野田佳彦代表は12月12日、国会内で記者会見を行い、(1)熊本の長射程ミサイル配備をめぐる問題(2)鳥取での風力発電計画をめぐる課題(3)現場の声を国政へ「つなぐ」活動の継続――などについて説明しました。

(1)熊本の長射程ミサイル配備をめぐる問題

 野田代表は、立憲民主党が全国で展開する「ここからはじまる」キャンペーンの一環として先月訪れた熊本県で、自衛隊関連施設への長射程ミサイル配備をめぐり地域住民から強い不安の声が寄せられたと報告しました。代表は帰京後、国対委員長に対して「国会での質疑を通じて問題提起すること」「住民説明会開催の必要性を政府に問うこと」を指示したことを明らかにしました。これを受け、昨日11日の衆院安全保障委員会で池田まき議員が同問題を取り上げ、防衛大臣に住民説明会をなぜ開かないのかをただしたと説明。野田代表は「答弁自体はあまり前向きではなかったが、現場の不安を国会につなぐ取り組みを今後も続けていく」と述べました。

(2)鳥取での風力発電計画をめぐる課題

 続いて代表は、先般の鳥取県視察に言及。米農家との意見交換の中で、田んぼに隣接する山間部での民間事業者による風力発電施設計画が、地元理解不十分のまま進んでしまう問題が指摘されたと説明しました。さらに、「再エネ事業が地元説明会なしで進んでしまう制度上の課題」「住民合意形成プロセスの欠如」が改めて浮き彫りになったと述べました。この問題を受け、党の環境エネルギー調査会で進めている中間取りまとめに、風力発電を含む再エネ事業の「地元説明なき拡大」をどう是正するかという論点を追加するよう指示したことを明らかにしました。

(3)現場の声を国政へ「つなぐ」活動の継続

 野田代表は、これらの取り組みはすべて「ここからはじまる」キャンペーンとして、全国の声を直接受け止め、国政につなげる活動の一環であると強調しました。今週末には徳島を訪問し、南海トラフ巨大地震など災害時の対応についてフェリー会社との意見交換を行う予定と説明。また、対話集会も開催し、「寄せられた声を国政はもちろん、県政・市政にも確実に届けていく」と述べました。