党つながる本部は1月27日、オンラインイベント「第2回つながる塾」を開催しました。今回は、LGBT専門の求人サイトを運営する株式会社JobRainbow代表取締役の星賢人さんをゲストに迎え、つながる本部の辻󠄀元清美本部長代理と石川大我副本部長を聞き手にお話を伺いました。

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星賢人さん

 星さんは、中学生の時にゲイであることを家庭や学校で打ち明けられなかったこと、大学のトランスジェンダーの先輩が企業面接でカミングアウトした際、企業から拒絶されたことで就職活動も大学も辞めてしまったことをきっかけに、学生でありながら2016年にLGBT専門サイトの会社を起業した経緯について話しました。すべての人が自分らしく、誇りを持って生きる、「差異が彩に」なる社会の創造を会社のビジョンに掲げていると語りました。また、LGBTのほかに障がいや外国籍など複数のマイノリティ要因が重なっている人が少なくなく、就労だけでなく教育、結婚、住宅、ローン、介護など多岐にわたる課題を抱えているので、将来的にはそれらをワン・プラットフォームで取り扱っていきたいとの考えを示しました。

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星さんの著作「自分らしく働くLGBTの就活・転職の不安が解消する本」を紹介する石川議員

 現在48才で星さんより約20才年長の石川議員は、自身が学生だった頃は、LGBTであるとカミングアウトして一般企業に採用されることはあり得ないと思っていたと振り返りました。かつてはLGBTの活動に協力したとしても非公表にしていた企業が多かったが、今やダイバーシティを積極的に取り入れる企業が増えてきていると話しました。

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辻元議員

 辻󠄀元議員は、企業の意思決定の場に多様な価値のある人がいないと時代に乗り遅れ、競争力が落ちてしまうので、ダイバーシティーを推進する企業の価値が上がっていると経済界の変化を取り上げた上で、結婚の平等を認めず、LGBT平等法が先送りされるなど、「一番遅れているのが政治だ」と指摘しました。星さんは世田谷区や渋谷区でパートナーシップ制度が導入されたことを挙げ、社会に変革をもたらす政治の力に期待を示しました。

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 星さんは、企業が多様性を推進することで新たなアイデアを出したり、イノーションを起こしやすくなる一方で、逆に意見の対立が起こりやすくなってしまうこともあると話し、多様性の時代に求められるリーダーシップの在り方について両議員に問いました。辻󠄀元議員は、いろいろな立場、苦しい思いをしている人への共感力、市民の感覚で解決して行く「共感と感覚の政治」を挙げ、いろいろな人たちの良さを生かして合わさった、一枚のジグソーパズルのような社会をイメージしていると話しました。石川議員は、人の痛みに思い馳せる想像力が必要だとし、民主主義にも多様性を実現していくには時間がかかることを学ぶべきだと語りました。

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