枝野幸男代表は17日、福岡県太宰府市内で福岡5区の堤かなめ(つつみ・かなめ)総支部長らと街頭演説をおこないました。

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■堤かなめ(つつみ・かなめ)福岡5区総支部長

 地元・大宰府市出身の堤かなめ総支部長は、ドメスティック・バイオレンス(配偶者暴力、DV)被害者の支援団体を立ち上げて活動してきた経験から、法律一本で社会が大きく変わっていくと実感したエピソードを紹介。神本美恵子元参院議員らの尽力でDV防止法ができた後から、行政や警察のDVへの対応が良くなった実感を持ったと述べました。性暴力法律を作っていく国会議員にもっと女性議員が増えれば、生活に密着した問題、女性の人権が蹂躙(じゅうりん)されている状況は変わると力を込めました。

 堤総支部長が県議として12年働いた福岡県議会の女性比率は1割程度。既に絶滅したと思われていたような古い政治、古い考えが今でもまだ残っていたと言います。しかし堤総支部長は、福岡県は性暴力の発生率が9年連続ワースト2位であることや、表面化しただけでも毎年約500人もの女性たちが被害にあっていることを訴えたところ、党派を超えて理解を得ることができ、性暴力被害者支援センターの24時間化などにつなげることができたと振り返りました。こうした取り組みを積み重ね、全国初となる性暴力根絶条例を制定することができたと、県議会での実績を強調しました。

 堤総支部長は「コロナ禍で多くの女性、ひとり親家庭で大変な思いをしている。今の政権は少し冷たいのではないか。もっと助け合う政治、安心できる政治、世襲の3世、4世ではなく、国民のために働く人が国会に必要ではないでしょうか。政治を大きく転換していく。そのかなめになれるように頑張る。」と決意を述べました。

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■枝野幸男代表

 枝野代表は国会の議席の圧倒的多数を与党が占めている現状について、「今の国会の力関係では言い逃れを許してしまう。おかしいことをおかしいと言えるバランスを取り戻させてほしい。」と呼びかけました。自公政権下で相次ぐ数々の疑惑や不祥事について触れ、「森友(学園問題)や加計(学園問題)は自分とは直接関係がないと思っていた方もいるかもしれません。でも、隠す・ごまかす・説明しない、そういう政治をほったらかしにしておいたら、あなたの命や暮らしに関わるところでも同じことが起こるんです」と述べ、実際に2021年7月に起きた、ワクチンの供給をめぐる大混乱を振り返りました。

 枝野代表は、河野太郎ワクチン担当大臣が、ゴールデンウイーク前からワクチン供給が減ることを把握していながら、国会、国民、ワクチンを打つ業務をお願いしている市町村、厚生労働大臣にすらその事実を伝えず、2カ月抱えていたと指摘。こうした隠す・ごまかす・説明しない政治は、私たちの命や生活にも関わってくると述べ、こうした政治を変えようと呼びかけました。

 枝野代表は堤かなめ総支部長について、「女性が世の中の不平等について改善していく。最初は学者という立場で、そして学問の世界だけではだめだと県議会議員という立場でこれまで多くの実績を積んできた。いよいよ国の法律そのものを変えないといけないという思いで立ち上がってくれた。」と語りました。福岡5区についても、「多くの他の野党の協力をいただいて、事実上の一騎打ちの構図になりました。こちらは堤かなめを勝たせるんだということで、他の野党みんなで力を合わせていただいています」と地元での調整に敬意を表明。

 「国会に行ったときに仕事ができるのは誰なのか。特に今求められている、医療や介護の現場は圧倒的に女性が多い。さまざまな社会の中で厳しい立場に立っている人たちの視点に立って、きちんとした仕事ができるのは誰か。それは県議会でも、その前の学問の世界でもしっかり実績を積んできた堤かなめしかいない」「でも選挙の主役は政党や候補者ではなく有権者のみなさん。ぜひ安心して暮らせる明日のためにバブルがはじけてから低迷し続けてきた経済を、景気を本当の意味で立ちかえらせる。分配なくして成長なし、大きな一歩を踏み出すために。リバウンドを許さず、傷んでしまった暮らしと経済を立て直すために、ひとりひとりの人権が大切にされるまっとうな社会を取り戻すために、堤かなめに力を貸して欲しい」と堤総支部長への支援を呼びかけ、演説を終えました。

 街頭演説には地元福岡県選出の野田国義、古賀之士両参院議員のほか、渡辺美穂太宰府市議、原竹岩海福岡県会議員、中嶋玲子福岡県議、成瀬 穫美福岡市議、上村和夫筑紫野市議、西村和子筑紫野市議、松田美由紀大野城市議、羽良和弘那賀川市議、佐々木明子朝倉市議、寺原裕明筑前町議、段下季一郎筑紫野市議、白石卓也筑紫野市議(紹介順)など、多くの地方自治体議員が駆け付け、堤かなめ候補予定者を応援しました。