参院決算委員会で6月10日、「令和四年度決算外二件」に関する締めくくり総括質疑が行われ、村田享子議員が岸田総理に質問。現在、参院で審議されている政治資金規正法改正案に関連し岸田総理の認識をただしました。

 自民党で安倍派に所属していた富山1区選出の田畑裕明議員が、今月都内で予定していた政治資金パーティーの案内状に、「ご出席」「ご欠席」のほかに「ご入金のみ」との記載があると指摘。「パーティーには出席しないが入金はする」ということで、パーティーの会費ではなく寄付の呼びかけになるのではないかと問題視しました。

 総務省は、個別の事案について具体的な事実関係を承知する立場にないとした上で、一般論として「パーティーへの参加の対価として支払われるもの」と答弁。村田議員は「寄付にあたるものだ」と指摘しましたが、岸田総理は「案内状のみならず、パーティーがどのように運営されているかなど、具体的な事実関係に基づいて判断されるべきもの」「まずは議員本人が適切に説明すべき」と答え明言は避けました。

 現在、参院で審議されている政治資金規正法改正案では、1回のパーティーにつき20万円超だったパーティー券購入者の公開基準を、5万円超に引き下げる方針です。村田議員は、年に4回パーティーを開き、1回5万円で合計20万円購入した場合は公開されないことから、公開基準を引き下げても複数回開催することで引き下げた意味がなくなると指摘。複数回開催した場合には経費もかさみ収益が減ることも考えられ、現実的にはパーティーを複数回開催するのは難しいのではないかとの意見を紹介した上で、複数回開催し経費がかかるのであれば「ご入金のみ」にしてもらえれば経費がかからず収益を得られると指摘し問題視しました。

 岸田総理は「実態をしっかり把握した上で判断すべきもの」「議員本人が説明すべきもの」と繰り返し、本人には確認していないと答えました。

 村田議員は、この議員の地元紙へのコメントによると、「セミナーと懇親会の2部制になっており、『ご入金のみ』の項目を設けたのは、来場できない県内在住者らも配信などを通してセミナーを受講できるようにするための対応で、返礼品の代金も含む」として寄付を呼びかけるものではないと否定していることを紹介しました。

 岸田総理は、「実態は議員が説明したということだが、それも踏まえてご指摘の点が、どう扱われるべきものか法律に照らして判断されるべきものである」と答えました。

 村田議員は、「配信などを通してセミナーを受講できるようにする」について総務省に確認。総務省は、政治資金規正法にある催物は「人を集めて行うさまざまな会合などを介されており、人を集めずにオンラインだけで開催するものは、人を集めて行う会合を介すことはできない」「難しい」と答弁。村田議員はオンライン受講の説明は法的根拠はないと指摘しました。さらに「ご入金のみ」の方に対し、オンライン配信をしたり返礼品を渡すなどの案内状には書かれていないとして「後付けで説明したとしか思えない。不誠実な対応だ」と厳しく述べました。

 この議員は、裏金問題に関連し収支報告書に不記載があり、党から「厳重注意」を受け、今年2月には政治の信頼を著しく失墜させることにつながったことに対して、心よりお詫び申し上げると謝罪しているものの、今回のように「脱法どころか、違法とも言える『ご入金のみ』パーティーをやっている。裏金をもらっていたことを全く反省していないのではないか」と村田議員は指摘。岸田総理は、「パーティーが実際されたならば、法に照らしてどのように評価されるのか。総務省が判断するもの」と答え明確な答弁は避けました。

 さらに、この議員が過去に「ご入金のみ」パーティーをやっているのか、他にもいるのかを総理に問いましたが、「ご入金のみ」の選択肢を設けているパーティーは「承知していない」と答弁しました。

 村田議員は「入金のみ」パーティーは個別事案で判断するのではなく、しっかり今の政治資金規正法改正案で規制をしていくべきと指摘しました。

 もう一点、午前の参院政治改革特別委員会で熊谷裕人議員が質疑したことに触れ、政策活動費を小切手や商品券で政党から議員に渡した場合、使徒公開から除外される点を問題視。抜け穴を防ぐべく法案を修正すべきと指摘しました。

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