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1.第51回衆議院議員選挙への対応 | 2.今後の党運営 | 3.各論(1)国会対策 | 各論(2)政策活動・立法活動 | 各論(3)選挙対策 | 各論(4)広報活動 | 各論(5)組織活動・自治体議員活動 | 各論(6)企業・団体交流 | 各論(7)国民運動 | 各論(8)つながる本部 | 各論(9)ジェンダー平等推進 | 各論(10)青年活動 | 各論(11)国際交流 | 各論(12)党財政
立憲民主党は、本年1月15日の両院議員総会において示された方針を踏まえ、2月8日執行の第51回衆議院議員選挙において、候補者を擁立せず、新たに結成された中道改革連合の候補者を全面的に支援しました。急な衆議院解散、新党結成に伴う準備・周知の不足もあり、立憲民主党を離党し、中道改革連合に入党・立候補した者148名に対し、中道改革連合で当選したのは49名、立憲民主党出身者はわずか21名に留まる大敗となりました。
この結果を受け、党内では両院議員懇談会、全国都道府県連代表者会議、自治体議員ネットワーク、党員・協力党員・パートナーズとの意見交換会などにおいて率直な議論を重ねました。そこでは、結党過程の拙速さ、党内外への説明不足、基本政策の変更に対する支持者の戸惑い、候補者処遇への不信など、厳しい反省が共有されました。他方で、立憲民主党に対する理解と支持を回復するため、結党の原点に立ち返り、再生の営みを進めるべきだとの意見も多数示されました。
また、外部からも、党内の意思形成が十分に可視化されなかったこと、新党の意義や立憲民主党支持層にとっての投票の意味が分かりにくかったこと、主要争点で 独自性が見えにくかったことなどが敗因として指摘されました。
この間の議論を踏まえ、以下の課題を真摯に受け止め、今後の党運営と再建に活かします。
(1) 新党結成過程と意思決定のあり方
中道改革連合結党にあたっては、立憲民主党規約に基づき、執行役員会、常任幹事会、両院議員総会など所定の会議体による手続きは行われたものの、党員・協力党員・パートナーズ、総支部長、都道府県連、自治体議員、支援団体への説明が全く不十分でした。そのため、新党を結党する理由、新党の綱領・基本政策、党名、 立憲民主党所属衆議院議員が中道改革連合で衆議院議員選挙に立候補する理由などが、選挙戦の最前線に立つ関係者にすら十分に共有されないままでした。
与党と対峙する野党第一党・立憲民主党は、衆議院選挙へ臨むにあたって、国民に対し、政権を選択するための十分な情報を提示しなければなりませんでした。し かし、中道改革連合結党と選挙に至る期間においては、そのような情報が乏しく、 無党派層への訴求も、従来の支持層への説明も行き届きませんでした。結果とし て、投票したい政党を見失ったとの受け止めが広がり、支持の離反を招いたと考えます。
(2) 政策・理念の共有と説明責任
中道改革連合結党にあたっては、一連の経過の中で、立憲民主党が掲げてきた考 え方と、中道改革連合の考え方との間で違いが生じたことや、違いを感じる表現と なったこと自体に加え、その整理と説明が十分でなかったことは大きな障害となりました。特に、その違いが生じた理由や経緯が十分に説明できなかったことは立憲民主党の支持者に混乱を来し、なぜ立憲民主党が中道改革連合を支援するのか、なぜ支持者が中道改革連合の候補者に投票するのかという動機付けについて、根本的な説得力を欠きました。結党の経緯に関する説明不足とも相まって、支持者の納得 と理解を十分に得られなかったと考えます。
(3) 名簿登載順位と選挙戦術に対する不信
立憲民主党は、衆議院議員選挙において、中道改革連合を応援する立場にありましたが、中道改革連合の結党に参加した衆議院議員候補者のうち、公明党出身者については今回小選挙区での立候補を見送り比例代表のみの立候補となり、いずれも比例ブロック上位、重複で立候補した立憲民主党出身者は比例下位で登載されることとなりました。この決定経緯や選挙戦術そのものの説明が不十分であった結果、立憲民主党支持層の中道改革連合への忌避感や不信感を強め、投票行動に結びつかなかった要因の一つとなったと考えます。
(4) 反省と前進
中道改革連合の結党及び選挙戦に至る経緯は、私たち立憲民主党が結党の精神たる、草の根の政治の実現、ボトムアップの党運営を蔑ろにしてしまったと言わざるを得ません。立憲民主党は、この間の混乱について真摯に反省し、今後の党運営の新たな礎とします。
そして、39名の国会議員に加え、地方自治体議員約1200名、党員・協力党員・パートナーズ約12万人が結党の精神を大切にし、ともに党運営に参画できる新たな立憲民主党づくりを進めなければなりません。
立憲民主党は、今回の選挙結果とその過程を重く受け止め、結党の原点である草の根の政治、ボトムアップの党運営、立憲主義に基づく政治の実現に立ち返り、党 綱領と基本政策を基礎に、働く者、生活者、地域で懸命に暮らす人々の声に根ざした政党として、その役割を改めて明確にし、党の再建に取り組みます。
今後の党運営にあたっては、重要な政治判断や党の基本方向に関わる事項について、国会議員のみならず、都道府県連、総支部長、自治体議員、党員・協力党員・ パートナーズ、支援団体との十分な意思疎通を図り、拙速なトップダウンに陥らない合意形成の仕組みを強化します。党運営の透明性を高め、説明責任を徹底することによって、信頼回復を図ります。
また、国会議員団と地方組織・自治体議員団との連携を強化し、地域課題と国政課題を共有する党運営を進めます。現場で寄せられる声を政策立案、国会論戦、SNS等の活用など効果的な広報活動、選挙戦略に反映させる仕組みを整え、党全体の一体感を高めます。
さらに、中間選挙および2027年統一地方選挙を見据え、公認・推薦、候補者 育成・発掘を積極的に進めるとともに、組織整備、広報支援、地域活動支援を行います。とりわけ地方議員と候補予定者が孤立することのないよう、都道府県連の体制整備、人材育成、情報共有、実務支援を進め、1人でも多くの仲間の当選につなげます。
立憲民主党として守るべき理念、政策、組織的自立性を明確にしつつ、中道改革連合・公明党との関係については、共有できる政策課題について誠実に連携を進め る中で、次期参議院議員選挙や東日本大震災被災3県における地方選挙など、党を取り巻く情勢に十分配慮の上、あらためて丁寧な党内議論を行い、整理を進めて参 ります。
衆議院では巨大与党、参議院では少数与党という国会構成を踏まえ、与党の横暴を許さず、国民の声を反映した「熟議と公開」を軸とする国会運営をめざします。とりわけ、予算、外交、安全保障、社会保障、政治改革など重要課題について、立憲主義と生活者・労働者目線に立った論戦を強めます。あわせて、広報部門等との連携を強化し、国会論戦の意義と成果が国民に分かりやすく、かつ正しく届くよう発信力を高めます。
立憲民主党として、当面の課題に対処するべく、党綱領と基本政策を基礎に、現 場主義、分かりやすさ、実行可能性、財政責任を重視して政策のブラッシュアップ を日々進めます。他方、共有できる課題については中道改革連合・公明党とも連携 しつつ、立憲民主党としての政策的独自性と説明責任を明確にします。議員立法、修正案提出、閣法審議、予算・決算審議を通じて、国民生活の改善につながる具体的成果を追求します。地方組織や自治体議員団との連携を通じ、地域に目を向けた、統一地方選向け政策の立案に取り組みます。
○各級選挙および次期統一地方選挙に向けた取り組み
9月の沖縄「統一選」、12月の茨城県議会議員選挙を含め、自治体議員選挙での擁立拡大と議席の増加を目指し、選挙対策を進めます。また、推薦・支援する首長 選挙に対して、党勢拡大に資する取り組みを最大限に進めていきます。来年4月予 定の統一地方選挙に向け、党所属地方議員の勢力拡大を図るために、積極的な候補 者発掘および公認候補の擁立を進めるとともに、現職および新人候補者の活動を支援します。
○人材発掘と候補者の支援策
統一地方選挙を含む自治体議員選挙へ向け、多様な人材の発掘を進めます。新人候補者への支援を強化し、特に女性・若者の積極的な擁立につなげていきます。
○ネット・SNS対策の強化
統一地方選挙へ向け、党の支持率アップにつながるネット・SNS対策の強化を、関係部局と連携して取り組みます。また、候補者個々のネットリテラシーの向上に努めます。
○党勢拡大に向けた活動
党勢拡大へのPRとなる活動に、関係部局と連携を図り取り組みます。地方組織 や各級議員と連動した選挙に資する全国的な活動展開を計画し、進めていきます。
党ウェブサイト、SNS、広報紙等を通じて、効果の検証と手法の再検討を不断 に積み重ねつつ、党の存在意義と政策の方向性を、データ分析を基に、分かりやす く、共感が届く言葉で発信します。とりわけ、今回の選挙を通じて損なわれた信頼 の回復を念頭に、有権者の意識や関心を注視しつつ、政策決定の背景や党内議論の 過程も含め、透明性ある情報発信に努めます。あわせて、双方向・参加型の施策を進め、デマや誹謗中傷への対応も強化します。
地方組織の安定した基盤作りのために、都道府県連交付金等の支援に引き続き取り組みます。党員・協力党員・パートナーズとの関係を維持・強化するとともに、 政党と支援者との協力関係を一層深化させ、現場の声が党運営の起点となるボトムアップの政治を推進します。
党所属自治体議員で構成する「自治体議員ネットワーク」や「女性議員ネットワ ーク」等の活動を支援し、自治体議員の政策力、発信力、組織力の強化を進めます。2027年の統一地方選挙に向けては、研修、情報共有、政策支援、実務支援 を拡充し、地域の実情に応じた支援体制を整えます。
労働団体、経済団体、各種市民団体等との交流活動を深化させ、現場の課題や要望を継続的に政策に反映します。また、企業・団体交流委員会が主体となって、各種団体から業界や地域の課題を丁寧にヒアリングすることで、交流を深めるととも に、その意見を党内で共有し、政策形成につなげます。
国民運動部局は、各種選挙に資するために、立憲民主党の支持拡大を目指して、 党本部の部局における業務分担にとらわれず、横断的に各部局と連携して、党全体 が一体となった活動を企画・実行します。
全国の党員、協力党員、パートナーズ、各級議員、総支部長、都道府県連等と緊密につながり、支援者一人ひとりを大切にして、双方向かつボトムアップ的な活動を展開します。
広く一般の方からも、オンラインミーティングや対面による街頭活動、対話集会 などを通じて、党の考えを伝えるとともに、積極的にご意見をうかがって、政策立 案や国会審議などに活かします。
立憲民主党がめざす社会像や基本政策を再確認し党全体で共有するために、各分 野に精通した有識者を講師に、各級議員、党員・協力党員・パートナーズ等を対象 とした連続講座をオンラインで開催するとともに、党本部の各部局や地方組織、各級議員と連携して、農水キャラバンなど全国的なキャンペーン活動を企画し、党組織全体が一体となって実行します。
NPOなどの非営利セクターと能動的に情報交換等を行い、連携を強化します。
パリテを達成している政党として、国会議員だけでなく女性議員ネットワークや 地方組織と共同で、全国規模で運動を展開し、「選択的夫婦別姓」をはじめとするジ ェンダー平等政策の浸透を図るとともに、女性キャラバンなどを通じ、統一地方選 などの自治体選挙における多様な人材の発掘に積極的に取り組み、現職及び新人候 補の活動を支援します。
若年層の支持拡大のために、広く若者世代の声を聞いて若者が求める政策をつくるなど、立憲民主党と若者世代の距離を縮める企画を重点的に実施します。さら に、党所属議員による青年局や、若者世代が運営する「りっけんユース」や「りっけんユースPLUS」の拡大を図るとともに、統一地方選挙に向けて特に若い世代 の発掘と活動の支援を行います。
党幹部や所属議員の海外派遣、駐日外交使節や外国政党との交流、海外メディアとの意見交換を積極的に進め、国際社会における立憲民主党の認知と影響力を高め ます。民主主義、平和、人権、法の支配という普遍的価値を共有する政党との連携 を深め、日本外交の幅を広げます。
厳しい党財政を乗り切るため、徹底した経費節減を進めるとともに、支出の効果を最大化するための効率化を進めつつ、党の組織強化のため、必要な活動についてメリハリのついた対応を行います。また、クラウドファンディングをはじめ個人寄 附、会費、各種自主財源の拡大に取り組み、党活動を支える持続可能な財政基盤の確立を図ります。
