参院予算委員会で「令和8年度予算案」の基本的質疑が3月16日に開かれ、立憲民主党の徳永エリ、小沢雅仁、蓮舫各議員が質問に立ち、高市総理以下関係閣僚の認識について聞きました。
■徳永エリ議員
徳永議員は冒頭、衆院での審議が59時間に留まったことについて「充実した審議に欠ける」と指摘し、山積する課題に対する参院での十分な審議時間の確保を求めました。
続いて中東情勢では、ホルムズ海峡の緊張により日本関係船舶59隻がペルシャ湾内に滞留している事態に言及。船員の安全確保や物資供給のため、関係閣僚会議の設置を提言しました。茂木敏充外務大臣は情報収集を徹底する考えを示しました。また、高市早苗総理からも「さまざまな形で情報共有を行う」との発言を引き出した。
さらに国民生活をめぐっては、円安と原油高による燃料油補助金の枯渇懸念を表明。8月実施予定の高額療養費の自己負担上限引き上げについて「受診控えを招き、命を守れなくなる」と警告しました。防衛増税についても、物価高の影響を考慮し所得税増税の凍結を主張しました。
最後に、農業分野についての質問では、生産コスト高騰による生産基盤の弱体化を危惧。鈴木農林水産大臣に対し、現場の危機感に寄り添った経営支援と、国内生産基盤の強化を最優先に進めるよう強く求めました。

■小沢雅仁議員
小沢議員は、労働基準関係法制の見直しについて質問しました。働き方改革関連法の施行から5年以上が経過する中、過労死や精神障害の労災認定件数が増加傾向にある実態を指摘。裁量労働制の安易な対象拡大は長時間労働や健康被害を助長すると厳しく批判しました。また、労働条件を議論する政府の会議体において、使用者側と労働者側の委員数が同数でない点を「労使対等の原則に反する」と問題視し、是正を求めました。
続いて、過去最多となった小中高生の自殺問題を取り上げました。子どもの内心を早期に把握するため、小中学校で導入されている「1人1台端末を活用した心の健康観察」を、女子生徒の自殺が急増している高校にも早急に導入するよう要求。松本文科大臣から「都道府県と連携し、支援を進める」との答弁を引き出しました。
最後に奨学金返済問題について、返済減税などの負担軽減策が「モラルハザードを引き起こす」とする政府の姿勢を追及。投資目的等の不適切な利用を理由に救済を渋る姿勢に対し、「趣旨に反する利用があるなら制度自体を見直すべきだ」と指摘し、真に支援が必要な学生のための抜本的な制度改善を強く訴えました。

■蓮舫議員
蓮舫議員は、旧統一教会問題と選択的夫婦別姓等について政府をただしました。
蓮舫議員は旧統一教会の「TM文書」に触れ、「この団体に支援されていた自民党議員は『愛国』とは言えないと思っている」と述べ、高市総理に、旧統一教会との関係断絶を明言するよう迫りました。
また、安倍晋三元総理の銃撃事件当日に、佐藤啓官房副長官の妻が教団関連集会に出席していた問題について、「聞かれなければ答えない、報道されなければ認めない。私はその姿勢で官房副長官が政府の中で旧統一教会の対応をしていくのには疑義がある」と厳しく批判し、更迭を求めました。
選択的夫婦別姓については、政府が進める旧姓使用の拡大ではクレジットカードや口座開設が旧姓のみではできない実態を指摘しました。「男性の名に氏を変える女性は94%」である現状に触れ、「大好きな人の姓を選ぶことも、あるいは自分が育ったアイデンティティーの姓を選ぶこともできる」「姓を選べる制度を取り入れたい」と述べ、選択的夫婦別姓制度の法制化の必要性を強く訴えました。

