参院予算委員会の基本的質疑が10月16日開かれ、「立憲民主・無所属」のトップバッターとして、同委員会筆頭理事で参院議員会長代行の辻󠄀元清美議員が質疑に立ちました。辻元議員は、(1)農林水産大臣辞任への対応(2)ジャガイモの輸入検疫(3)消費税減税と給付(4)自衛隊の個人情報収集(5)憲法と歴史認識(6)G7会議欠席――について政府の姿勢をただしました。
質疑に先立ち、委員会の冒頭で高市総理は、簗前農水大臣の辞任に伴い、任命責任について陳謝しました。
農林水産大臣辞任への対応
辻󠄀元議員は、簗前農水大臣の辞任では幕引きにならないとして、国会での説明責任を果たすよう求めました。参考人招致を自民党が拒否したと批判し、高市総理に対応を要求。総理が本人の説明を優先したと述べたのに対し、「やはり発言の時点でけじめをつけるべきだと今なら思わないか」と迫りました。招致の継続協議も要請し、任命した責任だけでなく、決断できず国会や行政の混乱を招いた責任があるとして、総理の危機管理能力の欠如を追及しました。
ジャガイモの輸入検疫
食料輸入が途絶えた場合の備えとして、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類の重要性を確認しました。武部農水大臣は、国内生産のみで食料カロリーを最大限確保する例として、イモ類中心の作付けを想定していると説明。辻󠄀元議員は、米国産の一般流通用の生鮮ジャガイモの輸入検疫協議で、病害虫の侵入を防ぐ対応を求めました。同大臣は、実効あるリスク管理措置について双方が納得できる合意がない限り、輸入は解禁されないと答弁しました。
消費税減税と給付
高市総理が、飲食料品の消費税率引き下げ時に価格を据え置く店は「風評に関わる」と述べたことについて、値下げしない店への攻撃につながりかねないと指摘しました。包装資材や光熱費などの値上がりを負担してきた小規模店舗や、被災地の声を紹介し、現場への配慮を要求。また、高所得世帯ほど減税額が大きくなることや、価格低下の不確実性を挙げ、中間層・低所得層に手厚く、使途を選べる給付の方が有効だと主張しました。
自衛隊の個人情報収集
陸上自衛隊の現地情報隊が、国内の有識者らへの聞き取りに際し、思想信条など41項目の個人情報を記録する「個人BSD報告書」などを作成していたとされる問題を追及しました。小泉防衛大臣は、報道された文書の出所や真正性を確認できていないと答弁。辻󠄀元議員は、入手した文書を大臣に渡す意向を示し、自ら確認するよう求めました。過去の日報問題を踏まえ、事実が後から明らかになれば「辞任になりかねない案件」だと警告しました。
憲法と歴史認識
憲法は国家権力を制約する共通の基盤だと強調。緊急事態への対応は既存の法律にも規定があるとして、改憲の必要性を問い直しました。戦前の衆院議員任期延長後、選挙を経ずに対米開戦に至った歴史を挙げ、選挙制度や任期の変更には慎重であるべきだと指摘。過去の戦争から教訓を引き出す重要性を訴えました。総理の過去の発言もただし、村山談話を含む歴代内閣の立場を引き継ぐとの答弁を得ました。
G7会議欠席
10月2日のG7首脳オンライン会議を高市総理が欠席し、外務審議官が代理出席したことについて質問しました。政府側は、欧米間の問題が主な議題で、開催時間の確定も遅れたなどと説明。辻󠄀元議員は、官邸・公邸にオンライン会議設備があることや、他国首脳の出席を挙げ、対応を疑問視しました。総理が同日夕に公邸で会食していたことも確認。総理は欠席との関係を否定しましたが、辻󠄀元議員は日本の存在感への影響を懸念し、出席すべきだったと迫りました。

