参院大阪選挙区の石田敏高候補と比例区の辻元清美候補は7月2日、枝野幸男前代表の応援を得てヨドバシカメラ梅田店前で街頭演説会を開きました。大阪で生まれ育ったという石田候補は、日本維新の会が「改革と成長」と強調するが、「大阪の成長率は全国平均より低い。もっと大阪を元気にしていきたい」と訴えました。辻元候補は、大阪での新型コロナの第2波、第3波、第4波で、人口当たりの犠牲者数が日本一だった問題について「何でか言うたら、議会で議論ができなくなっている」からだと訴えました。

石田敏高候補

DSC_9909.JPG

 現在の賃金が上がらないなかでの物価高騰について石田候補は、「4月から油の値段が6回、小麦は3回、サトウは4回それぞれ上がっている。物価高に対してすぐ手を打つ必要がある」と力説しました。4月の段階で立憲民主党は、21兆円もの補正予算を組み政府に提案したと報告。ところが岸田総理は、それに応じることなく、「1.2兆円規模の原油高対策以外は何も講じずにNATO会議に出席している」と批判しました。

 物価高の原因の1つである金利に関しては、「正常な金利がある世界に戻していく。金利がゼロと言うことは年金運用が株とかに頼らざるを得なくなっている。安定して金利がつくものに投資してはじめて維持される」と説きました。さらに賃金については、「日本では20数年間賃金が上がっていないが、これは異常だ。政府が非正規雇用を増やす政策をしてきたからだ」と原因を追及。今回の参院選挙は、物価高、金利、賃金、働き方を大きく変えるチャンスだと訴え、働く者の代表として国会に送ってもらいたいと訴えました

辻元清美候補

DSC_9923.JPG

 新型コロナによる人口当たりの犠牲者数が大阪が日本で一番多いことについて辻元候補は、「厳しい野党が議会にあれば、なぜ新型コロナでたくさんの人が死んだのやと、吉村知事に対してしっかりと追及していく。追及するからこそ、改善できる」と説明しました。ところが、実際の議会は、「知事のやっていることのイエスマンばかり。ようけい人が死んだかて、議会で議論できなくなっている。だから何回も同じ失敗をしている」と、大阪府政の問題点を追及しました。

 健全な議会のあり方について「与党と野党がしっかりあって、数で言えば、与野党伯仲。お互いに徹底的に議論して権力、与党の間違いをしっかり野党が正していく。これが皆さんの命と暮らしを守るための議会としてとても大事なことだと思う」と説きました。ところが、現在の国会では、衆議院で自民、公明、維新で3分の2以上の議席を占めていると懸念を示し、「参議院は歯止めにならなければいけない」と訴え、立憲民主党、そして自身への支持を強く求めました。 

枝野幸男前代表

DSC_9915.JPG

 枝野前代表は、自民党と公明党が進めてきた政治について「強い者をより強く、豊かな者をより豊かに。だから役所は小さくし、競争をどんどんさせる」というものだったが、「これが時代に合わなくなっている」と指摘。ところが、維新は「それをもっとやれと言っている。維新を増やしても自民党の政策は変わらない。自民党は『俺たちの方向をもっとやれと引っ張ってくれる』と喜ぶだけだ」と自民党政治の亜流である維新政治の問題点を明らかにしました。

 さらに先の国会で立憲民主党が内閣不信任決議案を出しても、維新ほかいくつかの野党が賛成しなかったことについて「内閣不信任決議案に賛成もできないような腰抜けの野党をいくら増やしても変わらない」と権力のチェック機能を果たさない一部野党を批判しました。「しっかりと自民党におかしいものはおかしいと言う。間違っていることは間違っていると言う。こういう力が議会に必要だ」と力説。「下から社会を支えて押し上げる。こういう方向の選択肢をしっかりと示す政党が一定の力がないと、国会に緊張感が生まれない」として、立憲民主党への支持を訴えました。

DSC_9939.JPG