立憲民主党は19日午後、新代表を選出する代表選挙(告示:11月19日、投開票:11月30日)の候補者共同記者会見を党本部で開催しました。司会進行は代表選挙管理委員の宮沢由佳参院議員が務めました。

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 代表選挙管理委員長の難波奬二参院議員は同日午前に逢坂誠二、小川淳也、泉健太、西村ちなみの4名の衆院議員から立候補の届出があったと報告。今回の代表選挙は党所属国会議員のみならず、地方自治体議員、党員、協力党員(サポーター)が有権者となると説明した上で、「4名の候補者には立憲民主党の政策を活発に訴えていただき、国民の皆さまに立憲民主党の信頼と期待を得る代表選挙を展開したい」とあいさつしました。  

 続いて、届け出順に候補者が政見を述べました。

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■逢坂誠二候補(北海道8区選出の当選5回。元総理大臣補佐官)

 「代表になったら何をしたいか。もっとも力を入れなければならないのは教育、人への投資だ」と主張し、教育予算を拡充し、家庭環境による子どもたちの「希望格差」の是正を図り、人の心を豊かにする文化芸術予算を大幅に拡充する考えを示しました。

 「与党一強体制の中では、私たちの党の力を高める必要がある。立憲民主党が国民のみなさまの役に立ち、さらに信頼される政党になる必要がある」と述べ、理念や政策の提示だけではなく、地元北海道の赤潮などの具体的な地域課題を解決していきたいと訴えました。

 「党の綱領を基本としながら、政策の幅を広げ、多様な方々が集って、ともに活動ができる政党を目指していきたい」と意気込みを語りました。

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■小川淳也候補(香川1区選出の当選6回。国会対策副委員長)

 この10年間の自公政権について、「国家主義的で権威主義的な政策が押し通されてきた。国民の自由や人権、そして公平公正な社会、リベラルな立ち位置を日本の政治の中で打ち立て直したい。同時に、嘘や偽りやごまかしが平気で語られる国会。これは国会や政治だけの話にとどまらず、日本社会のモラルを崩壊させ、倫理観や正義感を失わしめた」と断じ、政府のコロナ対策の失敗を批判しました。

 「特権階級に支配された」自民党政治に対して、目指す立憲民主党の姿は、「国民主権の気風を根本」とし、「政権の受け皿となりうる」党を目指していく考えを示しました。

 また、人口減、高齢化、社会保障、気候変動などのさまざまな構造問題に取り組み、明確なビジョンを持つ政治を訴えました。

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■泉健太候補(京都3区選出の当選8回。政務調査会長)

 「もう一つの選択肢をつくりたい」という思いで政治を志したと自己紹介。

 先の衆院選挙の結果を受けて、「国民のみなさんから『批判ばかりしている政党ではないか』というイメージを背負ってしまっていた。立憲民主党は自己反省をした上で、再生をしていく必要がある」と主張しました。

 「普通の安心が得られる社会」をテーマに掲げ、「ベーシックサービス」と言われる分野で安心感を得られる体制や教育の無償化などを進めていく考えを示し、「政策立案型政党として転換していきたい」と訴えました。

 ジェンダー平等について、「執行役員の男女比率を同率にし、発想を転換していきたい。多くの皆さまを活かすことができる、新しい時代のリーダーとして、立憲民主党を引っ張っていく」と意気込みを語りました。

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■西村ちなみ候補(新潟1区選出の当選6回。元厚生労働副大臣)

 「今回の代表選挙を通して、国民のみなさんが求めている政治、社会を形作るために先頭に立っていきたい」と決意を表明。

 米農家で生まれ育ち、県会議員、学生時代から国際協力のNGOの活動を通して、「地方の声、女性の声、草の根を声を汲み上げ、活かしていくことができる」と強調しました。

 先の衆院選挙の結果について、敗北と受け止めつつ、「立憲民主党が訴えてきた社会像や政治のあり方が否定されたとは思わない。ボトムアップの政治を再起動するために、党の立て直しをやっていきたい」と訴えました。

 「政治の力で理不尽を解決していきたい。今必要なのは多様性を力に変えることだ」と指摘し、「一つひとつの課題を地道に解決に導いていくリーダーになる」と意気込みを語りました。

 質疑応答では、記者団からの党の改革、野党連携、候補者の強み、自民党との対立軸、ジェンダー平等、人権問題、外交安全保障などの質問に答えました。

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