衆院予算委員会で2日、基本的質疑が行われ立憲民主党3番手として川内博史議員が登壇、(1)任命拒否に伴う違法状態への対応(2)全国感染状況の情報共有化(3)休業支援金・給付金の申請改善(4)持続化給付金の再給付等――について菅総理らの見解をただしました。

 日本学術会議法上、学術会議が210人の会員をもって組織すべきところ、菅総理が6人の推薦候補を拒否したことから欠員が生じている事態について川内議員は、このまま放置すれば「違法状態が続くだけだ」と指摘。総理に対して、学術会議から推薦された6人を任命し、その後に組織のあり方を検討するために「正式な会議体を作って議論すべき」と政府に事態打開を促しました。

 新型コロナウイルスの全国的な感染情報や医療提供体制の集約に関して、厚生労働省職員が都道府県のホームページで確認したり、ファックスで把握したりという実情を問題視。「全国や地域の状況がどうなっているのか、リアルタイムに近い形で正確に把握して対応策を講じるべき」と説き、今国会で必要な法改正に取り組むよう総理に決断を求めました。川内議員の提案に対して総理は、「重要である。もう一度精査したい」と応じました。

 新型コロナウイルス感染症対策で休業を余儀なくされた日々雇用や登録型派遣、アルバイトの人たちを支援するために導入された予算規模5442億円の休業支援金・給付金制度に関して、予算執行率が6.4%に留まっている背景として、労働局が事業主に休業の確認を求めているからだと指摘。一般会計を財源とする給付金に関しては、速やかに対象者を支援するために「事業主への確認から通知に変更すべき」と提案しました。

 持続化給付金事業を巡っては、事務局経費が当初769億円と見積もられていたものが、立憲民主党はじめ野党側が予算の無駄を追及した結果、経産省の中間検査で294億円まで圧縮されたことを報告しました。この持続化給付金の申請が比較的容易であることから、申請が困難であり、予算執行率が16%に留まっている家賃支援給付金よりも「持続化給付金の2回目で対応してはどうか」と検討を求めました。

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