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【代表会見】「野党の審議拒否ではなく明らかに総理の審議拒否」と水岡代表

 水岡俊一代表は7月6日、国会内で定例記者会見を開き、(1)参院決算委員会での総理入り質疑(2)国会情勢(3)皇室典範改正案をめぐる政府・与党の対応(4)春闘最終回答集計――などについて発言しました。

 質疑では、中傷動画問題、会期末に向けた国会日程、立憲民主党・中道改革連合・公明党の三党協議と地方組織のあり方などについても見解を述べました。

決算委員会での総理入り質疑「国民に丁寧な説明を」

 水岡代表は、同日午後に参院で行われる令和6年度(2024年度)決算の締めくくり総括質疑について、「不誠実な与党の対応で参議院は今、不正常な状態となっている」としつつ、「決算重視の参議院として、ここは決算について粛々と進めていきたい」と述べました。

 その上で、国民が負担した税金が適切に使われていたかを検証することは「参議院の極めて重い役割」だと指摘。立憲民主党から羽田次郎議員、吉田忠智議員が質疑に立つとして、「今国会における高市総理の答弁の機会は従来に比べ極めて少ない。総理にはこの貴重な機会を生かし、国民に丁寧に説明していただきたい」と求めました。

 質疑応答で、高市総理の中傷動画問題や暗号資産をめぐる問題への対応を問われると、水岡代表は、決算委員会の質疑時間が3時間、立憲民主党の割り当てが45分に限られているとした上で、「仮に質問ができた場合には、総理には事実に基づいて誠実に答弁してもらいたい。そこに尽きる」と述べました。

 さらに、総理が陳述書で対応するとしたことについて、「少なくとも答弁をせずに陳述書に代えるということは決して許されない」と批判。「陳述書にとどまるのではなく、提出した上で国会で説明するということを明確にしてもらいたい」と強調しました。

「野党の審議拒否ではなく、総理の審議拒否」

 国会情勢について、水岡代表は、決算委員会は動かすものの、政府・与党の不誠実な対応が続く限り「新たな日程協議には応じられない」と述べました。

 参院では7月2日、すべての野党がそろって議長・副議長に申し入れを行ったと説明。かねてから与党に求めている7月の予算委員会集中審議の開催や、時間延長などの工夫を加えた党首討論の開催について前向きな回答がなければ、「不正常は解消されない」との認識を示しました。

 一部で「野党の審議拒否」との指摘があることについては、「全くの言いがかりだ。明らかに総理の審議拒否であり、これまでの総理に比べ、高市総理の国会出席は明らかに少ない」と反論。先般の陳述書発言は「総理の審議拒否を象徴するものだ」と批判しました。

 また、会期末が近づく中で与党側から国会延長論が出ていることについては、採決が残っているものや審議が始まっていないものを含め、17法案が残っていると指摘。政府提出法案64本の4分の1を超える数が残っていることに、「今次国会でどのように審議を進めていくか、政府側としてしっかり計画していただかなければいけなかった。その考えが徹底していなかったことの表れだ」と述べました。

 その上で、「政府側の対応の問題を棚に上げて、国会を延長していくというのは許されない」と強調。国会開会中に総理が海外日程に向かうことについても、「国会の審議時間が極めて少なくなっていく状況を政府側が作っていることに、私たちは強く抗議したい」と述べました。

皇室典範改正案「国会に対して極めて失礼で、皇室をおとしめるもの」

 皇室典範改正案について、水岡代表は、衆参両院の正副議長の取りまとめを「国会の総意とは受け止めていない」と述べました。

 その上で、小泉政権下で採用は極めて困難とされた養子案が採用された理由について「理解に苦しんでいる」と指摘。政府案に、これまで議論してこなかった養子の子への皇位継承権や、結婚した女性皇族への住民基本台帳法の適用などが盛り込まれているとして、「皇室に関わる法案に、このような騙し打ちとも思える姑息な小細工をすることは、国会に対して極めて失礼であり、また皇室を貶(おとし)めるものだ」と批判しました。

 直近の世論調査では、男系男子の養子について賛否が拮抗し、反対が上回るものもあるとした上で、「憲法で『日本国民の総意に基づく』とされる天皇陛下に関わることで、国論を二分することは適切ではない」と述べました。

 皇族数の確保が急がれることには理解を示しつつも、「養子案については、より慎重な検討が必要だ」との考えを示しました。

 質疑で、皇室典範改正案をめぐる国会での議論のあり方を問われると、水岡代表は、「国会での審議が落ち着いた状況で行われるかということは重要な問題だ」と指摘。与党の一方的な判断や委員長職権による国会運営が続く中では「落ち着いた議論ができるとはとても思えない」と述べ、「国会の中で、まずはしっかりとした落ち着いた議論ができる場を設定していくことが何よりも求められる」と強調しました。

春闘賃上げ率5.01%「政治が果たす役割は大きい」

 連合が7月3日に公表した本年春闘の最終回答集計について、全体の賃上げ率が5.01%、組合員数300人未満の中小企業で4.69%となったことを紹介。全体の伸び率は昨年を下回ったものの、賃上げ率5%以上という連合の目標を3年連続で達成したとして、「組合の皆さんのご努力に敬意を表したい」と述べました。

 具体的な賃上げ交渉は労使で行われるとした上で、「その環境整備に政治が果たす役割は大きい」と指摘。特に中小企業の賃上げは「格差是正のみならず、わが国の経済全体の底上げにも欠かせない」と述べ、価格転嫁の促進などに立憲民主党として取り組む考えを示しました。

中傷動画問題「国会全体、国全体の大きな問題」

 中傷動画問題への対応について問われた水岡代表は、総裁選や総選挙に関わって動画がどのように使われるかは「極めて重要な問題だ」と述べました。

 その上で、「事実関係を明らかにしながら、この問題の本質を考えていかなければいけない」と指摘。「これからの日本の政治で、この動画問題をどう整理していくのか、どう改善していくのかは大きな問題だ。野党のみならず、国会全体、あるいは国全体の大きな問題として追及していきたい」と述べました。

三党協議と地方組織「突き詰めて考えなければいけない」

 立憲、中道、公明の三党協議と統一自治体選挙への対応を問われた水岡代表は、協議会の中で、選挙、政策、組織などの論点を明確にしながら協議を進めていくと説明。「統一自治体選については、進め方についても議論されるはずであり、その議論の結果を見ていただきたい」と述べました。

 また、公明党の地方組織をどう考えるかとの質問に対しては、三党協議で話し合う項目の中で「組織」は重要なポイントだと指摘。「その中でも地方組織の問題は極めて大きい」と述べました。

 水岡代表は、「わが党の地方組織と公明党さんの地方組織には大きな差がある。公明党さんの最大の力の源はそこにあるのではないか」との認識を示し、「合流するとすればどういう形があるのか、本当に突き詰めて考えなければいけない」と述べました。

 一方で、現時点で断定的な方針を示す段階ではないとして、「協議会の中でそういった論点を明確にしていくことが求められている。その議論を見守り、しっかりと情報収集もしながら考えていきたい」と述べました。