枝野幸男代表は21日、遊説先の広島市で記者団の取材に応じました。主な質疑の要旨は次のとおりです。

Q.「政治とカネ」の震源地、そして岸田さんの地元である広島という選挙区はどのような位置づけか

 何よりも広島3区の有権者が、前回当選させた方が、大規模買収事件で実刑を受けるということについて、一番腹立たしさや苛立ちをお持ちだと思っています。私としてはそうした思いにしっかりと応える構えでこの選挙に臨むことができたと思っています。ぜひこうしたことを許さない政治にしていくために、私たちの声をしっかりと有権者のみなさんに届けていきたいと思っています。

Q.総理が岸田総理に変わったが、広島で「政治とカネ」の問題があり、河井さん(※河井克之元法務大臣)の実刑が確定した。説明責任を果たしたと考えるか。もし果たされていないと思うなら、どのような説明を求めるか

 河井さんの問題もそうだし、赤木さんの配偶者の方の声にも耳を傾けない森友問題や「桜を見る会」や加計学園についても、さまざまな問題と疑惑が指摘されているのに、全く、再調査なり、情報公開をしようとしない。まさにこれまでの「臭いものに蓋」をしていこうという姿勢が明確だと思っています。辻元副代表が代表質問でも言いましたが「臭いものの上に蓋をして柱を立てても、そこは根元からすぐ腐ってしまう」と。そんなことを許してはいけないと思っています。

Q.広島3区の現在の情勢と、これから党本部としてどう支援していくか

 私はあまり「情勢がどうこうだからどうこうしよう」というやり方をしていません。全国的な争点に加えた争点が明確になるということ。ただ相手が大変強い地盤であるということで、最大限の努力をしていきたいと思っています。

Q.どのような支援か

 今から本部でできること一番適切なタイミングで、いい形で応援弁士を送り込むぐらいの形だと思いますけども、地元の森本参院議員もいますし、地元の仲間たちで最大限力を発揮できるようやってもらえると思っています。

Q.核兵器禁止条約について。政策集でオブザーバー参加を目指していくという記述があったが、県連がまとめていた(条約)批准には触れていないのはなぜか

 やはりオブザーバー参加自体がわが国にとって大変大きな壁になっている。まずこうした国際関係に基づくものは、一つずつ確実にクリアしていくことが必要だと思っています。まずはこのオブザーバー参加を着実に果たす。その中でわが国としての役割、責任を果たす。そのことによっておのずから批准に向けた流れは作っていけると思っています。

Q.買収事件の1億5千万円の問題について。広島選出の岸田総理は、前の執行部の説明で諒(りょう)とするとして、幕引きを急ぐ格好を示しているが、この点については

 前の執行部の説明というよりも、当事者としての釈明に過ぎないので、検証や説明になっていない。第三者の目を入れたものをきちんとおこなって、それを公開するのが、検証という以上、原則、本筋だと思っていますので、全く検証になっていないと思っています。

Q.選挙戦が木曜日まで来て、各社の世論調査も出てきている。接戦区が一定あると思われるが、今後接戦区について取りこぼさないようにどういった行動をするか

 「取りこぼさない」という守りの選挙ではないと思っています。大変厳しい地盤、状況のところ。あるいは新しい候補者でまだ知名度のないところも、順調以上に支持を広げていると思っています。まだ始まったばかりであります。ここからまだ1週間以上戦いがあります。従って、ここからこれまでの活動に加速度をつけていくことによって、大きなうねりにつなげていきたいと思っています。