福山哲郎幹事長記者会見

2021年8月10日(火)16時01分~17時10分
発行/立憲民主党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://youtu.be/hg6Ap1E1VVQ


■冒頭発言

■質疑


■冒頭発言

○衆参選挙の公認候補予定者を選任

【幹事長】
 お待たせいたしました。常幹の報告をさせていただきたいと思います。
 まず、きょうは平常とはちょっと違いまして、常幹の選対の公認のところの報告から始めさせていただきたいと思います。きょうは、衆議院小選挙区の総支部長2人、それから来年の参議院選挙の候補者、現職・新人含めて6名の公認・総支部長就任が決まりましたので、まずはそこからご報告をさせていただきたいと思います。
 まず、衆議院小選挙区の総支部長の選任についてですが、富山2区・越川康晴さん、島根2区・山本誉さん、お二人、新人でございますが決まりました。これで総支部長の数は212名ということになりまして、衆議院選挙に向けて、さらに公認予定候補者の数を上げていきたいと思いますが、きょう2人決まりました。
 そして、きょうそちらにもお越しいただいておりますが、来年の参議院選挙の比例区の候補者である市井紗耶香さんを初めとして、現職は、まず千葉選挙区・小西洋之さん、現職2期でございます。愛知選挙区・斎藤嘉隆さん、現職2期でございます。そして比例区は、青木愛さん、これも現職2期でございます。現職はこの3名を決めさせていただきました。新人でございますが、富山選挙区・山登志浩さん。長崎選挙区・白川鮎美さん。そして、こちらにお越しをいただいております比例選挙区・市井紗耶香さん。旧立憲民主党で前回の参議院比例で戦っていただいて、惜しくも次点ということでございまして、その後は立憲民主党の党本部のつながる本部コーディネーターとしていろいろな方々のつながる役割を担っていただきました。
 きょうは予定候補者であります市井紗耶香さんがお越しいただいておりますので、まず市井紗耶香さんから、ご本人から決意を述べていただき、記者の皆さんの質問を受けた後、私、通例の常幹の報告をさせていただきたいと思いますので、まずは市井紗耶香さんに場所をかわりたいと思います。
 では、市井さん、よろしくお願いします。

【市井公認候補予定者】
 皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。ただ今より市井紗耶香「政治の決意」を述べさせていただきます。
 2019年の夏、参議院選挙に挑戦をしてから、2年が経過しました。私、市井紗耶香は、来年、2022年、第26回参議院選挙に挑戦をさせていただきます。
 政治と生活は切っても切り離せないつながりがあること。人は何度でもチャレンジができること、続けることの大切さ、人と人がつながる大切さ、そして大きな希望と未来を持つこと。私の人生が180度変わるような大きなものを立憲民主党から学ばせていただきました。これまでの2年間、ボトムアップの政治を目指す理念のもと、党本部に設置されたつながる本部のコーディネーターとして、市民の方々と政治をつなげる役割を担ってきました。私にとってとても大きなことを気づかせてくれました。
 子育ては、子育て支援は無事行き渡っていますか。安心して子どもを産み育てられていますか。コロナ禍で生活が激変し困っていませんか。いじめや不登校、貧困といった(問題を抱える)子どもたちの居場所はきちんとありますか。生きづらさや疑問は、数え上げれば切りがありません。
 皆さんには一見華々しく見えたかもしれないこれまでの私の人生は、恵まれた環境の反面、期待に応えなければならないプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、ふと一人になると孤独感に襲われました。真実ではない情報にも心を痛めました。信頼し相談できる友人は誰もいませんでした。裏切られるくらいなら近づかないほうが一番だと自分に言い聞かせてきました。一人で抱えられるものは一人でやっていこうと、そして、どんな言葉を浴びせられても私が一言「ごめんなさい」と謝ればおさまる、これでよいのだと思っていました。
 その後、私は子どもを授かり、子どもたちを守っていくことに必死で生きてきました。6年前、突然、母が大動脈解離で亡くなりました。離婚をし、昼も夜も働きに出て、生きていくのに必死だった母に、もっと親孝行をしておけばよかった。「ありがとう」と、なぜ素直に伝えられなかったのかと、走馬灯のように脳裏を駆け巡ってきました。母の亡骸は、「しっかりと私を見なさい。現実を直視しなさい」と言っているように感じました。それは私たち姉妹への最後の教えだったのです。そのとき、母が私に大きな一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。生きること、自分を変えていくことを。
 私は政治にやりがいと生きる居場所を見つけました。自分がこれまで抱えていた生きづらさは、自己責任ではないのだと気づきました。同じように悩み、生きづらさを感じる方はたくさんいたことに気づけた。そこで私はようやく、一人ではない、孤独ではないと実感することができました。今度は私が、声にならないような小さな声にも耳を傾け、全国を歩き、まだそこにたどり着けない人に寄り添っていきたい。人は、ひとりでは生きていけません。生きづらさは普通ではなく、諦めない。政治は生きづらさを変えられます。
 立憲民主党は、国会議員、自治体議員、そして候補者を初め、市民の方々が参画をして議論を重ねてみんなでつくる政策策定システムを構築しました。これは今までの政治システムを抜本的に変化させる画期的なものでした。私は大きな期待を感じています。どのようにしたら、みんなが幸せに、そして、より豊かに暮らしていけるのか。それは政治家だけが決めることでは決してありません。誰もが平等に政治を語り、話せる環境が、これから先の日本には必要です。
 選挙のときだけ聞こえのよい政策を並べ、さも政治はより方向へ進んでいるような錯覚をさせる古びた風習は、もう終わりにしましょう。私は皆さんと一緒に考え、行動し、希望を持って前に進んでいく。どんな環境に生まれても、どのような職業に勤めようとも、誰もが尊重される社会であるべきであって、学べる環境、そして生きやすい社会でなければならない。そして、誰もがよりよい環境で生きられる社会の構築を目指し、精一杯の思いで努力をする覚悟です。
 ありがとうございました。

【司会(事務局)】
 ありがとうございました。それでは質疑に入りたいと思います。短時間でありますが質問をお受けしたいと思いますので、質問のある方は手を挙げて社名と名前を名乗ってお願いします。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 2年前、4人のお子さんがいてよくぞ決意されたと、少子化対策について具体的にどういうことを希望していますかというのを私は質問した記憶があるが、改めてこの2年間を踏まえ、今、子どもが少ないが、少子化を克服するには政府は何をすべきか。できれば具体的にこういうことが必要だと、そこを少し伺いたい。

【市井公認候補予定者】
 宮嶋さん、ありがとうございます。
 私も2年前に子育て政策を打ち出し訴えてまいりましたが、その思いは今も変わっておりません。今、この日本の社会の中で、子育てというのはとてもやりづらい環境だと思っております。また、そういった皆さんの声を、これまでこの2年間、立憲民主党のつながる本部のコーディネーターとして全国でたくさんの皆さんの声を聞いてきました。
 日本のこの出生率の低さというところで言うと、子育てというところは一くくりではおさまらないと私は思っています。そこは、この日本の皆さんが一同に皆で支え合っていく世の中をつくっていかなければいけないと思っています。そのために具体的にどういうことをしていくか。そこに関しては、先輩議員の皆さんと一緒にともに学んでいき、吸収をしていきたいと思っています。
 ありがとうございます。

【「フランス10」・及川記者】
 市井さんには何回かインタビューをさせていただいたので、この場をかりて改めてお礼を申し上げます。
 3点伺いたい。一つ目が、衆議院選挙が3カ月以内に行われるわけだが、それは応援して回るのかということが一点。
 もう一点が、ちょうど来年になるとSPEEDの今井絵里子さんも再選を目指して出馬されるが、それについて何か意識されることはあるのかというのが2点目。
 三つ目が、選挙のやり方。私は2年前の参議院選挙、市井さんにとってはあまり立憲側がいい選挙戦術をしなかったなというのは、何かあたかも人寄せパンダのように参議院の各地域の候補者と一緒にセットで演説をなさった。今井絵理子さんは2016年、千葉に遠征するときにつき合ったが、千葉をお一人で、地元の桜田義孝さんやほかの議員が事前に「今井絵理子、来る」と告知をしてやっていた。選挙のやり方、全国例えば自分一人で回ろうとか、今度はどうしようとお考えか伺いたい。

【市井公認候補予定者】
 及川さん、ありがとうございます。
 まず、1点目の衆議院選挙の応援について。衆議院選挙を秋に控えておりますので、各候補者の方を初め、あと新人議員の方もいらっしゃいます。やはり全国各地をできるだけ多く回って応援をしていきたいという気持ちは変わりありません。
 2点目、今井絵理子さんの件について。今井さんも同じ時期に重なるということですが、私は自分のことをまずは一つ一つ実現していく、実行していくという、その気持ちだけです。
 3点目、これまでの選挙のやり方、2年前のその選挙のやり方につきましては、余りにも時間が短過ぎたというところが一つの要因ではなかったのかなと思っています。その部分も踏まえまして、この1年の中で、これまでの2年間つながる本部のコーディネーターとして全国の方々のお気持ちを聞いてきています。また、最近終えました都議選も各地を回らせていただいて、現場の中で感じとれるものは私の中でとても大きかったです。ですので、次回の来年の夏に関しての選挙の方法も、空中戦だけではなく、各地の候補者の方も含め、各地域の議員の方も一緒に回っていければと思っています。
 ありがとうございます。

【フリーランス・横田記者】
 横浜のカジノ反対集会で以前お話を聞かせていただいたことを受け、カジノ反対への思いと、横浜市長選への応援に行きたいかどうか、意気込みを伺いたい。

【市井公認候補予定者】
 横田さん、ありがとうございます。
 今こういう状況でありますし、「緊急事態宣言」下というところもありますので、横浜市長選はできれば応援に駆けつけたいという気持ちはありますが、まだまだ感染者数もふえていますので、そういった部分を踏まえて慎重に、党の方と一緒に考えながら進んでいきたいと思っております。カジノに関しても同様です。
 ありがとうございます。

【フリーランス・堀田記者】
 2017年に立憲民主党ができたときは「枝野立て」ということだった。おととしの参院選挙も「枝野立て」ということだが、今やはっきり言って枝野座れという時代になっている。尋ねたいのは、本多問題をあなたはどのように受け取ったか。

【市井公認候補予定者】
 堀田さん、ありがとうございます。
 本多前衆議院議員の一件につきましては、枝野代表が会見で、社会と同じような世代比率と男女比率を目指したいということをおっしゃっていました。また、議論をするに当たって、立憲民主党がジェンダー平等を実践していく必要性を感じております。
 離党や議員辞職というところで言いますと、本多前議員ご本人が決めたことです。なので、私としては立憲民主党がジェンダー平等を実行していくということを支えていくことだと思っております。
 私自身も、子を持つ母親、親として、未成年、とりわけ子どもたちですね、子どもたちを保護するという必要性を痛感しております。この点に関しましては党の議論や政府の議論を見ながら立場を固めていきたいと思っております。
 ありがとうございます。

【東京スポーツ・高橋記者】
 今回、来年の参院選に出馬するということだが、タレント候補と見られることに対して、それを好意的に受け取る人もいる反面、何ができるんだと反発する人たちも多いと思うが、そういった人たちに対してどう訴えていくのか、対応していくのか、伺いたい。

【市井公認候補予定者】
 なぜ私が再び挑戦をしていくのか。その理由は、諦める理由がまずないからです。とにかく変えていかなければいけないと思っています。なので、また今回出馬をさせていただくという表明もこの場でさせていただきました。また後日、いろいろなところの場面で、いろいろな声をいただくとは思いますが、私自身、2年前に参議院選挙に挑戦をさせていただいて、政治と生活は切っても切り離せない大切なものがあるということに気づきました。なので、その部分に関しては、それを乗り越えるだけの実行と実現をしていきたいと思っております。
 ありがとうございます。

【司会(事務局)】
 ありがとうございました。それでは市井さんに関する会見はこれで一旦閉めさせていただきます。ご協力ありがとうございました。

【市井公認候補予定者】
 皆さん、ありがとうございました。

【司会(事務局)】
 それでは、幹事長、引き続き定例の会見に戻りたいと思います。よろしくお願いします。

【幹事長】
 ありがとうございます。堀田さん、いつもと違って優しい雰囲気でした。
 市井紗耶香さんの決意を聞いていただきました。党の幹事長として、旧立憲民主党の参議院選挙で惜敗されて、次点ということでした。急な立候補表明にもかかわらず5万人の方が市井紗耶香さんに期待を寄せていただいたということを我々も重く受けとめていますし、本人もその後も一生懸命、党のコーディネーター、つながる本部のコーディネーターとして頑張っていただきました。子育ての現場も本人自身が見て歩かれまして、そして、結果として政治に対する思いは強くなるばかりで、私も何度もこの間お話をさせていただきましたが、自分としては諦めずに、5万人の方、そしてつながる本部でつながった方々の「頑張ってほしい」という期待の声に応えたいと。ですから、今度は急なものではなくてしっかりと活動したいのでということで、来年の参議院選挙、1年前のきょう公認(内定)ということになりました。
 私たちも大変期待をしておりますし、ご本人も言われていましたが、衆議院選挙の応援にも回りたいと言われていました。都議会議員選挙ではあちこちの都議会の候補者の応援に回っていただいている様子も私も拝見していますし、その選挙区選挙区で本当に一所懸命自分たちの仲間を応援する姿は本当にすばらしいなと思いました。ぜひ我々としても、市井紗耶香さん、一生懸命応援していきたいと思いますし、1年の長い選挙戦ですが、頑張って支えていきたいと思っております。

○第30回常任幹事会を開催

【幹事長】
 それでは、常幹の報告をさせていただきます。
 代表の挨拶は皆さんご案内のとおりです。
 私からは、台風9号の情報連絡室の設置について報告をさせていただきました。
 きょうは安住国対委員長がお休みでいらっしゃいましたので、私が安住国対委員長にかわりまして国会の報告をさせていただきました。おそらく、あすにでも与野党国対委員長会談を開くということで、閉中審査の要望を、強い要請をしていきたいと考えております。当然、これだけの感染が爆発しているわけですので、政府の今の考え方をしっかり問うていきたいですし、問題になっていた自宅療養を、重症者また重症化のリスクの高い人以外は全て自宅療養だという、中等症の方々を自宅療養にするという方針は、今、何か撤回をされたようには見受けますが、しかしながら現実問題として、これだけ感染が広がると自宅療養者はあふれています。そういったことのリスクについて、どういった形で政府が考えているのか。改めて我々としては閉中審査を求めていきたいと思っております。また、きょう報告書が出ました、スリランカ女性、入管の問題のビデオの開示も強く求めているところでございますが、ビデオの開示がご遺族にされた場合には、我々としては法務委員会等を初めとして国会でのビデオの開示、これは別に公開でなくても結構です、秘密会でも結構ですので、こういったことを強く求めていきたいと考えておりますので、あす以降、安住国対委員長を中心に国会での対応をしていきたいと考えています。このことのご報告をさせていただきました。
 参議院会長からは、特にありません。
 政調会長からも、きょうは特にありませんでした。
 選対委員長からは、自治体議員選挙についての公認・推薦について、公認が秋田の(由利本荘市)市議会議員選挙、佐賀の鳥栖市議会議員選挙、推薦が秋田の大仙市議会議員選挙で、承認(了承)を得ました。
 組織委員長からは、総支部長の異動ということで、後で決まります衆議院小選挙区の総支部で、島根第2区総支部ですが、亀井亜紀子議員から山本誉総支部長にかわる、これはきょう決まった候補者です。それから、小選挙区総支部の設立で、富山2区・越川さん、これも後で決まった公認候補者です。それから、小選挙区の暫定総支部として、秋田3区。行政区支部として、京都市北区と中京区。自治体議員の離党承認は1名でございますが、これは首長選挙への転身と聞いております。
 (協議・議決事項として)選対委員長からは、先ほど私が報告をさせていただきました衆議院の総支部長の選任2名、参議院の公認及び総支部長の選任について現職3名・新人3名を決めさせていただきました。また、参議院の静岡選挙区の補欠選挙でございますが、山﨑真之輔さん、これは国民民主党さんもうちも連合さんも推薦という形での候補者を決めさせていただきました。それから、首長選挙でございますが、三重県知事が辞任の意向を表明されたことを受けて、三重県知事選挙で一見さんの推薦を決めさせていただきました。兵庫県の神戸市長選挙は久本さん、現職でございますが、これは相乗りと聞いておりますが推薦を決めさせていただきました。

○「ジェンダー平等の推進などに関する改革案」を承認

【幹事長】
 また、お手元にお配りさせていただいております「ジェンダー平等の推進などに関する改革案」、本多議員の問題が出まして、その後、代表ともいろいろ協議をしながら、また、例の調査報告書にも党の今後の活動の提言等をいただいておりまして、それに際して、役員会できょう代表からこの改革案を提示させていただき了とし、きょう常任幹事会でもこの改革案を代表が発表されまして、常任幹事会では了とされましたので、報告をさせていただきたいと思います。
 簡単に申し上げますと、第一は「ジェンダー差別の本質に関する認識の共有」ということで、党として日本社会が抱えるジェンダー差別の本質についての十分な認識の共有を図る。特に、性交同意に関する自由意志などの規定や実務を含む現在の性犯罪に関する法体系、日本社会が抱えるジェンダー差別の本質について、女性差別撤廃条約や国連女性差別撤廃委員会による日本政府に対する累次の勧告などを踏まえた認識の共有を進めるということで、プログラムをつくって各県連までこれを広げていきたいと考えております。
 2番目は、「意思決定過程におけるジェンダー平等の積極的推進」ということで、ワーキングチームの議論も含め、党内においても女性が少ないという実態を直視して、ジェンダー平等を掲げながら、足元の党内でどのように実現していくのか積極的な姿勢が足りなかったことを反省して、積極的な姿勢に転換する。可能な限り普通の社会と同じ性別構成、年齢構成を目指し、ポジティブ・アクションの採用を含め、候補者選定やスタッフについてジェンダー平等の実践を図る。具体的に、候補者、議員、そして党職員も含めて、政府の「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」を見据えつつ、女性比率を2030年までのできるだけ早い時期に少なくとも3割を超えるよう、具体的に目標を定めて実践する。そして、ロードマップをつくる。
 第三は、「代表が先頭に立った推進体制の確立」ということで、ジェンダー平等推進本部の本部長に枝野代表になっていただく。今、大河原先生が本部長でいらっしゃいますが、若干体調を崩されておりますので、そのことを大河原先生にもご了解をいただき、代表が本部長をやる、先頭を切るということでございます。それから、政調においてもジェンダー平等推進の視点が重視される体制を担保する。
 第四は、「ガバナンスの改善」ということで、我々としては自由な議論を党内ではしていきますが、一方で議事録作成等も含めてやっていきたいと考えておりますし、第三者機関等々についても速やかに対応していきたいと思いますし、党の内部の公開については速やかにガイドラインをつくっていくということを確認いたしました。
 きょう常幹で確認をされましたので、具体的にいろいろな改革案について具体的な動きをしていきたいと考えております。

○気候変動対策 IPCC報告を受けて

【幹事長】
 私からは、(新型)コロナの感染拡大が世界中で広がっておりまして、大変私も懸念しております。一方で国連のIPCCの発表では、温暖化が人間の影響であるということは疑う余地はないと、そして2021年から2040年までに1.5度気温が上昇するという発表がありました。
 私は気候変動の問題、いつも申し上げますが、実はもう25年以上かかわっていまして、1997年の京都で行われた気候変動枠組条約COP3、その前から実はこの問題に対応しております。今、日本でもあちこちで災害が起こっています。豪雨、台風、そういったことは、もう25年前からCO2の削減をしなければ危ないということが言われていましたが、CO2懐疑説等々があって、なかなか日本国内でも対策が進みませんでした。立憲民主党の前、民主党が政権をとった2009年に、気候変動についてはCO2を25%削減するということを国連で日本が発表し、非常にオバマ政権ともコラボレーションしながら、この気候変動に積極的に対応するという政府の方針が出されたわけですが、残念ながら安倍政権において一気にこのことは後退したと言わざるを得ません。
 実際に、これだけ災害が世界中で広がり、気候変動のリスクは未来に本当に暗い影を落としています。私は、立憲民主党はカーボンニュートラル、原発に依存しない中でのカーボンニュートラルを目指す政党として頑張っていきたいと考えておりますので、この報道を受けて、ましてや、きのう、おとといも、また台風等があり災害も起こっておりますので、コロナも厳しい状況ですが、中長期的にはこの気候変動にも戦っていくような国家をつくっていかなければいけないと私自身は考えております。

○新型コロナ 宿泊療養施設の体制拡充の必要性について

【幹事長】
 もう一点、宿泊療養の問題について一言申し上げます。
 読売新聞の社説を読ませていただくと、非常によく調べておられて、東京は6000室の宿泊療養を確保していたのに使っているのは3割に過ぎないという報道がありました。これだけ感染が拡大して、そして自宅療養者がふえる中で、宿泊療養を3割しか使っていないということについては非常に疑問に思います。都道府県だけに任せずに、国が率先して宿泊療養施設を担保する、増設をしていくようなことを積極的にやっていただきたいと強く求めていきたいと思います。
 私は東日本大震災のときに仮設住宅をつくることをやりました。国有地の広い土地とかに仮設の何らかの形の宿泊療養施設をつくろうと思えば、そんなに時間はかからないはずです。そして、そこに全国から医療従事者や看護師さんに協力を求めるようなことも含めて、自宅療養者の方が急変して病院に入れずに亡くなるようなことが決してないように、速やかに菅政権としてはこういったことに対応していただきたいと心から願うところでございます。
 病院に入れず自宅療養者が亡くなることがふえるようなことがあれば、これはもう人災としか言いようがありません。ましてや大阪の第3波・第4波のときの反省を全く、菅内閣が反省を受けていないというか、それに対応してないと言わざるを得ないので、そこについては強く求めていきたいと思います。


■質疑

○「菅首相の読み飛ばし」「新型コロナ感染状況」「党内ガバナンス」について

【「フランス10」・及川記者】
 質問というか、まず横浜市長選挙について、山中さんをめぐる「フラッシュ」の報道、私はファクトチェックして記事にしたが、あれはでたらめであり、立憲としては反論していくべきではないかと思っている。
 3点伺いたい。1点目は、まず広島の原爆式典で、菅さんが3行だか4行読み飛ばしてしまって全く意味不明の式辞になってしまったことについてどう思うか。
 2点目は、コロナの新規感染。オリンピック前は都内は1000人台の新規感染者だったが、オリンピックが終わることには都内5000人を超えた。これについてどう思うか。
 3点目が、本多平直さんのことだが、本多平直さんと寺田学さんが個人的に話した録音がメディア、産経新聞やジャーナリストの小川たまかさんに流れていた。こういう個人的な会話を流した人に対する、寺田さんなのかはわからないが、処分はないのか伺いたい。

【幹事長】
 ありがとうございます。
 広島の原爆の式典は、総理が読み飛ばされて、お疲れもあったのかもしれませんが、とても残念に思いました。遺族の皆さん、そして、核の廃絶に向けて願っている皆さんにとっては、非常に失望と、傷つける結果になったのではないかと思います。少しでも注意をしていただければこんなことにはならなかったと思うので、非常に残念に思います。
 (都内の)コロナの新規感染は、オリンピックの開始のときに1000人台で、5000人までふえたというご指摘ですが、我々は6月20日に「緊急事態宣言」を解除するときに、今解除したら、もうリバウンドの兆候があるので、オリンピックのときには感染が拡大をしているような状況になるのではないかと。そのことを前提に、「緊急事態宣言」ならオリンピックを開くのか開かないのか、もしくはどういう条件ならオリンピックを開くのかということを聞いてきましたが、結果としては総理は何も答えていただけませんでした。我々が指摘したとおり、案の定オリンピックの開催中に感染が拡大が広がり、オリンピックの最終局面で感染が東京で最多、全国でも最多を更新するような状況になったことは、政府のマネージメントとして非常にまずかった。政府のマネージメントとしては失敗だったのではないかと思います。それは、オリンピックの選手が活躍され、各国の選手もコロナの感染下の東京に来ていただいて本当に日ごろの力を出していただいたことは全く別の話として、オリンピックを開催しお迎えをする東京・日本として、こういう状況で迎えられたのは政府としてはやはりまずかったのではないかと言わざるを得ません。
 本多さんの件については、本多さんが意見書を出されて公開をしたことを受けて寺田さんがこのことを公開されたという状況でございますので、私は寺田さんからもお話を伺いましたし、本多さんからも話を伺いました。どちらが言った言わないみたいな話は非常にこういう場合には何とも言いようがない状況になるわけですが、結果として寺田さんも本多さんとの個人的な会話について事実を明らかにしたいということで意見書を出されたと把握をしております。政調の中で、政調会長と、本多さんの対応については今やりとりをしていると聞いておりますので、今後政調会長と、寺田さんの対応、ごめんなさい、寺田さんですね、寺田さんとの中身については、政調会長が今、確認をしているところでございます。

○「東京パラ」「横浜市長選」について

【フリーランス・横田記者】
 感染爆発・医療崩壊を受けてパラリンピック中止を求めることはしないのか。東京都医師会の五輪に関する意見書の中でも通常医療が圧迫されないことが開催の必須条件になっていて、もうこれが崩れているのは明らかではないかという観点と、五輪選手村を自宅療養している人の受け入れ施設にしてパラリンピックの医療関係者をそちらに充てればかなり改善策になると思うが、パラリンピック中止に関する考えを伺いたい。
 もう一点は、横浜市長選で、9日の朝日新聞によると、共産党に推薦を出さなかったのは連合の共産党への拒否感に配慮したためという報道があるが、菅さんのお膝元の、総選挙の前哨戦とも言われる重要な選挙で、連合の拒否感がマイナス要因になっているのではないか。これは総選挙へのマイナス要因にもなると思うが、こういう対応を立民としてはいつまで続けられるのか。連合の支援団体をわきまえないような発言にどこまでつき合うのかについて伺いたい。

【幹事長】
 まず、パラリンピックについて申し上げます。パラリンピック、まず菅政権がどのように考えるかだと思います。
 私は実は京都府の障害者団体連合会の会長をさせていただいております。コロナでないときはほとんど毎月何らかのスポーツのイベントがあって、障がい者の皆さんがそのイベントに参加されます。そして、この数年間、パラリンピックが開催されることを念頭に、それぞれの競技が盛り上がり、選手がそれぞれご努力をしてきた結果を見ています。
 私は一般的な健常者の方のオリンピックが延期・中止になる場合には障がいを持った方々のパラリンピックも延期・中止はやむを得ないと思っておりましたが、本当にこのオリンピックが感染拡大の中で強行されている中で、じゃあ障がいを持った方、もちろん基礎疾患をお持ちですからリスクは高いと思いますが、競技自身を本当にやめてしまえるのか、やめてしまっていいのかということについては、非常に逡巡しています。私は、本来なら感染がおさまるまで延期していただきたいという気持ちはありますが、しかし、延期したからといってパラリンピックが日本で必ず開催される保証はどこにもありません。そういう状況の中で、本当に選手・関係者がご努力をされたことはパラリンピックとオリンピックは同じですので、ですから、そのことを考えたときに、今、私は中止と強く言う言葉を持ちません。菅内閣がどう考えるかということだと思います。
 私は、本音で言えば、オリンピックであれだけの選手が活躍している場面を世界中がごらんになったわけですから、障がいを持った方が活躍される場面をやはり世界中にお示ししたいというのは、本音では思います。だから、私は強く中止ということを、今、自分の言葉としては持ち合わせておりません。菅内閣がどう考えるか。また、こういう状況でパラリンピックを迎えなければいけないことの責任をどう考えるかだと私は思います。

【フリーランス・横田記者】
 立民としてのかお考えを伺いたいのと、五輪が強行された結果これだけの感染爆発・医療崩壊状態を招いた、この時点でどうお考えなのか。今の気持ちは非常にわかるが、この東京の医療崩壊状態を受けて立民としてどう考えるかをぜひ伺いたい。

【幹事長】
 立憲民主党としては、まだこのことについて党としての姿勢をはっきりと決めているわけではありませんが、私は個人としては今考えている、非常に難しい課題だなと。簡単にイエスかノーかで決められるような問題ではないなと思っていますが、少なくとも、何回も申し上げますが、オリンピックの閉会式の時点で最も感染が東京で拡大しているような状況をつくった菅内閣の責任は重たいし、パラリンピックを迎えるに当たって、このような状況で迎えるような環境をつくったことについての責任も大きいと思いますから、まずは菅内閣がどう考えるかだと思います。
 横浜市長選挙は、連合の推薦もいただいています。そして、多くの住民投票で参加していただいた市民の皆さんの応援もいただいています。山中さんの、先ほど出た、ある意味で言うと非常に悪意のある記事が出ていまして、それは事実無根だということを横浜市立大学の労働関係の弁護士をやられている方も出陣式で表明をいただきましたので、事実無根のことがいろいろ言われていると思いますが、私どもは山中さんが横浜市長にこの状況でふさわしいということで、懸命に支援をしていきたいし、勝ちたいと思っておりますし、今言われた連合さんとの話は、支援をいただける方は、とにかくどんな状況でもカジノをなくす、横浜の姿勢を立て直すということで応援をいただければと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 共産党への拒否感が、共産党に推薦要請をしなかったと。共産党の支援者からの全面支援が受けづらいようなマイナス要因になったと。そういう連合の共産党への拒否感に対する配慮が行き過ぎなのではないかということを問題にしているが、それについてはどうお考えか。

【幹事長】
 そこは地元の対応をされたということなので、私はつまびらかには承知していません。

【フリーランス・横田記者】
 党幹部トップとして、中央として問題だとお考えになっていないのか。連合が共産党への拒否感が強いので、それに配慮して共産党には推薦要請しなかったと、朝日にはっきり書かれている。

【幹事長】
 それは報道ですから。

【フリーランス・横田記者】
 それは共産党の支援者の支持を全面的に引き出すのにマイナス要因ではないか。

【幹事長】
 とにかく勝つために、今、懸命にやっているので。

【フリーランス・横田記者】
 連合への配慮が行き過ぎているのではないか。共産党嫌いの連合に配慮し過ぎていることは問題意識として持たれていないのか。

【幹事長】
 今、選挙をやっているときに、今そのことについてお答えするのは、私は、勝つために一生懸命になっているときに――

【フリーランス・横田記者】
 勝つために、マイナス要因になっているから、すぐにでも対応しなければいけないのではないか。

【幹事長】
 さまざまな考え方がありますので、横田さんの考え方はわかりましたので、これで切らせてください。他の方おられますか。

○スリランカ人女性死亡問題 調査報告書を受けて

【時事通信・眞田記者】
 冒頭発言があった出入国在留管理庁の名古屋入管での死亡事件の報告書の関係だが、きょう公開された報告書だと、医療体制の不備や、亡くなられたウィシュマさんが医療機関の受診を希望していたという話が局長以下幹部に伝わっていなかったといった問題が指摘されているが、幹事長として今回の調査報告書に対する受けとめと、これまでの政府の対応についての評価と、今後また政府に対して求めていきたいことが何かあればお考えを伺いたい。

【幹事長】
 報告書の内容を拝見して驚きました。体調が悪化した後、医療機関への診察や点滴を求めたが、現場は局長に報告しないで、そのことはされなかった。また、医師や看護師は非常勤で、死亡した当日は不在だった。職員だけで対応して、医療体制は整っていなかった。また、体調の悪化を何度も訴えたけれども、それに対しても適切な対応はなかった。人の命をどのように考えているのかと言わざるをえない対応だったと思います。
 佐々木長官が、「医療体制や体調不良者に対する組織的な対応体制が整備されなかったことなどが明らかになり、私の責任を痛感しており、おわびを申し上げる。人の命を預かる行政機関としての緊張感や心の込め方が不十分であったと認識している」と。人が一人死んでからですよ、これは。あまりにも遅いと言わざるを得ません。
 そして、この報告書がなぜこんなに時間がかかったのか。ご家族の方は帰国されずに、まだ日本にいらっしゃいます。これは国際的にも日本の信用にかかわる問題です。私は非常にこの報告書をもって遺憾に思いますし、ビデオの開示があった場合には、すぐさま国会にも、先ほど申し上げたように秘密会でもいいからビデオを開示するべきだと思いますし、この報告書、そして一連の対応について、国会での速やかな審議を求めたいと思います。
 そして、日本の入管行政は根本的に考え直さなければいけないと考えます。

○「入管法改正案」「菅首相の祈念式典遅刻」について

【朝日新聞・吉川記者】
 今のお話に関連するが、今後入管法改正案への対応をどうお考えかお聞きしたいのが一点と、もう一点が、きのう長崎の原爆式典で総理が一分遅刻したということがあったが、これについての受けとめ、総理のどういった姿勢があらわれているのか伺いたい。

【幹事長】
 入管法の改正は我々そもそも対案を提出しておりますので、そのことをもって対応していきたいと思いますし、政権を担わせていただくことがあれば入管行政については抜本的に見直すことも含めて法律を検討して、法律を閣法として出すことも検討していきたいと考えます。
 長崎の1分の遅刻については、よくわかりません。総理の周辺が緊張感がない結果なのか、何らかのトラブルが起こって1分遅刻をされたのか。1分ぐらいと言われればそうかもしれませんが、総理は普通そういう対応はされないので、普通会場にはぎりぎりとは言いながら早くに入られる。ちょっと私もびっくりしたので、広島の読み飛ばしと1分の遅刻と、なぜこういう形が続いたのかなというのは、いささか総理周り、官邸の対応に少し違和感を持っています。このことであまり菅総理を責めても仕方がないと思います。

○次期衆院総選挙について

【中国新聞・境記者】
 選挙対策の話で伺いたい。衆院選小選挙区総支部長に、本日、島根2区は山本誉氏が選ばれた。これによって党公認候補としての擁立、党公認候補に内定されたということだが、改めて山本氏を選んだ理由を伺いたい。

【幹事長】
 市議会で地元で5期ご経験もされていますし、非常に厳しい島根のこの選挙区で、県会議員選挙、1人区で一度勝っておられます。市議会議員のときや県会議員のときに、それぞれの時期に地域に根差した活動をされてきた結果だと思います。今回、社民党さんとの合流があった上で、山本さんも我が党に加わっていただきました。もともとご案内のように2区は国民さんが擁立の予定でしたが、お二人の方がだめになったのか、お一人かな、だめになったということですので、我々が擁立をする経過になったときに、山本さんが安定感も含めて地域のことをよく理解していることも含めて選挙を戦っていただくのが適切だと判断したので、我々としては非常に期待をしているところです。

○世論調査の結果について

【NHK・並木記者】
 内閣支持率についてお尋ねしたい。各社調査結果が随時出てきており、弊社はきょうの夜だが、各社落ちている傾向にあると思う。社によっては3割を切っている状況だ。この要因をどう考えているのかというところと、立憲民主党として今後どう政権を追及していくのかというところを伺いたい。

【幹事長】
 各社の世論調査で軒並み菅内閣の支持率が落ちています。率直に言うと、底が割れたという感じを持っています。一にも二にもコロナの感染拡大をとめられなかったことに対する国民の厳しい目が注がれていると思いますし、国会にも出てこない、記者会見でもまともに説明をしない菅総理の現状に、人心がもはや離れたと私は感じています。オリンピックが開催されて盛り上がれば支持率は上がるのではないかという報道が多々事前にありましたが、有権者の眼差しはもっと冷静で、オリンピックの選手の活躍には心から拍手をするけれども、一方で感染拡大を招いた菅内閣に対しては非常に厳しい目で国民は見ているというふうに私は感じました。
 立憲民主党は、もうコロナの対策は、感染拡大防止も、国民の生活や事業者を守るにも、いずれも菅政権では無理だと判断し、我々としては国民の皆さんに、それにかわり得る、菅内閣に変わり得る政権でこのコロナの対策や日本の未来についてつくっていこうということをしっかりと訴えていく準備を、近い衆議院選挙に向けて加速していくしかないと考えています。我々も、この菅内閣の感染、コロナの対策については非常に大きな危機感を持って見ています。

【日本経済新聞・中村記者】
 内閣支持率の件で関連して伺いたい。菅内閣の支持率が報道各社で過去最低を相次ぎ更新する一方で、立憲民主党の支持率自体は一見伸び悩んでいる傾向に見える。これに関しての受けとめと、支持率自体の受けとめに対するその理由、上がっていないのであればなぜ上がっていないのかというところ、そして、どう支持を掘り起こしていくのか、これは先ほどの質問と関連するところがあると思うが、その点について伺いたい。

【幹事長】
 今、国民は菅内閣のコロナ対策を初めとした政治の動かし方について、不信感と不満を持っています。だから支持率は底が抜けたと私は思っています。そのことと、一気に立憲民主党に支持が来ることは、同時ではありません。だから、逆に今「支持政党なし」の方がたくさんふえています。「支持政党なし」の国民がたくさんふえている中で、いざ衆議院選挙のときに野党第1党としてどのような政策そして姿勢を提示できるかということが我々にとっては求められていると思っています。比例の票はどこに入れるのかということでは一定の我々の中では上昇があると思っていますので、我々に支持をしていただく兆しはありますが、もう一段、我々としては、いざ選挙のときに、どういう姿勢、どういう政権構想、そして政策を掲げるかがポイントになってくると考えています。

○終戦記念日 菅首相の歴史認識について

【共同通信・山下記者】
 先ほど平和祈念式典の話題もあったが、今週間もなく終戦記念日を迎える。菅総理としては就任後初めての祈念式典に臨むことになる。戦後76年が経過する中で、菅総理は日本のリーダーとしてどのような歴史認識を内外に示すべきとお考えか伺いたい。

【幹事長】
 どのような歴史認識。私、菅内閣総理大臣の歴史認識はあまり詳しく存じ上げませんし、何か語っておられることがあるともあまり思いませんので、何ともそのことを私が言うのが適切かどうかよくわかりませんが、終戦、あの時代の、七十有余年前のあの状況をどのように、今、菅総理が思っておられるのか。そのことを率直に語っていただければと思いますし、国際社会に恥じないような追悼のお言葉を述べていただければと思いますが、広島・長崎の例がありますので、どうせ読み上げられるだけだと思いますので、これ以上私は何ともよう言わんです。

○新型コロナ ロックダウン法制導入案について

【京都新聞・国貞記者】
 新型コロナの感染が東京で過去最多を更新していて、幹事長もよくご存じのように京都も過去最多を更新していて全国的に広がってきているわけだが、その中でいわゆるロックダウン法制に関して、全国知事会でも一部の知事が政府に要望したり、専門家や自民党内にも一部そういう声が上がってきているが、立憲民主党としては「zeroコロナ」を訴える中でロックダウン法制に関してはどのような現状認識でいらっしゃるか。

【幹事長】
 まず、やる気になれば、枝野代表もよく言われているように災害対策基本法の中で一定の強制力を発揮することはできると思います。しかしながら、より具体的にロックダウンする場合の法的な対応の検討はするべきだと思います。
 一方で、補償がしっかりあって、そして医療体制がしっかり準備できれば、一定の国民は理解があると思います。今、補償が中途半端で、そして補償による分断や、補償により格差が出てきていますので、先ほどから出ているようにロックダウンのような形の強制力でやらないと営業し続ける飲食店とかいろいろ出てくると思います。町を全部ロックダウンするというような話になると、学校の問題も出てまいります。そういったことも含めて、検討は必要かもしれませんが、私は、政府のメッセージ、補償や、今の法律の枠内でも一定のところではできると思います。
 今の言われているロックダウンも、どこまでのロックダウンなのかという程度がよくわからないので答えようがないのですが、強制力という点で言えば、私は法律の中では検討するべきだと思いますが、現行法の中でやれる枠組みをどう考えるかということも重要だと思っています。

○横浜市長選について(2)

【フリーランス・堀田記者】
 横浜市長選に関して、おととい、告示日に御党の青柳さんが加賀町警察署に対して提出した、要するに山中さんの記事というのは名誉毀損だということを出したということは聞いているか。

【幹事長】
 直接は聞いておりません。

【フリーランス・堀田記者】
 それは各社の記者に言ったのだが、告示日、8人が出たので、その足跡をやるので全然載せるスペースがなかったが。それを出したとしたら、なぜ「フラッシュ」が出たときに山中さんはそれは事実でないという会見をしなかったかということを伺いたい。今さら出しても、それはずっとつながってしまっている。及川さんがはっきり言って江田憲司さんに踊らされて何だかんだやっているみたいだが、もう悪いイメージはつながってしまっている。「フラッシュ」も自信を持ってよく調べていると言っている。それをきちんと確認してください。

【幹事長】
 事実無根だと私は聞いています。

【フリーランス・堀田記者】
 別に事実無根ではない。私もきちんと「フラッシュ」の編集部といろいろとやって、それで取材している。事実無根だと言うのであれば、ちゃんと本が出た翌日とか翌々日に会見してしかるべきだ。つまり、この前の都知事選で鳥越俊太郎さんがセクハラ・パワハラのことを。

【幹事長】
 「この前」ではないじゃないですか。何年前の話をされているのですか。

【フリーランス・堀田記者】
 何年前。それも全然訴えると言って訴えていない。そのことに対して、何できちんとした考えを持って反論の会見等をしないのか。そういったことは立憲民主党は非常に下手だと思います。

【幹事長】
 承って伝えておきます。

【毎日新聞・宮原記者】
 横浜市長選について、ちょっと普通の質問をさせていただきます。衆院選の前哨戦とも言えるような選挙になるが、向こうのほうは小此木さんと林市長で保守が割れている部分もあり、一方で、小此木さんはカジノに対しては反対というような形になったので、ちょっとカジノが争点になるのかどうかというのも何か微妙な感じになっているが、立憲としてはどのように応援して戦っていきたいか。菅さんのお膝元というところも考慮して伺いたい。

【幹事長】
 小此木さんが閣僚をやめてまでカジノ反対で市長選挙に出たけれども、実際菅総理も応援をするというと、反対なのか賛成なのかよくわからなくなっているというのが現状だと思います。ましてや賛成の林前市長も出られているということで、逆に言えば、争点をはっきり言わないというか、はっきりしていない。林さんははっきりしていますが小此木さんははっきりしてないというのが横浜市民の目だと思いますので、山中さんは明確に反対でございますし、カジノは争点として十分に生きていると思います。
 また、今、神奈川は感染拡大が急スピードで広がっているので、コロナの感染の対応というのはおそらく横浜市民にとっても関心は高いと思います。そこについては、山中さんはコロナの、医学者ではありませんが専門家ですので、そのことについても横浜市民に訴えていける余地はあると思っておりますので、カジノ反対とコロナ対応をしっかりやっていくということで、我々としては山中さんの勝利に向けて最大限の力を発揮していきたいと思っています。
 しかし、ちょっとコロナが拡大しておりますので、集会等についてもなかなかやりにくい状況になっていますので、街頭中心に頑張っていければと思っております。

【フリーランス・堀田記者】
 小此木さんはカジノに反対していますよ。

【幹事長】
 そんなこと言っても、菅総理が応援しているのでしょう。おかしいではないですか。