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【ジェンダー】「女性に選ばれる地域」は何が違うのか~全国の先進事例に学ぶ~

 立憲民主党ジェンダー平等推進本部は8月25日「女性に選ばれる地域をつくる~地方からの女性流出を考える連続勉強会~」の第2回を、党本部とオンラインの併用で開催しました。アーカイブ動画からも勉強会の内容をご覧ください。

 今回は「女性に選ばれる地域は何が違うのか~全国の先進事例に学ぶ~」をテーマに、兵庫県豊岡市くらし創造部多様性推進・ジェンダーギャップ対策課長の原田紀代美さんが講演。第1回講師の地方女子プロジェクト代表・山本蓮さんがアドバイザーとして参加したほか、内閣官房、内閣府から政府の取り組みについて説明を受けました。

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兵庫県豊岡市くらし創造部多様性推進・ジェンダーギャップ対策課長 原田紀代美さん

 司会を務めた小島智子ジェンダー平等推進本部事務局長(参院議員)は「33の道府県で、男性より女性の若者流出率が高い。このままでは消滅可能性自治体が744もあると言われている。その根本原因となっている『ジェンダーギャップ』を、少しでも解決する制度作りを豊岡市の先進事例から学びたい」と、今回の趣旨を述べました。

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ジェンダー平等推進本部事務局長 小島智子参議院議員

 続いて、打越さく良ジェンダー平等推進本部副本部長は「本日の話を、ぜひ全国の自治体の取り組みにつなげたい」とあいさつをしました。

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ジェンダー平等推進本部副本部長 打越さく良参議院議員

「とりわけ若い女性に選ばれていない」

講演資料 原田紀代美さん

 講演で原田さんは、豊岡市では、高校卒業後に多くの若者が進学や就職で市外へ出ていきます。そこで市が独自に「若者回復率」を男女別に分析したところ、男性が52.2%だったのに対し、女性は26.7%。「男性は2人に1人帰ってきているのに対して、女性は4人に1人しか帰ってきていない」と語りました。

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 豊岡市はこのデータから「豊岡に暮らす価値、それは若者に選ばれていない。とりわけ若い女性に選ばれていない」という認識に至ります。市外で暮らす女性たちからは「学んだことを生かせる仕事がない」「出産後も働き続けられるだろうか」といった声も寄せられていました。

 原田さんは、女性が能力を十分に発揮できない社会では地域が選ばれなくなると指摘するとともに「一番の問題点というのが、同じ社会の構成員としてアンフェアである、公正さに欠けていると言わざるを得ない」と語りました。

まず「職場」から変える

 豊岡市がジェンダーギャップ解消の第一歩として重視したのが、職場です。経営者、人事担当者、管理職、従業員それぞれに向けた研修を行うとともに、女性従業員のキャリア形成を支援。「無意識の偏見や思い込みにまず気づくこと」を重視し、管理職向けには、部下の立場を演じる演劇型ワークショップなども実施しています。

 また、市役所を含む市内16事業所の経営者有志で始まった「ワークイノベーション推進会議」は、現在147事業所へと広がっています。「女性が働きたい職場」への変革を通じて、採用力や生産性、企業価値を高め、人口減少対策にもつなげようという取り組みです。

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ワークイノベーション達成条件と特典.png

 従業員の声を基準に働きやすさ・働きがいを評価する「安心カンパニー」制度も設け、表彰を目指して職場環境を見直すことが、採用や若者の定着にもつながっています。

地域全体を変える

 豊岡市の取り組みは、職場にとどまりません。「働いている人は家庭に帰り、地域に帰る。子どもたちは学校で学ぶ」という考えから、地域、学校、家庭も含めてジェンダーギャップの解消を進めています。

 戦略づくりの際には、高校生や20代の若者に「自分たちが働きたい、暮らしたい豊岡の未来」を考えるワークショップを実施。その声を踏まえ、2021年には、固定的な性別役割分担を前提とした仕組みや慣習を見直し、互いを尊重し支え合える地域を目指す戦略を策定しました。

 さらに、豊岡駅前の子育て支援総合拠点では、子どもを連れて気軽に相談できる女性の就労支援も実施。家庭と仕事の両立を応援する企業と働きたい女性をつなぐ取り組みも進めています。

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「女性のため」から、誰もが生きやすい地域へ

 原田さんが最後に強調したのは、男性と女性を分けること自体が目的ではないということでした。「男性女性と分けるのではなくて、本当に誰もが一人ひとりが、生きやすく生きがいのある、そんな町であり、地域であれば本当に持続可能になってくるのではないか」と提起し「時代に合わせて、みんなと一緒に対話をしながらやっていこう」と呼びかけました。

今後の取り組み・政策に向けて

 続いて、内閣官房と内閣府が、国としてのさまざまな取り組みについて紹介しました。
講演資料 内閣官房人口戦略本部・全世代型社会保障構築本部
講演資料 内閣府男女共同参画局
講演資料 内閣官房地域未来戦略本部

 また参加者からも、宮崎市では豊岡市から学んだ「若者回復率調査」をきっかけに、議会質問などを通じて「若者と女性に選ばれる企業づくり」事業を立ち上げたこと、岡山県奈義町では「なぎチャイルドホーム」「奈義しごとえん」など、女性や子育て世代から選ばれるプロジェクトを展開して、2019年に合計特殊出生率が2.95まで回復したことなど、各地の取り組みが紹介されたほか、質問や意見が活発に出されました。今回の勉強会を9月議会で質問につなげたいという自治体議員にも多く参加いただきました。

 第3回勉強会では、これまでの話をもとに、今後の取り組みや政策について、みんなで考えます。ぜひご参加ください。

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第3回勉強会 
9月14日(月)19:00~20:45
テーマ 「地方からつくるジェンダー平等」~国や自治体で実現できる政策は何か~
講師 株式会社Will Lab(ウィルラボ)代表取締役 小安美和さん
   地方女子プロジェクト代表 山本蓮さん
参加申し込み https://forms.gle/o5c7pnUE1xtZ1z9q8