枝野幸男代表は13日、国会内の会議室を教室にして行われたN高政治部の生徒を対象にした授業で特別講義。生徒から与えられたテーマは、自身の失敗と乗り越え方について。英語が不得意で希望していた大学に合格できなかったと明かした枝野代表は、「それはそれで失敗なのかもしれないが、結果的に入った大学がその後の私の人生にとっては非常にプラスになっている」と振り返り、「失敗は100%の失敗ということではない」と語りました。

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特別講義する枝野代表

 生徒から、総理になった場合どのような所信表明をするのかと問われた枝野代表は、先の衆院本会議の代表質問の冒頭に自身の所信表明として、「今の日本社会は競争ばかりにウエイトをかけすぎているし、それから自己責任を強いることになっていて、本当は困っていて助けを求めたい人たちも言いにくい社会になっているのではないか。それがコロナで非常にひどくなっていると。従って政治がちゃんと(国民が)困った時に支えるという役割を果たし、安心を作っていくことが今の政治の最大の課題だという私の方針を示した」と説明しました。

 菅総理が2050年までに温室効果実質ゼロを掲げ、それを達成するために原発の再稼働や新設を示唆しているのに対して、立憲民主党はどのようにゼロエミッションを進めるのかについて聞かれました。枝野代表は、「(ゼロエミッションは)エネルギーの問題としてはほとんど解決済みだと思っている。量的に原発がなくても、火力を大幅に削減してもエネルギーは足りる。それくらい再生可能エネルギーの能力は高く、30年もあれば十分整備できる」との考えを示しました。そのために不足している送電線や蓄電設備を国が整備することが課題だと説明しました。

 SNS上の誹謗中傷が自殺を招いたりするなど社会問題化している現状に関して、枝野代表のツイッター上にある否定的意見にどう対処しているか、政治に何ができるのかと質問されました。前者には「ネガティブな話ばっかりたくさん見せつけられたら誰でもでめげるので見ないのが一番」とアドバイス。後者については「酷いことをやっている人に対して司法、裁判所であるとか、あるいは酷すぎて、脅迫に当たるようなケースだったら警察がきちんと対応する。そういう流れを政治が作っていく」と答えました。

 若者の投票率が低く、シルバーデモクラシーが強まる中、若者の政治意識をどう変えるのかという質問には、「年金制度の充実は若い世代が好きなことができるようにするための制度。介護の充実は若い世代が親や祖父母の介護でやりたいことができなくなるというケースを小さくするための制度」と指摘。年金や医療、介護の政策が年配者のための政策と思われているが、若者にかかわる制度であると強調。「これを説得しない限り若い人たちの政治意識とか、シルバーデモクラシーを変えることには繋がっていかない」と語りました。 

 枝野代表が特別講師を務めたN高は、パソコン・スマートフォン・タブレットを利用して自分のペースで高校卒業資格を取得するための勉強ができる単位制・通信制(広域通信制)のネット高校。同校政治部は、与野党問わずさまざまな政治家や有識者をゲスト講師に招き、特定の主義主張を学ぶのではなく、生徒自身が社会問題について自分の頭で考えられるようになることを目指しているという。今回はN高特別講師の三浦瑠麗さんとともに特別講義しました。

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枝野代表に質問するN校生徒
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N校特別講師の三浦瑠麗さん