立憲民主党は10月22日の参院徳島・高知選挙区の補欠選挙投開票に向けて、14日に岡田克也幹事長と枝野幸男前代表、15日に蓮舫参院議員と辻元清美参院議員が、16日には長妻昭政務調査会長が徳島県入りし、広田一(ひろた・はじめ)候補への支援を呼びかけました(写真上は、15日JR徳島駅前での街頭演説会。左から蓮舫参院議員、広田候補、辻元参院議員)。

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■岡田克也幹事長 勝浦郡勝浦町

 岡田幹事長は14日の勝浦郡勝浦町での街頭演説で、この補欠選挙を岸田政権の発足から2年が経つなかでの中間評価だと位置づけ、「物価高で苦しむ国民の生活を考えるともっとしっかり議論をしなければならないのに7月、8月、9月の間、国会は何をしていたのか。一番大事なのは国民生活。なぜもっと早く国会を開いて経済対策の議論をしないのか」と批判しました。

 また政府が進める防衛費増額にも言及し、「あまりにも説明不足。皆さんは防衛費を倍にすることに賛成ですか」と呼びかけた上で、「知らないうちに閣議決定を経て成立した国会では議論をしても自民党・公明党とで議席が多数のため、どんどん勝手に決めていく。国民の理解を得ていない」と訴えました。

 最後に「皆さんからご家族の方、周りの方に多様な意見を国会で議論できる、経験のある広田一を地域の代表として国会へ送り出していただきたい」と支援を呼びかけました。

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■枝野幸男前代表 阿南市

 枝野幸男前代表は阿南市でマイクを握り、現在の自民一強政治が物価高で苦しんでいる国民の生活にしっかりと向き合っていないと批判。「国民の生活が大変なことを政府にしっかり届けていくには有権者の皆さんの一票であり、その意志を届ける手段として、これが一番効果がある」と訴えました。その上で「その一票を行使できるのは徳島・高知の参院補欠選挙であり、衆院補欠選挙、長崎・佐世保の皆さんだけなんです。皆さんのそれぞれ個人の思いを、全国各地で一票を投じることのできない、『政治は何をやっているんだ』と苛立っている皆さんの思いをこの一票にのせて、広田一を押し上げていただきたい」と述べ、即戦力である広田一候補の支援を訴えました。

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■辻元清美・蓮舫・吉川沙織各参院議員 JR徳島駅前

 ラストサンデーとなる15日にJR徳島駅前ロータリーで開かれた街頭演説会には辻元議員と蓮舫参院議員が揃って応援に駆けつけ、司会は党徳島県連所属の吉川沙織参院議員が務めました。

 辻元議員は、広田候補が衆院の国土交通委員会委員長をつとめてきた実績を強調。地方のバス・鉄道・タクシーを「守っていく仕事」を「ライクワークのようにやってきたのが広田候補だ」とした上で、「皆さんの暮らしを支える公共交通を守っていきましょう」と訴えました。また広田候補が、東日本大震災が発生した際に防衛大臣政務官を務めていたことを踏まえ、「自衛隊の皆さんと打合せをして、災害現場の復旧・支援のために力を尽くしてきた姿を見てきた」と強調。南海トラフ地震に備えるためにも、「現場で災害対応をしてきた即戦力の広田候補」への支持拡大を訴えました。

 蓮舫議員は、「2004年の参院選で当選した同期」である広田候補について、「20年間、一緒に活動してきた信頼できる仲間」だと強調。岸田総理がこの間、臨時国会も開かず、14日には選挙の応援で徳島県に来たことに言及し、「なぜこの補欠選挙が行われるのか。それは岸田総裁の下で自民党の現職であった参院議員が暴力行為を行ったからだ」と批判。その上で、統一教会と「ずぶずぶであった自民党」ではなく、「被害者の声に耳を傾け救済を訴えている野党」「行政を監視し、税金の使い方を見直す野党の議員を増やす」ために、広田候補へのさらなる支持拡大を訴えました。

 広田候補は、県民党の立場で立候補していると述べ、今回の選挙を通じて(1)政治に対する信頼を取り戻していく(2)これ以上の国民負担はさせない、私たちの生活を守っていく――と表明。「オール自民党、1強独占では緩み、おごり、やりたい放題の政治になってしまう。今の自民1強に風穴を開けて政治にもう一度緊張感を作っていく、自民党の声だけでなく多様な声を政治に届ける当たり前の政治を皆さんと一緒に作っていく」と力を込めました。

 生活を守っていくため、現下の物価高騰、特に車社会の徳島県・高知県ではガソリン代の高騰が重くのしかかっていることから、「消費税と二重課税になっているガソリン税を今こそ減税すべきときではないか。その声を上げたい」などと訴えました。

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■長妻昭政務調査会長 徳島市

 16日、徳島市内で開かれた個人演説会で立憲民主党を代表してあいさつした長妻政調会長は、「野党の立場ですがまだコツコツやっている」と切り出し、「消えた年金」問題では最新の数字で年金記録を回復した人数は1500万人、金額で2.8兆円戻ったと紹介。加えて、民主党政権の年金改革で、老齢年金を受け取るために必要な資格期間(保険料納付済等期間)の短縮(25年から10年へ)や、低年金者への最大年6万円を上乗せ支給が実現したとして、「自民党政権では年金改革が進んでいない。今の政権の中枢の人は年金をお小遣いくらいにしか考えていないのではないか。庶民感覚がない政治になっているのではないか」と指摘しました。

 その上で、マイナンバーカードをめぐるトラブルを受けて現行健康保険証の廃止時期の延期や、旧統一教会問題での被害救済に向けた党の取り組みにも触れ、政治の転換が必要だと強調。「野党が弱いと自民党が勝つ。仕方がないと言っている場合ではない。この政治をいったん断ち切って風穴を開ける選挙だ」「格差を放置し、多様性を認めない、行き過ぎた自己責任論を押し付ける政治がずっと続いてきた。政治の流れを変えないと得をする人は常に得をし、損をする人はずっと損をし続ける。政治の流れを変える大チャンスがこの補欠選挙だ」と訴えました。

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