衆院本会議で1月25日、岸田総理の施政方針演説をはじめとする政府4演説に対する代表質問が行われ、泉健太代表が登壇しました。冒頭、泉代表は、寒波の被害に遭われた皆さまにお見舞いを申し上げました。

 泉代表は、「私たちの命と暮らしを守ってほしい。わが国の平和と繁栄を壊さないでほしい。政府だけで勝手に決めないでほしい。こうした多くの国民の思い」を形にするとして、(1)外交・安全保障、(2)アベノミクス・財政、(3)エネルギー・産業、(4)賃上げ、(5)子ども・子育て支援――などについて岸田総理の姿勢をただしました。

(1)外交・安全保障

 泉代表は一昨日23日、岸田総理が施政方針演説で「防衛増税」をするのに「増税」という言葉を一切使わなかったのは、明らかに「増税隠し演説」だと批判。今後の答弁でも「増税」という言葉を使わないつもりなのかと疑問を呈しました。案の定、岸田総理は「増税」という言葉を使わない答弁をくり返しました。

 また泉代表は、全国民の支え合いとしての「税」によって進められてきた復興特別所得税を防衛費に転用することは、「大震災の被災者に、犠牲者に、全国民に、極めて失礼な手法」と批判。「防衛増税を行うなら解散総選挙で国民の信を問え」と総理に迫りましたが、岸田総理は「時の内閣総理大臣の専権事項」と述べるにとどめました。

 さらに泉代表は、政府の言う「反撃能力」と「敵基地攻撃能力」とは何が違うのかを問いただしましたが、岸田総理から明確な答弁はありませんでした。

 昨年、立憲民主党が発表した「外交・安全保障戦略の方向性」を踏まえ泉代表は、「額ありき、増税ありきの岸田政権には失望しています」と述べました。

(2)アベノミクス・財政

 日銀の黒田総裁が「物価が上がれば賃金も上がる」とも発言していたが、結局この10年、日本は「物価だけ上がり、賃金が上がらない」状態だったとして泉代表は、岸田総理に対し「アベノミクスは失敗した、そう思いませんか」と追及。しかし岸田総理は、「デフレではない状況を作り出した」と強弁しました。

(3)エネルギー・産業

 冒頭に「政府だけで勝手に決めないでほしい」と述べた泉代表は、政府が年末のGX実行会議で「原子力発電を脱炭素電源として最大限活用、運転期間の延長、再稼働の加速、次世代革新炉への建て替え・建設」に転換したことを追及。立憲民主党は、多くの専門家と検討を重ね「環境エネルギー重点政策」をまとめていることを踏まえ、太陽光、風力などの再生可能エネルギーの拡大こそが有望な「成長のエンジン」だと訴えました。

(4)賃上げ

 中小企業の賃上げには、「原材料や燃料費に加え、労務費分の価格転嫁が不可欠」と泉代表は指摘。そのために、「正社員を増やした中小企業の社会保険料事業主負担分の一定部分を助成する案」(社会保険料・事業者負担軽減法案)の実行を総理に迫りましたが、岸田総理は「就労できる基盤を整備することが事業主の責任」だとして「国が肩代わりすることは適当ではない」と答弁しました。

(5)子ども・子育て支援

 岸田総理が今になって「最重要課題」と位置付けた「子ども子育て支援政策」について泉代表は、「防衛増税」を目立たないようにするための「まやかし」と指摘。

 「防衛予算倍増」は早々と決めた一方、何年も前から私たちが「チルドレンファースト」として訴えてきた「子ども子育て予算倍増」について、政府が「今から議論と検討を行って大枠を示すのが6月」というのは、完全に「防衛費の後回し」だと批判しました。

 その上で泉代表は、「子ども予算倍増」は「異次元ではなく最低限の少子化対策」だと強調。「児童手当に所得制限を設けながら、年少扶養控除を止めたままの自民党」の姿勢を批判しました。

 最後に泉代表は、立憲民主党が策定した「ビジョン22」を踏まえ、「『和の心』をもって、あらゆる立場の分断を乗り越えて、調和的な未来を創造するために力を尽くす」と訴え、「立憲ボトムアップビジョン」を策定した「約1200名を超える自治体議会の仲間と、多くの新人たちが、地域の福祉を向上させ、共助と公助が機能する、支え合いの社会を作る」と力を込め、代表質問を締めくくりました。

20230125泉健太代表質問原稿.pdf