立憲民主党は8月9日、国会内で第8回目となる「マイナ保険証」国対ヒアリングを実施。厚生労働省、総務省、デジタル庁よりマイナンバーカードと健康保険証の一体化についてヒアリングを行い、現行の健康保険証を来年秋に廃止する政府の方針を延期するように求めました。

 冒頭のあいさつで長妻昭政務調査会長は、マイナ保険証の1番大きな懸念点として「セキュリティが甘い」と指摘しました。マイナ保険証には過去3年間の病気や検査の情報、母子手帳などがひもづけられているにも関わらず、運用マニュアルがないまま約8000件も紐づけの間違いがあり他の人から見える状況にあったという政府の発表に、「間違いなく国の指示の問題が大きい」と述べました。また、マイナンバーカードを返却した場合、マイナ保険証をマイナポータルで解除しておけば健康保険証の代わりとなる資格確認書が届くが、解除しないで返却した場合に「空白にならないか。マイナンバーカードを返したことをチェックできるのか」と問題視。こうした懸念を解消するために「1番良い解決方法は現行の保険証を残していくことだ。立憲民主党は健康保険証の廃止を延期する法案提出を予定している」と話しました。

 山井和則国会対策委員長代理は、政府がマイナ保険証を保有していない人すべてに資格確認書を交付し、(現行の)保険証を来年秋に廃止する方針を変えないことについて、「マイナ保険証を普及させるには当面、紙の保険証と同時持ちができた方が普及する。2者択一を迫るとマイナ保険証はやめたと資格確認書に流れる人が増えるのではないか」と述べました。