党環境・原子力部会(部会長:生方幸夫衆院議員)は2日、「森林破壊と土地劣化」について共同通信社の井田徹治編集委員兼論説委員からヒアリングをしました。

 30数年環境分野の研究をしているという井田さんは、近年なぜ動物由来感染症が増えているのかという問いを掲げ、「環境破壊と関係があると言われている」と紹介しました。深刻なのが熱帯雨林の破壊であり、農耕牧畜や天然ゴム、パームオイル等の生産のために天然林が伐採されることが最大の理由であると説明しました。日本ではパーム油を発電の燃料に使用する企業もいて、「FIT(固定価格買取制度)の対象で20数年間高額な消費者負担で企業に利益をもたらすことになっている。先進国でこのようなことをしているのは日本だけ」と指摘しました。

 また、井田さんは野生生物と人間が接触する機会が増大していることに触れました。森の中に詳しい先住民が、銃を借りて大量の生き物をとり続け、近くの市場でさばいて売買がおこなわれている「ブッシュミート」が原因だと説明。「動物由来感染症が増えているのは森林破壊とブッシュミートが背景だと専門家が言っている」と述べました。井田さんは「海外から珍しい動物を輸入して飼っているのも動物由来感染症の原因だ」と述べ、ペット取引を通じて野生動物との接触機会が増えるのも考えないといけないと危険性を指摘しました。

 森林破壊と同時に人間による土地の劣化が進んでいることも指摘。「人間が劣化させている農地は、温暖化の影響を含めて非常に増えており、人間が破壊して農地をつくっている面積と森林が劣化して失われている農地の面積がだいたい同じくらいと言われている」と説明しました。そのうえで、「こういうことをやっていたら、やがて土地が無くなるし、森も無くなって食べ物がだめになるのはわかっていることなので、これをどうにかしないといけない。逆に土地劣化を防げれば、農地開発のための森林破壊も減らせるだろう。森林破壊とともに土地劣化も考えないといけないのが世界の状況だ」と述べました。

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生方幸夫部会長(左)と堀越啓仁衆院議員(右)
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