枝野幸男代表は2日、訪問先の札幌市で記者団の取材に応じました。
 枝野代表は、いわゆる大阪都構想の住民投票の結果について「大阪の市民の皆さんの重い判断が下されたと受け止めている。『反対』で市民の皆さんに働きかけをしていた大阪府連が、この間尽力をされてきたことに敬意を表したい。何と言っても政党、党派ではなく市民の皆さんの市民運動的な活動というものがこうした結果につながったのではないかと思いますので、そうした活動を進めて来られたすべての皆さんに敬意を表したい」と述べました。
 質疑応答の主なやり取りは以下のとおりです。

【住民投票】

記者)今回の都構想否決を受けて国政への影響をどのようにお考えか。

枝野)いつも申し上げているとおり、地方の選挙をはじめ、地方自治体のさまざまな判断と国政を結びつけるということは地方分権の見地から適切なことではないと思っている。

記者)維新が菅総理とも一定の近い距離だと思うが、菅政権への影響をどのようにお考えか。

枝野)地方自治体、一自治体の問題が国政に影響を与えるようなことについて国政にいる立場から申し上げてはいけないと思っている。

記者)今回の住民投票を受けて日本維新の会の松井代表が辞任する意向を固めたことへの受け止めは。

枝野)政治家の出処進退はそれぞれの判断だと思っている。

記者)大阪の話題に戻って、関西地区というと立憲民主党が選挙で苦戦を強いられてきたが、今回の都構想否決を受けて、支持拡大だとかそういった方向に影響が出ることはあるか。

枝野)大阪市の、一自治体の問題なので、そのことと国政や政党と党派の問題を結び付けてはいけないと思う。

【予算委員会】

記者)本日からの予算委員会でどういった論戦、答弁を期待するか。

枝野)とにかく正面から答えないし、問われたこととまったくずれた答弁をするという姿勢が顕著であることは代表質問でも明らかになっているので、もしそうした姿勢を続けるのであれば、そのこと自体が明確に有権者の皆さんに伝わるような質疑をしていかなければならないと思っている。

記者)予算委員会でいくつか論点があると思うが代表が注目している論点はどこか。また、どういう回答を期待するか。

枝野) 本会議の答弁を聞いている限りでは、原発推進に舵を切ったというふうに受け取らざるを得ない。東京電力福島第一原発事故から間もなく10年。いまだ、処理水の処理のあり方すら決められない状況の中で、こうした判断をできる状況ではないと思っているので、そのことについて厳しく問いただしていければと思っている。

記者)代表も代表質問で触れていたが、日本学術会議についてはどうか。

枝野)今日バッターに立つ仲間が何も答えてないことを浮き彫りにしてくれると思う。