ニュースNews

20260714参院農水委員会で質問する石垣議員

【参院農水委】石垣のりこ議員、持続可能な種苗制度と地域農業を支える仕組みについて問う

 参院農林水産委員会で7月14日、種苗をめぐる法案について参考人質疑が行われ、参考人として、長野県農業試験場研究企画・知的財産部長の栗原潤さん、龍谷大学経済学部教授の西川芳昭さん、OKシードプロジェクト事務局長の印鑰智哉さんが意見陳述をしました。立憲民主党からは石垣のりこ議員が質問に立ち、(1)持続可能な農業と種苗制度(2)地域品種を支える仕組み(3)公的研究機関の知財収入と使命――等について参考人の見解を聞きました。

持続可能な農業と種苗制度

 石垣議員は今回の法案について、気候変動や農業資材の高い輸入依存度、農業従事者の高齢化、人口減少などを踏まえれば、食料の安定供給に必要な量を確保するための一つの手段としての意義があるとの認識を示しました。一方、持続可能な農業や地球環境を守るためには、農業と食料システムを生物学的、生態学的な視点から捉えることも重要だとして、法改正を進める上で留意すべき点を西川参考人に尋ねました。
 西川参考人は、産業的農業や食料安全保障を支える種子システムに加え、地域で自発的に農業を営む人々の活動を制限せず「作りたいもの、食べたいものを作り続けられる自由を保障する制度が必要だ」と述べました。また、有機農業については食料の恒久性を考える上で、生産性が低いという前提を考え直していく必要があり「有機農業に合った種苗の生産等も分散的な形で確保していく必要がある」と指摘しました。

地域品種を支える仕組み

 宮城県大崎市鳴子地域で生産される米「雪むすび」について、石垣議員は「こうした事例が成功事例の一つである」と評価しました。その上で、人気が高い一方で生産量が少ない現状に触れ、同様の取り組みを広げ、持続的な生産につなげるために必要な条件を西川参考人に尋ねました。
 西川参考人は「将来性のある品種を維持する公的試験場の存在、品種を栽培したい地域の農家、適正な価格で購入して生産を支える消費者の三者が連携することが重要」と説明しました。さらに、地域外の消費者が田植えなどに参加し、農業をともに体験しながら消費者が継続的に関わる仕組みも必要だと述べました。

公的研究機関の知財収入と使命

 石垣議員は、長野県が育成した果樹品種について、一定期間栽培を県内に限定した後、全国へ拡大する仕組みを取り上げました。栗原参考人は、県内限定期間に生産技術を高め、県内農家に先行者としての優位性を確保した上で、県外へ栽培を広げることで、品種の認知度と供給量を高められると説明しました。
 石垣議員は、公的研究機関の使命は「ライセンス収入を増やすことではなく、地域農業や食料政策に貢献することが基本の軸にある」と指摘しました。その上で、知的財産収入の確保に重点が置かれ過ぎないよう、公共性とのバランスをどのように保つのかを尋ねました。
 栗原参考人は、米、麦、大豆、野菜などでは地域でまとまった生産を進めることが重要であり、収入確保に傾けば制度のバランスを失うと説明しました。果樹の許諾契約についても「主な目的は種苗の流出などを防ぐことにあり、均衡を図りながら運用している」と述べました。
 石垣議員は「地域の特性に合わせた品種の開発と育成は重要だとして、今後も前に進めてほしい」と述べ、質疑を終えました。

20260714参院農水委員会で質問する石垣議員