2021年9月に内閣府男女共同参画局が「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究」の結果(※1)を公表しました。
「アンコンシャス・バイアス」とは「無意識の思い込みや偏見」という意味で、近年、ジェンダー格差を埋めていくために必要な視点だと認識され始めています。
この調査でも、アンコンシャス・バイアスという言葉の認知度は21.6%と低い一方、家庭や職場といった日常生活の中で「女性はこういうもの」「男性はこうすべき」といった無意識の思い込みや偏見に同意する人が多い項目があったり、性別や年代でギャップがあったりすることがわかりました。

男女ともに「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した割合が高かった項目は、
「女性には女性らしい感性があるものだ」(男性51.6%、女性47.7%)
「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」(男性50.3%、女性47.1%)
「女性は感情的になりやすい」(男性35.6%、女性36.6%)
「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきでない」(男性31.8%、女性30.7%)

逆に男女で差があった項目は、
「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」(男性37.3%、女性22.1%)
「男性は人前で泣くべきではない」(男性31.0%、女性18.9%)
「家を継ぐのは男性であるべきだ」(男性26.0%、女性15.6%)
「男性なら残業や休日出勤をするのは当たり前だ」(男性20.2%、女性10.3%)

家庭、職場、いずれのシーンでも、50代〜60代の男性で性別役割意識が強い(「そう思う」割合が高い)結果となっています。職場シーンでは、すべての年代において男性のほうが性別役割意識が強く、役職別では役員・部長(代理)クラスの人の性別役割意識が強いという結果が出ています。

性別にもとづく思い込みや決めつけられた経験は女性のほうが多く、「直接言ったり、言動や態度から感じさせた」相手は、女性の場合、「男性の職場の上司」「配偶者・パートナー」「父親」の順で、男性の場合、「父親」「男性の知人・友人」「男性の職場の上司」「母親」となっており、性別に基づく思い込みや決めつけをしているのが主に男性であることがわかります。

立憲民主党は、選択的夫婦別姓の導入や性犯罪刑法など法制度におけるジェンダーバイアスを克服し、アンコンシャス・バイアスのもとになる、女性に対する差別や経済的・社会的不利益等を解消するとともに、女性の政治参画を促進し、その意見を反映させることで、アンコンシャス・バイアスの解消をめざします。

(※1)「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究調査結果」(2021年9月30日内閣府男女共同参画局)