参院本会議で4月7日、政府提出の令和8年度予算三案に対し、立憲民主党を代表して森本真治議員が反対討論に立ちました。
森本議員は冒頭、予算の内容以前に、政府の予算審議に臨む姿勢そのものが問われなければならないと指摘しました。一般会計歳出総額が過去最大の122兆円に達する中、例年以上に丁寧で十分な審議が求められたにもかかわらず、衆議院では審議時間の大幅な削減や分科会の未開催など、強権的な委員会運営が行われたと批判しました。その背景には、1月の衆議院解散によって年度内の審議日程が極度に逼迫したにもかかわらず、政府が年度内成立に固執した判断があったと述べ、「国会軽視の姿勢は極めて遺憾だ」と強調しました。
また、暫定予算の成立により国民生活への支障は生じないとの見解が多い中で、年度内に予算が成立しなかった責任を野党に転嫁するかのような政府の発信は、「責任転嫁であり、問題のすり替えだ」と指摘しました。過去の暫定予算の事例を踏まえても、今回の状況は野党の協力の有無によるものではなく、「熟議を行い、国民生活に支障を生じさせないために暫定予算を成立させた」と説明するのが正しい姿勢だと述べました。
次に森本議員は、エネルギー価格高騰への対応について、本予算が中東情勢の急激な変化や原油供給をめぐる不確実性を十分に反映していないと批判しました。原油価格の上昇は既に家計や企業活動に深刻な影響を及ぼしており、政府が講じている石油備蓄の放出や既存基金の活用は、当面の対応にとどまっていると指摘しました。予備費対応に依存するのではなく、当初予算に必要な経費を計上することこそが、国会として果たすべき責任だったと訴えました。
立憲民主党などが委員会で提出した修正案には、ガソリンや灯油など燃油価格の引き下げに1兆8千億円、電気・ガス料金負担軽減に1兆5千億円を計上し、補助の拡充と延長を行うほか、低所得世帯への給付や医療機関への支援も盛り込んでいましたが、これが否決されたことについて「極めて遺憾だ」と述べ、政府案は包括的な物価高対策を欠いていると断じました。
さらに、高額療養費制度の見直しについては、患者団体の意見が十分に反映されていない制度設計であり、治療を控えることを前提とした財政効果を見込む考え方は、社会保障の理念に反すると厳しく批判しました。償還払いを前提とする配慮措置についても、手元資金がなければ治療の継続が困難になるおそれがあると指摘し、早急な実態調査と制度改善を求めました。患者負担増の凍結を盛り込んだ修正案が否決されたことに対しても、強い落胆の意を示しました。
森本議員は、予算審議の在り方、エネルギー価格高騰への対応、高額療養費制度の見直しのいずれの点においても、政府案は看過できない課題を抱えているとして、令和8年度予算三案に反対する立場を明確にしました。立憲民主党は今後も、国会での熟議と財政民主主義を守り、国民の声を反映した政策の実現に全力で取り組んでいくと述べました。

