福山哲郎幹事長は28日、政府が19都道府県に発令中の緊急事態宣言と8県に適用中のまん延防止等重点措置について30日の期限をもって、すべて解除する方針を決めたことを受け、記者団の取材に応じました。

 冒頭、福山幹事長は、解除を方針を受け、「医療従事者をはじめ、この間ご協力をいただいた国民の皆さまに改めて感謝を申し上げたい」と述べました。

 一方で、この間、自公政権では感染症対策が後手にまわり、この数カ月のほとんどが宣言の発令や重点措置が適用されていたと指摘し、国民生活は大きく傷つき、また多くの事業者が困難に直面をしているとの認識を示しました。

 さらに、これまで立憲民主党が求めていた検査体制の強化や病床の確保ができなかったことについての政府からの説明はなく、治療を受けるべき人が治療を受けられず、入院もできず、亡くなられた方が少なからずいたと指摘。「政府が機能していれば、死ななくて済んだ人々がどれほどいたか、極めて残念だ」と述べました。

 また、専門家からはすでにリバウンドの可能性が指摘されているとして、第6波が大きな感染拡大にならないよう、病床の確保やブースター接種、医療機関や自治体への支援等、十分におこなうよう政府に求めました。

 そして、補正予算を組もうとしなかったこと、海外からの入国者の待機措置の期間短縮は時期尚早であることなどを批判。さらに、自民党総裁選挙の4人の候補者のコロナ対策は具体性がなく国民の不安は払拭できないと指摘。
 4日に召集される臨時国会では、本会議での代表質問だけではなく予算委員会で、これまでのコロナ対策の総括や今後の感染対策について、新総理に国民に向け説明をしていただきたいと求めました。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:自民党総裁選、4人の候補者をどのようにご覧になっていたか

 長かった。本当に緊急事態宣言の最中に政治空白を作るにしても、本当に長かった。
 どなたが総理総裁になっても、コロナをどのような状況でやっていくのかについて、いまだに見えません。
 明日、総裁が選ばれれば、しっかり国会で国民に説明をしていただきたいし、われわれ野党にも説明をいただきたい。
 1年前に総裁選挙をやり、圧倒的多数で総理総裁になられた菅総理をたった1年でお払い箱にした、自分たちの選んだ総理総裁をダメだとレッテルを貼った自民党の罪は極めて重い。
 コロナで後手に回り、国民生活や事業者を本当に厳しい状況に追い込んだことも、総裁選をやったからといって、その罪が消えると思いません。総裁選を見て、本当に4人の政策がバラバラだということはよくわかりました。今後、選挙(衆院選)に向けて、どうやって自民党は政策を修練し国民に伝えていくのか、われわれもしっかり注視していきたい。

Q:第6波に向けて、やらなければならいことは

 国際的な状況も見なければいけませんが、ブースター接種等はやれるものであればやっていきたい、やらなければいけないと思います。
 何よりも今回の第5波のような感染拡大が起こった時のために、病床や宿泊療養施設をどのように確保するか。それに対して医療機関への支援を具体的にどのようにプログラムを作るか、こうしたことについてはまだ見えないので、まさに感染がいま、一旦縮小してる間にやらなければいけない。そういった準備をしないと、また同じ轍を踏むことになるので、強く政府に警鐘を鳴らしたい。

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