25日投開票された参院広島選挙区再選挙で、無所属で立候補した新人の宮口はるこさんが初当選を決めました。

 当選確実の報を受け事務所に駆け付けた宮口さんは、「皆さま本当に、この度はありがとうございました」と感謝の意を表明。「小さな声をしっかりと聴いていきたい。最初からの、ぶれないこの気持ちを忘れずに、これからも皆さまのお役に立てるよう、しっかりと頑張ってまいりたい。政治家として遠いところに行くのではなく、いつもの変わらない『はるちゃん』のままで頑張っていきたい」と決意を述べました。

 宮口さんの選挙対策本部長を務めた森本真治参院議員は、「当選に導いていただいた、また多くの思いを宮口はるこに託していただいた県民の皆さん、選挙を支えていただいた『結集ひろしま』に集う各政党の皆さん、最大の支援をいただいた連合の皆さんをはじめとする各団体の皆さんのお力で国政の場で県民の思いを伝えていく役割を与えていただきましたことに心から感謝申し上げる。『結集ひろしま』第2幕ということで、さらに県民の皆さんの結集が図られつつあると思う。さらなる大きなかたまりを作っていけるよう、責任をもって努力していきたい」と述べました。

 立憲民主党広島県総支部連合会の代表で、政治団体「結集ひろしま」代表の佐藤公治衆院議員は、「各政党の皆さん、連合をはじめ応援をしていただいた団体の皆さん、そして県民お一人おひとりの、ご支持をいただいた皆さんに心から感謝を申し上げたい。しかし、投票率の低さをわれわれは重く受け止めなければいけない。『山が動いた』というより『山が崩れ去った』、そんな状況だと私たちは重く受け止め、県民の皆さんの政治への信頼を取り戻すことを考え、これからも結集ひろしま、そして結集日本になるよう、みんなと協力して頑張っていきたい。ただただ皆さんに感謝申し上げたい」とコメントしました。

 連合広島の久光博智会長は、祝意を述べた上で「結集ひろしま、われらに正義あり。宮口はるこさん、おめでとうございます。『小さな声を届けたい』。これからは多様な人材、女性、高齢者、障がいの有る無しにかかわらず、多くの多様な人材が活躍できる社会、未来に安心を持てる持続可能な社会に向けて国会でしっかり活躍していただきたい」とエールを送りました。

122A3072banzai.jpg

代表インタビューの質疑応答は以下のとおりです。

記者)当選を受けて今の率直な気持ちは

宮口さん)厳しい戦いではあったが、皆さんの思いを受け止めて頑張っていかなければいけないと、あらためて強い思いでいる。

記者)当選の一報を受けたときどんな思いが込み上げたか

宮口さん)開票の結果は近くのホテルで観させていただいていたが、「当選確実」と言われたときには自分のなかで何が起こったか分からないような状況にあった。(会場に)到着したら皆さんが笑顔で迎えてくださり、そのことで実感がわいてきたが、まだ自分のなかで飲み込めていない状況。

記者)選挙戦17日間を振り返って

宮口さん)今回の再選挙があること自体が、まだ分かられていないのかなというところから始まった。(街頭活動で)ビラを配布したり、手を振ったりしても、「何があるの?」という感じの印象だったが、連日の報道で取り上げられる状況のなかで、だんだんと皆さんの感覚が変わってきたなという実感はあった。日に日に声援も強くなり、「もしかして宮口さんですか?」と声をかけていただくような状況になり、すごく力強い声援に変わっていった。「何とかしてほしい」という思いが、こちらに伝わってくる実感はあった。

記者)手応えを感じながらの選挙戦になったということか

宮口さん)選挙自体が初めてだったこともあり、どれが手応えなのか(分からず)、ふだん候補者はどれくらい手を振ってもらえるのか、声援を送ってもらうのかと、運転手さんやウグイスさんに「こういうものですか」と聞きながら選挙活動を続けてきたような状況。コロナのなかでの選挙戦については、やはりマスクを外して表情を見たい、私も笑顔を皆さんにお伝えできたらなぁと。時々フェイスシールドあんな表情だったのねと言っていただけるときは、やっぱり見てもらわないと伝わらないんだなと思った。一方で、手袋をつけているときにはグッと手を握られることもあって、相手の力強さを感じた。目力と言うか、目には力があって、目で訴えてこられる方には、私も何とか目で分かってほしいと、お互い思いを伝えあう。目で物語れるくらい感じていた。

記者)子どもたちの存在はどのように支えになったか

宮口さん)途中でしんどくなったこともあり点滴を打ったりもしたが、娘からは「点滴より私の方がいい効果があるよ」と抱きしめてもらったり、今日も次男から「母さん、頑張りよるな」と電話がかかってきた。「母さん頑張っとるな。俺、応援しよるけえよ」と言ってくれたりしたこともあった。一番最初に金座街で演説したときに、実は次男が来ていたようで、応援してくださっている男性の方から、「自分は腰が悪くて、ずっと立っているのがつらくて座っていたら、たぶん息子さんが『大丈夫ですか』と声をかけてきてくれた。そのあとも『頑張れ、頑張れ』と応援してましたよ」と聞いたときは、ちょっと涙ぐんでしまった。

記者)投票率の低さ、有権者の関心の高まりがなかったようだが

宮口)買収事件については、(演説のなかで)「この選挙の結果で結論を出さなくてはいけない」と言わせていただいた。今回の結果は、結論が出たということではないか。投票率が今回非常に低かったということで、政治不信もあると思う。そうしたことも受け止めた上で新しい政治、その先のことも自分で頑張っていかなければいけないと思った。

記者)勝因をご自身で分析してどう考えるか

宮口)政治とカネだけでなく政治不信の問題もあるなかで、今回はこの結果を受けて、どうして買収事件が起きたのか、説明をしっかりしていただけたらいいと思う。

記者)小さな声を届けていくと言ったが。今後に向けての思い

宮口)たくさんのふだんの困りごと、新型コロナウイルス感染症の問題をはじめ、その地域ごとの悩み事、抱えている問題を聞いてきた。しっかりと向き合って話を聞いた上で、取り組んでいかなければいけないと思っている。