参院本会議で7日、 「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(地球温暖化対策推進法改正案 )」に関する趣旨説明と質疑がおこなわれ、「立憲民主・社民」会派を代表して、徳永エリ議員が登壇しました。

 本改正案は2050年までの温暖化ガスの排出量実質ゼロを明記し、菅総理が掲げるカーボンニュートラルの目標を法的に位置づけるもの。趣旨説明に立った小泉環境大臣は政策の継続性と予見可能性を高め、地域や企業の脱炭素化の取り組みを促進する基盤を整備していく考えを示しました。

 冒頭、徳永議員は菅総理が昨年10月の所信表明演説で「2050年カーボンニュートラルの実現」を掲げ、今年4月にバイデン米大統領が主催した気候変動サミットで、2030年度の温室効果ガス削減目標を現行の「13年度比26%減」から「同46%減」に大幅に引き上げ、さらに50%減の高みに向けて挑戦を続けていく決意を表明した、政府の脱炭素化に関する新目標について取り上げました。

 そのうえで、小泉環境大臣に(1)2030年度温室効果ガス46%削減目標の根拠(2)カーボンニュートラルの実現に向けて国の責任(3)地域脱炭素化促進事業計画(4)許認可手続きワンストップ化への懸念(5)再エネ拡大のために、森林、農地など、土地を改変することへの懸念(6)保全地域の必要性(7)自然環境への配慮から両立へ、そのためのルール作り(8)風力発電アセスメントの規模要件の緩和――など、問題点を指摘しました。

 続いて、梶山経済産業大臣に(9)再エネガイドラインについて(10)国民負担の増大への懸念と対応――について、見解をただしました。

 徳永議員は政府目標を達成するにあたり、地方自治体の負担が大きくなると指摘し、小泉環境大臣に気候変動への対応と生物多様性危機への対応の両立に配慮するよう、強く求めました。

 また、梶原経済産業大臣に再生エネルギーの導入に伴い、国民負担の増大や影響を受ける産業や雇用への配慮を要請し、質疑を終えました。