野田佳彦代表は12月22日に福島県を訪れ、党福島県連関係者との懇談や福島第一原発の事故で被害を受けた自治体の首長らとの意見交換、大熊町や双葉町の視察等を行いました。党福島県連からは、小熊慎司、金子恵美、馬場雄基、齋藤裕喜各衆院議員、石原洋三郎参院総支部長が参加しました。

■党福島県連との懇談

 福島県連との意見交換であいさつに立った小熊衆院議員(県連代表)は、「東日本大震災から14年目になるが、福島第一原発事故はいまだに継続中の災害であり、課題の解決に努めている」と話しました。

 野田代表は、「衆院選では小選挙区の4人全員も含め、衆院議員が5人となった。この勢いで来年夏の参院選に臨み、石原総支部長の必勝のためにご支援をいただきたい」と話しました。

 また東日本大震災について、「原発を造ったのは自民党政権だが、(当時の民主党政権として)少なくとも復旧・復興の道筋を自分たちで責任を持って示していこうと、非常に緊張感を持って対応したことを記憶している。復興のための財源と計画を作りレールを敷いたつもりだが、帰還困難区域も残り、風評被害、記憶も風化してきているなどさまざまな課題が残っている。今は野党であるが、(当時は与党として)レールを敷いた立場なので、その責任は果たしていきたい」と述べました。

 意見交換会では福島県連より、「震災・原発事故からの復興に向け取り組むことを求める」要望書を受け取りました。

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■被災自治体の首長らと意見交換

 双葉郡富岡町の会場で、浪江町の吉田栄光町長、広野町の遠藤智町長、大熊町の吉田淳町長らと意見交換を行い、各町の現状や復興に向けた課題、問題点などを詳しく伺いました。

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関連自治体の首長らとの意見交換

■大熊町、双葉町を視察

 大熊町の吉田町長の案内で、帰還困難区域内にある吉田町長の旧宅や付近の状況を視察しました。さらに双葉町では町役場で行政担当者より、復興状況や今後に向けた取り組みなどの説明を受けました。

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大熊町の吉田町長(右から3人目)の旧宅を訪れる野田代表ら視察団

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双葉町役場で、行政担当者との意見交換

 視察終了後に記者団から感想を求められた野田代表は、「13年が経ったが、帰還困難区域がまだたくさんある。もっとも福島の復興の鍵を握るのはここ双葉郡だと思う。ここが復興していく姿を作って行くことが国の責任だと思う。与野党関係なく、復興のために力を尽くしていきたい」と述べました。

 与党になる可能性がある中で、被災地をどうしていきたいかと聞かれ、「能登の復旧・復興でも、補正予算の修正で1千億円増額させたように、われわれが政権を担うことができたならば、令和8年以降の5カ年で復興財源を今まで以上に確保して、いろいろな課題を一つひとつ解決していくためにきちんと予算付けしていきたい」と答えました。

 野田代表は、「私にとって、2011年3月11日は政権与党で予算を組む立場であり、その半年後に総理となり、復興の先頭に立つ立場であった。その責任をまだ果たしていない。いま党の代表をさせていただいているが、野党としてできることもまだたくさんある。なるべく早い段階で訪問したいと思っていた。関連自治体にご迷惑をかけたが、視察等をさせていただき、あらためて来てよかった」と述べました。