小川淳也幹事長は6月17日、国会内で会見を開き、(1)国際情勢と政治空白(2)日米首脳会談――等について発言しました。
(1)小川幹事長は「中東情勢は緊迫の度合いが増した。きわめて憂慮、懸念している。両者に抑制を求める」と述べました。緊迫する国際情勢のもと、政治空白と関連して内閣不信任決議案の提出について問われ、小川幹事長は、「(野田代表が)適時、適切に総合的に判断する」と述べました。
(2)カナダで行われた日米首脳会談において、結論が出ずに協議を継続することになったことについて、小川幹事長は「もとよりかなり難しい調整。それが現れ出たのではないか」、7月9日には米国による相互関税の猶予の期限がくることについて「きわめて国益に関わる。注視していきたい」と述べました。
大串博志代表代行・小川淳也幹事長記者会見
2025年6月17日(火)15時45分~16時00分
発行/立憲民主党役員室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/hHc8qU6ljMk
■冒頭発言(小川幹事長)
■質疑(小川幹事長)
■冒頭発言(大串代表代行)
■質疑(大串代表代行)
■冒頭発言(小川幹事長)
【司会(中谷幹事長特別補佐)】
それでは、定刻となりましたので、幹事長定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。冒頭、幹事長より発言をさせていただきます。よろしくお願いします。
○第129回常任幹事会を開催
【小川幹事長】
お疲れさまです。
常任幹事会のご報告を申し上げます。
まず、きょうが予定された会期の中で最後の常任幹事会となりました。来週24日の火曜日、異例ですが、会期後に常任幹事会を予定したいと思っております。参議院選挙に向けた様々な議案の処理等を念頭に置いております。
党外交推進本部の体制や運営方針等について、私から報告を申し上げました。
長妻代表代行からは、都議選への支援のお礼と、更なる要請をいただいたところです。
辻元代表代行からは、ポスターの活用、また、選挙におけるボランティアセンターの設置等について報告がございました。
政治改革の関連では、今、議運で議論されている国会改革の状況についての報告がございました。
国対委員長からは、まさにガソリン税(暫定税率廃止法案)をめぐる財務金融委員会の動き、それから、政治献金、企業献金をめぐる政治改革の動き、(選択的)夫婦別姓をめぐる動き等について、現状の報告がございました。
選挙に関連しては、後ほど大串代表代行が詳細のブリーフ、応答をさせていただきますが、まず参議院では、比例区の3名の追加公認。そして、選挙区候補者の取下げが和歌山と滋賀で2名。衆議院の候補者は山形3区で1名差し替え。そして、京都と三重のそれぞれ府議会・県議会の公認(・推薦)というご審議をいただき、ご承認をいただいたところでございます。
○通常国会の会期末を迎えるに当たって
【小川幹事長】
いよいよ会期末、本当にあと数日となりました。この間、様々、会期内、お世話になり、感謝を申し上げつつ、最後の2日、3日、延長がないとすれば、相当な緊張感を持って国会対応等に当たり、選挙に臨みたいと思っております。
■質疑(小川幹事長)
【司会(幹事長特別補佐)】
それでは、ここからは質疑応答に入らせていただきたいと思いますので、質問のある方は挙手にてよろしくお願い申し上げます。
○SNSの活用について
【産経新聞】
党のティックトックの使用状況について伺いたい。立憲民主党は党の公式アカウントで動画を投稿されているが、いつからこのティックトックの使用を開始したのかと、その使用目的について伺いたい。
【小川幹事長】
通告をいただいたようですので、ちょっと事務的に確認しました。開始は22年の6月17日。本日をもって3周年、ちょうどかな。
当然でありますが、党の政策や党運営、国会運営等に対する考え方の宣伝広報等に使用させていただいております。
○東京都議選について
【産経新聞】
別件で、都議選に関連して伺いたい。立憲民主党所属の藤原規眞衆議院議員が都議選において共産党の公認候補の応援演説を行っていたことがわかった。現状確認できたところでは北区と墨田区の共産党の候補に対して応援演説を行っており、どちらの選挙区も立民の候補者や推薦候補がいない選挙区だが、党として他党の候補に応援演説を行うことを容認しているのかどうか伺いたい。
【小川幹事長】
特に共産党さんとの関係では、支持団体の意向も含めて、特に国政選挙では選挙区調整にとどまるということでございます。都議選においても、一定、事実上そうした調整なり協議が水面下で全くないとは言いません。
その上で、表立ってといいますか、選挙区調整以上の共闘ということは控えるということが基本的な党の立場ですので、当人に対しては、特に目立つような形とか、あるいは外から見えるような形とか、場合によっては議論になりかねないような事態については十分注意するようにということで、私から申し上げているところです。
【産経新聞】
目立つような形については十分注意するようにというのは、決して応援演説を行うことを禁止するとかしないように求めるということではないということか。
【小川幹事長】
これは支持団体との間でもよく議論になるのですが、選挙区調整、あるいは事実上それに近いような形を取るに当たって、最低限必然するもの、伴うものというのが必然的に出てくるケースはあります。しかし、いずれにしても、ぎりぎり選挙区調整を超えるような共闘、あるいは共に運動するというようなことは基本的に控えるというのが原則ですので、その趣旨で当人に対しては私から注意をしているところです。
○三浦市長選の結果について
【神奈川新聞】
小泉進次郎農林水産大臣の地元である三浦市長選で、自民・公明両党が推す現職が敗北した。6期目を目指した現職への多選批判の高まりが背景にあると見られている。ここにおられる中谷一馬神奈川県連幹事長は私達の取材に、これは長期政権に対する厳しい民意の表れだと、そのように答えている。参院選への影響も含め、この三浦市長選の結果を幹事長はどのように受け止めているか教えていただきたい。
【小川幹事長】
一義的には非常に興味深い結果だなと受け止めておりましたが、詳細の分析に現状至っておりませんので、ただ、おっしゃったように一般論としては多選、しかも6期ですか、7期ですか、必ずしも望ましいものとは言えないという有権者の評価はあり得るでしょうし、ちょっと党派性や多選の問題を一義的に断定することは難しいのですが、様々な要素を含んだ興味深い結果だと。特に、小泉進次郎さんの地元なのですかね。非常に興味深い結果だと受け止めております。
○中東情勢について
【日本経済新聞】
イランとイスラエルの軍事衝突を含めた中東情勢に関連して伺いたい。けさの自民党と公明党の幹事長会談で、日米の関税交渉や今の中東情勢を踏まえ、政治空白はつくるべきではないという見方で一致したと、会見で発表があった。イランとイスラエルなどの情勢を受け、政治空白をつくるという点に関して、立憲民主党はどのように考えるか教えていただきたい。
【小川幹事長】
かねてから緊迫している中東情勢ですが、その緊迫の度合いを増したという認識でおり、極めて憂慮、懸念しております。改めて双方に対して抑制的な対応を求めたいと思います。
その上で、おっしゃる政治空白という概念については国内政局に絡む話でしょうから、中東情勢なり国際情勢が非常に緊迫しているということはそのとおりでありますが、一義的に「だから、政治空白」と、あるいは「だから、政治空白ではない」という定義といいますか判断をするには、あまたある材料の一つではあるのでしょうが、決定的なもの、何か一事をもって決定的というにはちょっと、改めて総合的な判断が必要だという認識でおります。
【日本経済新聞】
野田代表がかねて政治空白をつくることには慎重な態度を示しているのを受けて、自公側は不信任案提出の牽制というふうに見ることもできるかと思うが、こういった内容について自公で話し合っているという点に関してと、今後不信任提出を判断する代表の考えに何か影響があるかという点に関してはどのように思われるか。
【小川幹事長】
先方が様々な解釈を提起されることは自由ですが、当方があまりそれに左右されるということはないと思います。あくまで、野田代表がかねてから申し上げているとおり、適時適切に総合的に判断するということに尽きると思います。
○国会最終盤の対応について
【朝日新聞】
不信任に関連して伺いたい。国会の会期も残り少なくなってきた。野田代表は、提出する場合は事前にほかの党に対して相談というか説明をすると表明されている。現状で、ほかの党との党首会談とか、そういったほかの党との調整の場というのは準備されているのか。その辺りをお願いしたい。
【小川幹事長】
現状、明確に設定ないし認識されているものはありません。
○日米交渉 日米首脳会談について
【産経新聞】
外交の話に戻り、けさ日米の首脳会談がカナダで行われ、今後協議を継続するということで、結論は出ず、今後協議を進めるということで一致した。この日米首脳会談の結果について、どのように評価しているか伺いたい。
【小川幹事長】
すみません、ちょっと詳細をキャッチアップできていませんが、もとよりかなり難しい協議であり調整であろうということを感じており、それが表れ出たのではないかと、ご質問の趣旨から酌み取っています。
今後、7月の9日でしたか、「相互関税」の上乗せ分の一時停止がどうなるのかも含めて、極めて国益に関わる話でありますので、よく注視をし、その限りにおいては党派を超えて協力すべき部分があるのではないかという思いで見詰めております。
【産経新聞】
政治空白の話とも関連するが、この日米交渉の結果、今後の行く末が、内閣不信任案の提出の判断にどのように影響するか、お考えを伺いたい。
【小川幹事長】
どの事象がどの程度ということを申し上げることに限界もあり、難しさもあり、そもそも意味があるのかという受け止めでありますが、それも含めて、あらゆる事象を総合的に判断するというのが、この間、野田代表がおっしゃってきたことだという理解です。
○参院通常選挙に向けた取組について
【京都新聞】
本日、参院選の滋賀選挙区で候補者の取下げを発表されたが、常任幹事会でこの件に関して意見が出たのであればどのような意見があったのか教えていただきたいのと、午前中に大串代表代行からも言及があったが、幹事長は今回の決断についてどのように意義を考えているか、お考えをお聞きしたい。
【小川幹事長】
詳細は、重ねて、この後、大串代表代行からご説明がございますので、そこでやり取りをと思いますが、大串代表のご提案を常任幹事会としては、大きな意見や、ましてや異論や質問やということはなく、スムーズに承認されたという認識でございます。
私としては、どうあれ1人区は一本化が望ましいという一貫した立場であり考えを持っており、今般、様々なご苦心の中、大串代表代行が随分と調整に奔走されて、一つ実った成果であり、関係者には大変なご苦心をおかけしておりますが、果実であるという認識です。
【司会(幹事長特別補佐)】
そのほか、いかがでございますか。よろしいでしょうか。それでは、本日の幹事長記者会見はこの辺りで終了させていただきます。
■冒頭発言(大串代表代行)
【司会(幹事長特別補佐)】
続きまして、大串代表代行から、選挙対策に関連した記者会見を行わせていただきます。
○参院選・衆院選等に向けた取組について
【大串代表代行】
お疲れさまです。
私のほうからは選挙関連のところだけご報告しますと、資料に、参議院選挙に向けた比例区候補者の公認ということで、3名、木村(正弘)さん、寺田(博英)さん、西野(克也)さんの3名を決定させていただきました。
それから、参議院(選挙)における選挙区候補者の(公認の)取下げということで、滋賀県の佐口さん、和歌山県の村上さん、発表させていただきました。
それから、衆議院選挙に向けた候補者の公認内定ということで、これは人の入替えになりますが、山形県3区、石黒さんというこれまで総支部長を務めていただいた方から、落合(拓磨)さんという27歳の方に替わっていただきました。これは何か問題があったというわけではなく、元々この石黒総支部長、この落合さんを候補者になってほしいと思って声がけを長らくしてこられておりました。それがやっと実って「出られます」ということになったものですから、「では、自分の後を引き継いでほしい」ということで今回後を継いでもらうという形になったということでございますので、そういう経緯というふうにご理解いただきたいと思います。
5番と6番は、京都の府議会議員補欠選挙、三重県の県議会議員補欠選挙に向けた候補者の公認と推薦について決めていただきました。
■質疑(大串代表代行)
【司会(幹事長特別補佐)】
それでは、質疑応答に入らせていただきたいと思います。質問のある方は挙手にてよろしくお願い申し上げます。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか、皆さん。
それでは、代表代行の記者会見はこれにて終了させていただきます。皆さんご参集いただきまして誠にありがとうございました。
(以上)