」であり、「ペロブスカイト太陽電池、レアアースの採掘など環境を含めて、次の世代のためにどういった投資ができるのか。私たちの世代が儲かる儲からないの話ではなく、次世代に私たちは何を残せるのか。22世紀の日本や環境技術立国といった非常に長期の視点をもって語ることを新しいリベラルの人たちは求めている」と述べました。

 その上で「新しいリベラルで大切なことは、22世紀のビジョンを出すということ。新しいリベラルは、矮小な権力闘争ではなくて、未来を見せてくれる政治家、理念を語る政治家、自分たちの世代よりも次世代を優先する政治家といった未来志向を求めている」との見解を示しました。

会場・オンライン参加者との活発な意見交換

 講演後の質疑応答では、会場参加者やZoom参加者から多くの質問や意見が寄せられました。

 参加者からは、立憲民主党が「新しいリベラル」層にどのように訴求していくべきか、若者とリベラルの関係をどう考えるか、社会的投資と所得再分配をどう両立させるか、などについて質問が出され、橋本氏はそれぞれの論点について丁寧に回答しました。

 その中で、
・ 長寿技術への投資により経済格差による健康格差を縮め、健康立国をつくる
・ 子どもを産んだら可処分所得が増えるというレベルの再分配をする
・ 大学無償化のほか、大学に行かない人にも生涯教育バウチャーをつくる
・ 学生支援機構の金利が(利率見直し方式の場合)ここ数年で約40倍になっているので、そこへの投資をする
などの提案も語られました。

辻元議員「皆さんが主役。政策やアイデアを提案してほしい」

 閉会にあたり辻元清美参院議員は、「今模索してるのはボトムアップの政治だ」と述べた上で、「政治のプロセスそのものも有権者から見られている。理念も政策も一緒につくる一環としてりっけん塾を一つ起爆剤にしていきたい」と意欲を語りました。

 また、参加者に向けて「皆さんが主役であり、りっけん塾を次世代や未来のビジョンをともに考える場にしていきたい」と訴えるとともに、「今日の講演を聞いて、新しいリベラルの視点から、立憲民主党が取り組むべき政策やアイデアをぜひ提案してほしい」と呼びかけ、また橋本氏を再び招いた「りっけん塾番外編」の開催についても提案しました。

  司会は、岸真紀子参院議員と山内佳菜子参院議員が務めました。

第3回りっけん塾は井手英策氏を講師に開催

 次回のりっけん塾第3回講座は7月23日に開催予定です。
 詳細・お申し込みはこちら

 講師には慶應義塾大学教授の井手英策氏を迎え、「ベーシックサービス~政治はポピュリズムを超えられるか」をテーマに議論を深めます。なお、第3回はオンライン形式で開催される予定です。

 立憲民主党は今後もりっけん塾を通じて、多様な専門家や市民との対話を重ねながら、政策の深化と新たな社会ビジョンの構築に取り組んでまいります。