参院予算委員会で4月6日、高市総理が出席する集中審議(内外の諸課題)が行われ「立憲民主・無所属」から小西洋之、三上えり両議員が質問に立ちました。

小西洋之議員

 小西議員は、緊迫化する中東情勢と日本のエネルギー安全保障を中心に、高市総理の姿勢を厳しくただしました。

米イスラエル・イランの武力紛争停止のための外交努力等について

 小西議員は、トランプ米大統領が4月1日の演説で「イランを石器時代へと逆戻りさせる」と宣言し、武力行使する方針を示した期限が目前に迫っていることに「開戦以来最も緊迫した状況にある」と指摘 。紛争拡大阻止は「国家としての生存戦略」に関わる問題だと強調し「総理自身がどのようなリーダーシップを発揮しているのか」と具体的な外交努力を問いました 。

 これに対し高市総理は、米国やイスラエルへの働きかけ、イランとの直接対話などに触れ「国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行っていく」と答弁。また、ホルムズ海峡に関する首脳共同声明に参加し、38カ国の賛同を得ていることなどを説明しました。

 小西議員は、高市総理の認識について「事態に対する認識が極めて乏しい」と指摘したうえで、就任時に掲げた外交方針「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」にも言及し、イランとの信頼関係という日本の外交資産を生かし、武力行使の期限までに停戦に向けた努力を尽くすよう求めました。

エネルギー輸送の安全確保のための対応について

 エネルギー問題をめぐって小西議員は「イランによるホルムズ海峡封鎖や通航料の徴収は国際法違反に当たる」との認識を示した上で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の主要国が、個別交渉により航行や資源確保を図っている現状を踏まえ、日本としても同様の取り組みが必要ではないかと提起しました。

 これに対し高市総理は「日本関係船舶を含む全ての船舶の安全が確保されるよう対応を求めている」「首脳会談を含めてあらゆる方法を追求している」などと答えました。

 小西議員は、石油備蓄の取り崩しによる枯渇のリスクにも言及。高市総理が5日にSNSで「ナフサ」について中東以外からの輸入量を倍増することでナフサ由来の化学製品の在庫期間が「半年以上」に伸びるとの見通しを示したことに、資源エネルギー庁の専門家からは「6月には供給が確保できなくなる」との指摘があったことに触れ「不安に感じた」と述べました。

 その上で、ナフサ供給の見通しをただすと高市総理は、日本でも生成できることや米国や中央アジアからの調達実績に触れつつ「代替調達は着実に進んでいる」「日本全体として必要となる量は確保されている」と答弁しました。

 最後に小西議員は、SNSでの発信に留まらず、エネルギー物資の供給確保の見通しや政府の取り組みについて、記者会見を開いて国民に説明するよう強く求めました。

高額療養費の見直しと憲法25条の生存権の保障について

 高額療養費制度の見直しをめぐっては、憲法25条の生存権保障に適合する必要があると指摘。これに対し高市総理も「患者の皆さまにとっては重要なセーフティネット。生存権保障の趣旨に適合しなければいけない」との認識を示しました。

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三上えり議員

 三上えり議員は、まずロシアの核威嚇や各国の核抑止強化の動きを踏まえ、日本が核廃絶に向けて果たすべき役割について質問しました。NPT運用検討会議について、過去2回合意文書を採択できていない現状を踏まえ、唯一の戦争被爆国として日本がより積極的な外交を行うよう求めました。また、核兵器禁止条約再検討会議への参加を訴え、被爆国として明確な意思を示すべきだと主張。さらに、非核三原則の堅持、被爆体験の継承強化、伝承者派遣事業への予算拡充も求めました。

 三上議員は「日本は核抑止に依存する国なのか、それとも核廃絶を主導する国になれるのか」と問いかけ、被爆者の「生きているうちに核兵器のない世界を」という願いに応える政治決断を強く訴えました。

 水俣病をめぐっては、認定や救済から取り残された被害者がなお存在し、司法判断と行政救済の間に大きな乖離(かいり)がある現状を厳しく指摘。新潟水俣病訴訟で患者認定を命じる判決が出たことを踏まえ、現行制度のままで本当に被害者を救済できるのかを問いただしました。政府側は、これまで公害健康被害補償法による補償に加え、二度の政治解決で多くの人々が救済対象になったとし、現行法の丁寧な運用を通じて対応していくとの姿勢を繰り返しました。しかし三上議員は「水俣病は過去の問題ではなく現在進行形の問題であり、被害者の高齢化が進むなか、一刻も早い政治決断が必要だ」と訴え、質問を終えました。

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