野田佳彦代表は12月12日、国会内で記者会見を行い、(1)熊本の長射程ミサイル配備をめぐる問題(2)鳥取での風力発電計画をめぐる課題(3)現場の声を国政へ「つなぐ」活動の継続――などについて説明しました。

(1)熊本の長射程ミサイル配備をめぐる問題

 野田代表は、立憲民主党が全国で展開する「ここからはじまる」キャンペーンの一環として先月訪れた熊本県で、自衛隊関連施設への長射程ミサイル配備をめぐり地域住民から強い不安の声が寄せられたと報告しました。代表は帰京後、国対委員長に対して「国会での質疑を通じて問題提起すること」「住民説明会開催の必要性を政府に問うこと」を指示したことを明らかにしました。これを受け、昨日11日の衆院安全保障委員会で池田まき議員が同問題を取り上げ、防衛大臣に住民説明会をなぜ開かないのかをただしたと説明。野田代表は「答弁自体はあまり前向きではなかったが、現場の不安を国会につなぐ取り組みを今後も続けていく」と述べました。

(2)鳥取での風力発電計画をめぐる課題

 続いて代表は、先般の鳥取県視察に言及。米農家との意見交換の中で、田んぼに隣接する山間部での民間事業者による風力発電施設計画が、地元理解不十分のまま進んでしまう問題が指摘されたと説明しました。さらに、「再エネ事業が地元説明会なしで進んでしまう制度上の課題」「住民合意形成プロセスの欠如」が改めて浮き彫りになったと述べました。この問題を受け、党の環境エネルギー調査会で進めている中間取りまとめに、風力発電を含む再エネ事業の「地元説明なき拡大」をどう是正するかという論点を追加するよう指示したことを明らかにしました。

(3)現場の声を国政へ「つなぐ」活動の継続

 野田代表は、これらの取り組みはすべて「ここからはじまる」キャンペーンとして、全国の声を直接受け止め、国政につなげる活動の一環であると強調しました。今週末には徳島を訪問し、南海トラフ巨大地震など災害時の対応についてフェリー会社との意見交換を行う予定と説明。また、対話集会も開催し、「寄せられた声を国政はもちろん、県政・市政にも確実に届けていく」と述べました。


野田佳彦代表記者会見

2025年12月12日(金)10時30分~11時03分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtube.com/live/svhoZ0WHlGM


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○「ここからはじまる」全国キャンペーンの取組について

【代表】
 現在、党では「ここからはじまる」キャンペーンを全国展開させていただき、私も含めて、幹部も手分けをしながら、全国の現場の声を受け止めて、それをつないで、変えていくという努力をさせていただいておりますが、その一環で、先月熊本を私が訪れた際に、健軍駐屯地の長射程ミサイル配備(計画)について地域の皆様から不安の声をたくさん頂戴いたしました。戻り次第、国対委員長に指示をさせていただきまして、委員会で質問をするようにと、地元に対する説明会などを開くように質問をするようにということを伝えておりましたが、昨日の衆議院の安全保障委員会で池田真紀議員がこの問題を取り上げていただき、住民向けの説明会をなぜ行わないのかというような観点から防衛大臣に質問をさせていただきました。答弁自体はあまり前向きではありませんでしたが、これからもこういう形でつないでいく努力をしていきたいと思います。
 加えて、先般、鳥取2区の湯原総支部長の元に視察に行ったときにも、米農家との歓談の中で風力発電の問題が出ました。現場も拝見させていただき、田んぼの周辺の山岳部に民間業者が風力発電施設を造ろうとしていて、そこで改めて問題になったのは、業者主導で進んでしまって、地元の同意に関係なく進めることができるということだったので、この点についても、田嶋要会長、山崎誠事務局長の下で環境・エネルギーの調査会をつくっておりますが、この調査会で再生可能エネルギーについての課題の整理をする中間まとめを今しています。その中間まとめの中に、この風力発電を含めた、地元説明会なしで再生可能エネルギー(発電施設)が拡充できるという、このやり方についてどうするかという議論をすることとさせていただき、それを山崎会長から湯原さんにもしっかりと連絡をさせていただきました。
 このように現場の声をしっかり受け止めていく活動をこれからもやっていきたいと思います。今週末は徳島に赴いて、南海トラフ地震など災害時の対応についてフェリー会社との意見交換などもさせていただきたいと思いますし、対話集会も開きますので、その声もしっかり国政に、あるいは県政・市政に届けていけるようにしていきたいと思います。


■質疑

○企業・団体献金規制強化法案について

【NHK】
 政治改革について伺いたい。企業・団体献金について、高市総理が先日の予算委員会で、以前野田代表と石破前総理とのやり取りの中で、受け手を規制することについて協議をしていこうというやり取りをしていたと思うが、それについて、組織間の約束ではないという見解を示した。これについての受け止めを伺いたい。

【代表】
 給付付き税額控除と、ガソリン税の暫定税率の廃止と、今おっしゃったことを含めて、3点について協議をしていくことを約束いたしましたので、協議体をつくるという私は認識でございました。加えて、それだけではなく、それは8月4日の予算委員会のやり取りでは協議体という表現はしていませんが、その後、石破自民党総裁、斉藤公明党代表と9月に3党の党首会談をやったときにも、協議をしていくということを、この三つのテーマについて合意をしているはずでございますので、協議体はつくれるという合意の下で進んできていると私は思っています。
 なお、10月15日に高市さんが突然会いたいと言ってきて党首会談が実現しましたよね。あのときも、きちっと引き継いでほしいということを私は申し上げております。その中で、給付付き税額控除、ガソリン税の暫定税率の廃止については総理も合意をしていたので、これは前向きに受け止めている感じがあったのです。一方で、政治と金の問題についてはちょっとむにゃむにゃ言っていたので、ご本人はその部分だけ納得していないのかなと一瞬思っていましたが、当然引き継いでもらうというふうに私は理解をしておりました。だから、総理に何も言っていないということもありません。10月15日にもそういうことについては私はお話ししています。

【NHK】
 今、受け手規制は委員会の現場で議論されているが、修正協議をしようという呼びかけに与党が応じていない面もあり、議論が平行線のようにも見える。会期が残り少なくなっているが、どのように結論を出していくべきか。その点もお願いしたい。

【代表】
 維新の藤田共同代表が少し何か関心を示すというか、協議に応じるようなお話も報道ベースでは見ておりますので、元々は全面的な廃止という立場でむしろ主導的な役割を果たされていましたので、ここでやはり結論を出すべく動いてほしいなと。ご判断をしてほしいなと。もう会期末が迫っておりますが、ぎりぎりの段階ですが、月曜日に参考人ですが、そろそろ維新としてもご決断をいただいて、与党の中からも賛成をしていただくような状況をぜひつくっていきたいと思います。

○議員定数削減法案について(1)

【NHK】
 最後、一問だけ。その上で、定数削減の問題についてもまだ議論していこうと与党側は言っているが、これについてはいかがか。

【代表】
 現実的に、野党としてはこの政治資金規正法改正で決着をつけるということを基本だと思っていますので、それがまだ流動的な状況の中で次の定数削減のテーマに入ってすぐ結論づけるということは、これは幾ら何でも困難だと思います。むしろ通常国会でしっかり議論をしたほうがいいのではないか。
 やはり物事には順番があると思いますので、その議論を避けているわけではなく、プロセスというのはきちっと順番を守っていこうと。そこだけはやはり確認しなければいけないのではないかと思います。

○高市政権との向き合い方について(1)

【毎日新聞】
 今後の高市政権との対峙の仕方について伺いたい。きのう補正予算案が衆議院を通過し、公明党とは組替え動議も一緒に出された。きのう一緒に出したものの、原案への賛否が分かれたことについては、公明党は60点、立憲は40点とおっしゃっている。

【代表】
 わかりませんよ、公明党さんが何点をつけているかはわかりませんが、私のイメージで申し上げました。

【毎日新聞】
 今回の野党でいうと国民民主党も賛成されたりしているが、今後、政策的に勝ち取れるものが増えて、例えば平均点の50点を超えるようなときに、対決より解決という路線が強まっていくのか。それとも、やはり野党第1党として足らざるところを正していくという姿勢が基本なのか。野党連携も含めて、今後の政権との対峙の仕方、戦略について伺いたい。

【代表】
 政策実現できるチャンスがあれば、それはしっかりと与党にも理解してもらって、政府にも理解してもらってという努力はこれからもしていきたいと思いますが、一方で、やはり政権を厳しくチェックするのも野党第1党の重要な役割だと思いますので、その役割はおろそかにしないようにしていきたいと思います。

【毎日新聞】
 なかなか、ほかの党と比べると、今回でいうと子どもの2万円というところは入ったかと思うが、割合的にはほかより勝ち取れるものが現状少ない印象もあるかと思う。その辺りについては、どういうふうに今後。

【代表】
 勝ち取ったかどうかは別として、例えば医療機関への緊急支援であるとか、介護に関わる皆さん、介護や保育とか看護とか、そうした皆さんの処遇改善とか、勝ち取ったというか、重なった部分というのは随分ありますので、それは一定の評価はしなければいけないとは思っています。

【毎日新聞】
 与党とも重なる部分を増やしていきつつ。

【代表】
 あれだけ大きな(予算)規模だと重なっちゃいますよ、やっぱりね。

【毎日新聞】
 野党でまとまれるものは、ガソリンのときのように、またそれは。

【代表】
 そういうことですね。

○議員定数削減法案について(2)

【共同通信】
 先ほどの定数削減の話に戻るが、通常国会でしっかり議論をすべきということだが、今、急に与党がまとめた法案が出され、野党が反発するという状況になっている。改めてだが、どういう選挙制度の話合いの仕方が望ましいか、通常国会ではどう進めていくか、お考えをお聞きしたい。

【代表】
 元々やはり審議に最初に入ったところから結論を出していくというのが基本的なルールだと思いますので、しかも去年からずっとやってきているテーマなので、もう決着をつけなければいけない政治資金規正法改正については、できるだけやはりこの国会で結論を出すというところまで最後の努力をしていくということで、後から来た法案で「どけ」「どけ」と言われたって、それはどくわけにはいかないものですからね。
 そこはやはりわかってほしいということで、テーマ自体は、定数削減を我々も否定するわけではないし、むしろ理解をしているつもりでございますので、だとすると、やはり選挙制度協議会の中で、選挙制度をどうするかという議論と共に、あわせて定数の問題をしっかりと各党の合意を得られるように努力をしていくというのが、やはりあるべき姿だと思っています。

○外交・安全保障総合調査会の議論について(1)

【フリーランス】
 きのう東京新聞の1面に重要な記事が掲載され、立憲民主党は、公明党も意識して、安保関連法に関して、違憲部分を廃止とした基本政策を見直すと、そのような記事が掲載された。以前11月25日に安住幹事長の定例会見で同じような質問をしたが、そのときは安住幹事長は、違憲部分があればそれを正していく、逆に違憲部分がなければ法改正の必要はないとおっしゃっていた。それが党としての正式な考え方だと。そうすると、この記事に沿えば、今回立憲民主党は安保法制に関して違憲部分がないと方針を転換されたということなのか。野田代表の考え方をお聞きしたい。

【代表】
 そういうことを含めて調査会の中でよく議論していきましょうと、整理していきましょうということになっていると承知しています。

【フリーランス】
 ということは、結論としてはまだ出ていないと。

【代表】
 もちろん、まだ出ていません。年内でその一定の整理をして方向を出すというのはちょっともう時間的に難しいとは思いますが、なるべく早く、そういう議論を丁寧にしながら、どういう結論ができるかどうか、調査会の中で議論していただいていると承知しています。

【フリーランス】
 そうすると、方向性というものはどういった形になりそうか。

【代表】
 いや、方向性はまだわかりません。ただ、整理しないといけないのではないかという問題認識は皆さん持っていると思います。

○「進歩同盟への加盟方針」「中道の立ち位置」について

【朝日新聞】
 政党の国際ネットワークである「進歩同盟」について伺いたい。きょう午後に党の外交推進本部の中で、この「進歩同盟」をテーマとした講演が行われる予定だ。先日来、立憲民主党がここの加盟に向けて調整を進めているという報道もある。現在の加盟に向けた調整状況と、中道シフトを進める中で、こうした国際組織に入ることの意義についてもあわせてお願いしたい。

【代表】
 いわゆる中道政党の集まりとして140党ぐらいが加盟をしていると承知していまして、そこにはイギリスの労働党であるとかアメリカの民主党など、ある種老舗のような、これぞ中道というようなところも入っていますので、そこからの「日本の中では立憲民主党が入りませんか」というお話でございますので、これはありがたいお話だと思っています。
 ただ、これは140の加盟しているところ全ての了解を得ないと入れないということなので、2年ぐらいかかるそうなんですね。今、そのプロセスに入ってきていると。日本の政党では過去にそういうのはなかったものですから、ぜひこれは、国際社会の中でも認められる中道政党として位置づけられるという意味においては大きな意味があると思っていますので、前向きに、世界の政党に認めていただけるように、今、チャレンジをしているところであります。
 きのうの補正予算では国内においては中道の一つの連携が第一歩を踏み出しましたが、国際社会においても中道政党としてのスタートを今切りつつあるというところでご認識をいただければと思います。

【朝日新聞】
関連で、この中道シフト、中道結集に関して、別な角度で伺いたい。立憲民主党は元々、旧立憲の結党当時はいわゆるリベラルが旗印であって、希望の党騒動でいわゆる排除があったところに結党の原点があると思う。野田さんが中道結集を進める中で、党内の一部の議員の方々からは、リベラルの価値観が党の旗印から薄れていくのではないかとか、目先の選挙や政局のために中道を名乗っているのではないかといった、少し批判的な声もちょっと耳にする。野田さんとしてはおそらく中道を軸にリベラルから穏健な保守まで包摂していくというのが主眼にあるとは思うが、現状として、このリベラルの方々の不安に対して、これをどう払拭していくのか、どのように包摂していくのかというところをお願いしたい。

【代表】
 よくわからないですね。中道というのは、そういう包摂的な存在だと思っているし、アメリカの民主党もイギリスの労働党もリベラル色はないんですか。よく考えてくださいということだと思います。あえて説明するまでもないのではないですか、そんなことを。

【朝日新聞】
 旧立憲からの旗印というのは、これからもある種中道という枠の中で掲げ続けるというか、包摂していくというか、そこの重要性というのは変わらないというご認識か。

【代表】
 ええ。包摂するという考え方を持っている政党ですから、元々。特定のグループを、特定の誰かを排除しようとは全く思っていませんので、そこは疑心暗鬼になってはいけないなと思います。

○防衛力整備 長射程ミサイル配備計画について

【フリーランス】
 先ほど冒頭で昨日の衆議院安全保障委員会での池田議員の質問について述べられた。前向きな答弁ではなかったというお話だったが、要するに住民説明会は既にQ&Aとかを出しているからそれで十分なんだという小泉大臣の答弁だった。それに対して池田議員は、対面でのきちっとした説明会を、対話をすべきであると。とにかく年度内の長射程ミサイル配備計画なんですよねということを問われていた。今後、通常国会に当たっても、やはり今、全国各地でそういった動きがあるわけだから、いろいろ問うていく必要があると思うが、それについては今後どのような取組をすべきだとお考えか。

【代表】
 今の小泉さんのような説明のままでは不安は消えないと思いますので、やはり対面で、行ったり来たりの問いがあって、それに答えたりとか、というやり取りの中で不安というのは解消できるかどうかだと思いますので、引き続き住民説明会のようなものというのはチャンスがあれば訴え続けていきたいと思っています。

【フリーランス】
 長射程ミサイルの配備というのは、やはり敵基地攻撃能力保有という側面が当然あるわけで、そうすると、現在の日中の緊張関係も健軍の商店街の方は意識していたみたいだが、そういった中長期的なミサイル配備のあり方とか、そういったことについて、調査会の岡田さんを中心にいろいろ議論されていくのか。あるいは、公明党との間でもやはり協議すべき点というのはあると思うが、これは超党派で取り組んでいくようなお考えはあるか伺いたい。ミサイル配備とか弾薬庫の配備があちこちで今進んでいるわけだが、そういったことについて調査会できちっと、このまま進めていいのかどうか、一回立ち止まるべきではないかみたいな議論というのは考えていらっしゃるか。

【代表】
 いや、調査会で直接それが議題になっているとは聞いていません。ただ、メンバーから声が上がれば、そういう議論になるかもしれません。

○内閣支持率について

【時事通信】
 さきの質問でも高市政権にどう対峙するかという質問があったが、高市政権について伺いたい。時事通信の12月の世論調査では内閣支持率が59.9%、ちょっと下がったが比較的高い水準でとどまっている状況だ。補正予算案についても物価高対策を評価する声が半数以上あるが、こうした高市政権が人気を保っていることについて、どのように受け止められるか。

【代表】
 あの明快なお話の仕方等々、それから、やはり「働いて、働いて」という、逆に言うとそれでいいのかという気持ちもしますが、一生懸命何かやっている感があるということが一つの評価につながっているだろうと思いますけれども、やろうとしていること、やっていることについては、これからよく吟味していく中で、国民がどう理解をするかというところがこれから問われてくるのだろうと思います。

【時事通信】
 立憲民主党の中では、高市さんが特にネットを中心に人気が高いが余りに、どうしても立憲からすると不条理なようなコメントや批判もあったりすると思うが、そういったものに対してどのように対応していくか。

【代表】
 それはまあ、不条理なコメントはいっぱい、しょっちゅう、今回に限らず。でも、最近ちょっとまた高まっていますね。媚中派、増税派、国賊と言われていますのでね。
 でも、リアルな空間ではそうではないですよ。ネット空間ではそういうのは結構きついですね。

○党の広報活動について

【時事通信】
 関連で、立憲民主党のSNSの活動についても伺いたい。特にユーチューブだが、最近の立憲のユーチューブ公式などを見ていると、かなり趣向を凝らしたというか、いろいろなパターンの動画も出ていて、野田さんが登場する「野田談」も、岡田さんからのインタビューにとどまらず、最新の動画ではロケ地での撮影、あれも何か民放の番組みたいですごく面白いなと思ったが、こうしたものの手応えや、どういった方にどういうことを届けたいと思ってこういうことをやっているのか伺いたい。

【代表】
 もう私は広報委員会の言いなりで、委ねています。評価はどうなるかわかりませんが、何でもチャレンジしてほしいと思いますし、私はそれに、やれと言われたことは何でもやっていこうと思っています。

【時事通信】
 野田代表自身は今もSNSにちょっと苦手意識みたいなものはあるか。

【代表】
 そうですねというか、あまり触ったことがないですからね。

○高市政権との向き合い方について(2)

【日本経済新聞】
 高市政権との向き合い方に関連して伺いたい。安住幹事長が水曜日に配信されたユーチューブの番組で、内閣不信任案提出について問われ、高市さんの評価をするにはまだ早いという考えを示していた。先ほど野田さんも高市さんへの評価というところに触れていたと思うが、現状での党として代表の考え方を伺いたい。

【代表】
 その功罪を評価するという段階ではまだなく、10月21日に総理になられて、1か月半、2か月目に入ったという状況の中では、いろいろとこれは失点ではないかと思うこともありますが、逆に頑張っている部分もあるでしょうし、そこの評価をまだ定めるというのは時期尚早ではないのかと思います。

【日本経済新聞】
 通常国会でも、政権は替わってしまったので石破さんへの評価ということだったが、内閣不信任案提出は見送ったということがあった。実際、少数与党で自民党が野党と政策について協議して年金法案など一緒にやってきた部分もあると思う。この状況下でなかなか野党の終結も難しく、かつ与党にも協力をしないといけない、難しいスタンスを迫られていると思うが、今後の政府・与党への向き合い方について、どういう考えがあるか伺いたい。

【代表】
 政策実現できるチャンスがあるならば、それは訴えて、のみ込んでもらうような努力をすると。一方で、やはり政権を厳しくチェックする役割が我々の役割だと思いますし、特にまだ補正予算の審議は参議院でもやっていますので、やはり無駄遣いのないようにというような観点からのチェックというのは、これからも随時、ほかの党よりもより強くやっていかなければいけないと思っています。

○原発事故時の対応について

【フリーランス】
 前回もお聞きしたが、原発事故時の避難計画の実効性を担保するために、自衛隊決死隊法案みたいなものを早急に提出するお考えはないか。チェルノブイリ事故のときには、独ソ戦と同じ対応をしたと。危険な業務、原発事故対応をする人には、本人はもちろん家族の面倒まで見るという約束の下で、その業務をしたと。でも、日本にはそういう制度がないと、これは泉田元知事が強調しているが、こういう制度が必要だと思われないか。ちなみに、柏崎刈羽原発は1月にも再稼働するという報道が流れているが、住民避難用のバスの運転手が確保されていないと。花角知事は小泉進次郎大臣に十分確保できるかどうかすら確認していないと。こういう状況の中で、決死隊法案が早急に必要なのではないかと思うが、代表のお考えをお聞きしたい。

【代表】
 決死隊法案という表現がいいのか。あるいは、そういう法案がないとそういうある種命懸けの仕事をしないのかというと、東日本大震災の福島の原発事故のときにもある種決死隊のつもりで頑張っていましたよね、空中からの散布なども含めて。だから、そういう法律が必要なのかどうかを含めて、これはよく考えなければいけないことではないかと思います。

【フリーランス】
 海外の核保有国では、そういう原発事故のときに、そういう人員を確保していると。本人はもちろん家族も面倒を見るという約束の下でサインして、そういう人員がちゃんと確保できているという下で原発事故に対応しているが、これは明らかに日本は遅れている、制度が整っていないと思うが、その点はいかがか。

【代表】
 ちょっと海外の事例を勉強させていただきたいと思います。

【フリーランス】
 1月にも再稼働して、事故が起きたら住民避難用のバスの運転手が確保できないという状態が今起こっているわけだから、ぜひ早急に検討をお願いしたいと思う。

【代表】
 はい。

○臨時国会の会期について

【北海道新聞】
 先ほど自民党の梶山国対委員長が記者団の取材に対して、定数削減とか政治資金の関係の法案に関して、今国会見送りという一部報道もあるが会期の延長も含めて成立させるというふうに明言されているが、今国会の延長に関して、そういうふうに自民党側からこう出たことに関して代表はどう思われるか伺いたい。

【代表】
 定数削減のために会期を延長すると言っているのですか。

【北海道新聞】
 定数削減とか政治資金とかの法案の成立をさせると。

【代表】
 政治資金規正法を成立させるということも含めて。

【北海道新聞】
 そうですね。定数削減、はい。

【代表】
 ちょっと正確な話を押さえてからコメントしたいと思いますが、会期延長とか言っていて予算の年内編成とかできるんですか。それはむしろ政府の側に聞きたいですね。

○米国「国家安全保障戦略」について

【「FACTA」】
 野田先生は元総理だから伺いたいが、トランプの新しい国家安全保障戦略。そこはまさにモンロー主義というか、西半球を中心で、欧州は欧州で、東アジアは日本も中心とか、やはり世界的ないわゆる軍事権威主義というのか、とにかく防衛費がどんどん増えていくような局面であるし、やはり歴史的なあれだと思うが、トランプのこの新しい国家戦略などは元総理としてどんなふうに受け止めているか伺いたい。

【代表】
 国家戦略としては、どんどんどんどんと様々な関わりから引いていこうと、欧州からアジアから、というような流れを示していると思うんですね。
 一方で、ガザ地区の問題とか、ロシア・ウクライナの問題、あるいはアジアでもカンボジア・タイとか、いろいろな問題で、これまでは何か調停案を出したり和平案を出したりして関わろうと。何かある種不動産取引みたいなやり方ばかりですけれども。
 ちょっとそこの矛盾を感じていまして、今起こっていることとその戦略で示していることとの整合性というのは全く感じないので、不思議なものが出てきたなと思っています。

○「今年の漢字」について

【NHK】
 ちょっとむちゃぶりになるかもしれないので申し訳ないが、「今年の漢字」がきょう発表されるが、野田さんの「今年の漢字」を。

【代表】
 それはむちゃ過ぎますよ。急に、それはなかなか。

【NHK】
 もしあれば。

【代表】
 今、ぱっとは。すみません。また来週ぐらいに。

○外交・安全保障総合調査会の議論について(2)

【フリーランス】
 冒頭にあった安保法制をめぐる違憲部分の禁止を見直すということについて、調査会のほうで議論するというようなお話だったと思うが、先ほどの長射程ミサイルの問題や、補正予算で防衛費もいろいろ問題を残したまま衆議院のほうでは通ったわけだが、そのことについてもやはり年末年始、調査会のほうで再度検討するというお考えか。

【代表】
 当面の、今起こっている防衛費の増額の問題とか防衛増税の件とかという、今起こっている問題については、これは各部会ですね。調査会はもうちょっと中期的・長期的に整理したほうがいいものについてという仕分けの中で議論をしているということであります。
 その中では、先ほど言ったように、安保法制についての例えば解釈などについても、私と枝野さんと泉さんとか、ちょっといろいろ違ったりして、微妙に違っていましたね。そこをもう一回きちっと整理をしていくということが今やっていることだと思います。加えて、例えば存立危機事態などについても今回の台湾有事に絡んで大きなテーマになってきましたから、その辺の整理の仕方なども含めて、岡田(克也)さん中心にやっていただいているということです。
 その他、調査会のメンバーからいろいろな議論が上がってくれば、その都度、中長期で整理しなければいけないものについては考え方をまとめていくことになると思います。

(以上)