参院本会議で6月14日、野田国義議員が「令和3年度、2021 年度の決算並びに国有財産増減及び現在額総計算書」の是認に反対、「国有財産無償貸付状況総計算書の是認及び内閣に対する警告案」に賛成の立場から討論を行いました。

 冒頭、野田議員は「参議院決算委員会でも何度も指摘されていた野放図に繰り返される予算の無駄遣いに対して、改めて、強烈な危機感を表明する」と述べ、反対の理由を述べました。

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 第1の理由は、財政健全化に対する政府の姿勢が不誠実な点として、防衛費財源をあげました。

 政府が、2023年度から 2027年度までの防衛費の総額を43兆円に大幅拡大の財源として決算剰余金を活用する方針を示し、直近10年間の平均である 1.4 兆円を根拠に、毎年度、財政法上の活用限度であるその半分の7,000 億円程度、5年間で計 3.5 兆円を確保できるとしている点について、野田議員は「この平均1.4 兆円は本来異常値として除外すべきである 2020 年度の 4.5 兆円を含めて計算したものであり、平均とされる根拠そのものが説得力に欠けている」と指摘しました。
 さらに「決算剰余金」の仕組み自体が、「国債の発行取りやめ額を意図的に少なくすれば、その分、決算剰余金を増やすこともできる」と指摘し、「国民を欺く、欺まん的なもの」と批判しました。

 第2の理由は、決算とともに国会に提出される国税収納金整理資金受払計算書の情報開示が不十分な点、第3の理由は、DXの時代にもかかわらず、国の決算や財務書類の作成・提出スケジュールが見直されていない点を指摘しました。

 最後に、野田議員は「決算重視の参議院において、これからも行政に対して厳しく意見し、改善を求めていく」と訴えました。

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