枝野幸男代表は11日、東京第8区の吉田はるみ総支部長と杉並区の阿佐ケ谷駅前で街頭演説をおこないました。

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 吉田総支部長はまず、命を守るためには教育が重要だという切り口で語りました。現在日本で接種されている新型コロナウイルスのワクチンは全て外国製で、何らかの理由で供給が止まってしまう可能性があると指摘し、「国産ワクチンを1日も早く実現しなければいけない」と訴えました。米英など海外の製薬会社が大学との共同研究で迅速にワクチンを製造できたことを紹介し、日本の製薬会社は大学との連携が課題ではないかと話しました。また、先日発表された世界の大学ランキングで100位までに日本の大学は2校しかなく、その7割を占める米英と大きく差が開いていることに危機感を示しました。その上で、「教育に力を入れていくことが科学技術を創り出すことであり、ワクチンなど、皆さまの命がかかっているような医療、介護などの分野で、しっかり国内で創り出すことにつながってくる」と述べました。そして、優秀な人材の海外流出を防ぎ、「日本の技術力や教育水準を、しっかり国内で育てて大切な人を育てることが重要」と訴えました。

 次に、自民党政権での暮らしについて、株価が上がっても「私たちのお財布に跳ね返ってくるかと思ったが全然入ってこない」と振り返り、「私が目指す景気回復は、皆さまのお財布に入ってくる景気回復」だと表明しました。日本の雇用の7割を占める中小企業で、雇用の維持、確保のためには、負担が重い社会保険料を時限的に据え置く等の軽減策が必要だと訴えました。
 また消費減税にも触れ、「個人消費という意味での景気回復に焦点を当てていく」と訴えました。

 国民の多くは疲れる果てるほど頑張っていると話し、これ以上自助を求めるのではなく、「社会で子どもを育てる、社会で介護をやっていく、全力で人の命と暮らしが第一、全力で人にやさしい政治に変えていきたい」と訴え、演説を終えました。

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 枝野代表は、新型コロナウイルス感染症について、東京都でも新規陽性者数が大幅に減っているものの、依然として1000人規模で医療のひっ迫が改善される状況ではなく、「自宅待機」という名のもとに自宅に放置されている患者が10万人もいることを挙げ、「コロナは収束どころではない」との認識を示しました。

 政府が緊急事態宣言を3週間ほど延長したことについて、「また3週間我慢させられて、そしてリバウンドして、また第6波になって、また年末年始、自宅でじっとしてろ」ということになりかねないと危機感を示し、「それではもう飲食店はもたない。観光関連産業はもたない。多くの産業、多くの皆さんの暮らしがもたない。今度こそ最後にしなければならない」と危機感を示しました。政府与党の対応について「政治は今、何をやっているんだ。私たちの反対を押し切って6月に国会を閉じてしまった。憲法に則って臨時国会を開く要請をしている。憲法にはこういう要求があったら国会は開かなければならないと書いてある義務だ。しかし、1カ月以上放置している。そして連日何をやっているのか。コップの中の権力争いをしているではないか。政治は表紙が変わったからと言って期待ができるのか、そういうことが問われている」と厳しく批判しました。

 それに対し、立憲民主党は、今度こそリバウンドを起こさないために、この3週間が非常重要だという考えから10日にコロナ対策の緊急提言を発表したと報告し、提言に盛り込まれた、事業者や生活困窮者への給付金、PCR検査の拡充、来日した人への検疫と隔離等について説明しました。

 また、立憲民主党が目指す経済政策について、「今、日本の経済を立て直すには、この30年やってきた物やサービス、作って売る側の経済政策、供給側の政策ではだめだ。買い手側の政策、買いたいものを買い物できるようする。そのためには所得の再分配をしなければいけない。所得の低い人を支え、老後や子育ての安心を高めなければいけない、雇用の安心を図らなければならない」と訴えました。

 街頭演説会では関口健太郎都議会議員が司会を務めました。引き続き、あおぞらトークがおこなわれました。

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