立憲民主党は7月10日、中道改革連合、公明党とともに、石原環境大臣に対し「〜水俣病公式確認70年を迎えて〜環境安全保障の確保を求める要望」(下記PDF参照)を行いました。環境省からは友納理緒環境大臣政務官が対応しました。
三上えり環境部会長は「被害者の方の平均年齢が75歳で、救済を急がないといけない。水俣病問題は人道問題だと考え、超党派でも議論してきた。環境省も同じ方向を向いていると受け止め、私たちも支援拡充や救済などの実現に向け頑張りたい」と発言しました。
今年は水俣病の公式確認から70年です。水俣病は環境政策の原点であると同時に、いま現在も「終わった環境問題」ではありません。また、気候変動や生物多様性の損失など、地球規模課題が深刻化する中、環境安全保障の観点を重視する必要性が一層高まっています。
こうした背景を踏まえ、3党の環境部会ではヒアリングや議論を重ね、とりまとめを行い、環境省に要望を提出しました。
友納政務官からは「石原環境大臣にもしっかり伝える。水俣病対策の検討には、地元のニーズが一番重要であると考え、地域全体が裨益するような要望をいただいたことは重要と思っている。一層の予算をとのことなので、しっかり予算を確保したい」との応答がありました。
要請項目は以下のとおりです。
1. 水俣病の被害を受けた患者一人一人の、療養手当の継続的見直し、胎児性・小児性患者への支援など、医療・福祉向上を図ること。また水俣病患者を中心に、水俣病の被害を受けた方々への地元自治体による総合的な生活支援・リハビリ等の健康支援・介護支援・移動支援・相談支援など、さらなる拡充を図ること。
2. 水俣病に対する正しい知識の情報発信・普及啓発は、家族や地域社会の分断を解消し、地域の差別・偏見の解消を図ると同時に、環境問題への認識を深める事業として学校・地域での啓発プログラムの推進など、具体的な取組みを社会に定着させること。
3. 高齢化が進む水俣病患者は年々少なくなり、実体験の継承、語り部の育成、貴重な資料の保存は、今、取り組むべき喫緊の課題であり、公式確認70年のこの機会に、地元自治体と連携し、公害アーカイブズの観点から水俣病の教訓の持続的な伝承への体制を構築すること。
4. 水俣病による影響を受けた地域の課題を踏まえて、一次産業の振興など、より一層の地域振興の強化を図る施策を講じること。また、もやい直し(地域の絆の修復)への支援など、地域住民の交流の場の拡充を図ること。
5. 水俣病に苦しめられた地域が、苦難の歴史を乗り越え、環境再生と地域再生の先進地として、次世代に希望の光を届ける地域となるよう、今後も政府が責任を持ち、当事者との丁寧な対話を重ねながら、行政と地域住民が一体となって歩めるよう継続的、主体的に行動すること。
6. 水俣病の悲劇を謙虚に学び、経験と教訓を忘れずに、環境を守ることが、国民の生命、健康、暮らしを守ることであり、国家と地域の安全保障そのものであるとの認識のもと、「環境安全保障」の重要性を全世界に発信し、地球の環境保全への取り組みに貢献すること。
