衆院本会議で20日、菅総理の施政方針演説に対する代表質問が行われました。会派を代表して枝野幸男代表が登壇し、第3次補正予算や政府の新型感染症対応を厳しく批判。代表質問後、枝野代表が記者団の取材に応じました。

 代表質問を振り返り、枝野代表は「私と逢坂誠二衆院議員とで、感染症についてはかなり網羅的にお尋ねをすることができたと思う。問題点、そして今やらなければならないことの指摘は、十分に出来たと思っているが、ただ残念ながら総理の答弁には、一つとして前向きのものがなかった。専門家、あるいは自治体に、なにか責任も判断も丸投げをしているような答弁の繰り返しだった。当事者意識を感じられなかったことを大変残念に思っている。また国民の皆さんに、この間の経緯についての反省やお詫びを自然体でできるチャンスを作って差し上げたつもりだったが、全くそういう答えがなかった。はなはなだ残念だ。」とコメントしました。

 その後に行われた、記者団との質疑応答の主なやり取りは、以下の通りです。

新型インフルエンザ等特措法改正案の国会審議スケジュールについて

与野党協議には応じていただける方向と聞いている。これから実際に法案が出てきて、現場でしっかりとわれわれの主張を盛り込んでいただけるように努力をしていただきたい。

3次補正予算の組み替えについて

私は「GoToキャンペーンを、年度末までに1兆円も支出する必要があるのですか?」と尋ねたが、そのお答えはなかった。都合の悪いことには答えない姿勢のようだ。

菅総理の「根拠なき楽観論は持っていない」との答弁について

それこそ先程申し上げたことの1つのポイントだと思っている。折角自然な流れの中で、国民に対し反省やお詫びを示すチャンスを作って差し上げたつもりだったが、大変残念。開き直って通用する状況ではない。

衆院選における「政権の選択肢」について

常々申し上げているように、次の総選挙の公示の日には『政権の選択肢』と認めていただけるようにしていく責任を負っていると考えている。しかしだからと言って国会論戦の具体的なことについて、それを意識し過ぎることは、大きな目標に向かって進むためには、むしろプラスとはならない。今、国会として、最大野党として、やらなければならないことを地道に積み重ねていく結果が、そこ(政権の選択肢の提示)につながっていくのだと考えている。

新型感染症対策の重要性について

日中・日米戦争に負けた以降では、東日本大震災と並ぶ、本当の「国家の危機」「異常時」「非常時」だと思っている。その非常時であることに対応したところが圧倒的な部分を占めるのは当然だ。むしろそういう状況であるにもかかわらず、通常と違いがなかった総理の施政方針などには違和感を覚えている。