立憲民主党は18日、フリーランス支援プロジェクトチーム(PT 座長・小宮山泰子衆院議員)の第1回会合を国会内で開催し、一般社団法人日本芸能従事者協会代表理事の森崎めぐみさんから「フリーランス芸能従事者をめぐる現状と課題」についてヒアリングしました。

 冒頭、小宮山PT座長より「政府から、フリーランス対応について検討を進めると話があったが、動きが見えない。党としてフリーランス支援の検討をしっかりと進めていきたい」を述べました。

 森崎さんからは、(1)時間・場所の拘束性が高く、子弟制度等一般的なフリーランスのイメージとは異なる芸能従事者の特殊性(2)6次下請けにあたるフリーランス芸能従事者の地位(3)業務委託契約書をかわすのは12.7%で浸透していない(4)口頭契約が多いため、業務委託契約書の不存在が持続化給付金の申請の障壁になる(5)安全衛生管理者が不在、仕事の現場にトイレがないことが約6割等の安全衛生の劣化(6)希死願望が2021年には53.3%まで上昇――等、フリーランス芸能従事者の過酷な実態についての説明がありました。

フリーランス.jpg
実態について語った森崎めぐみさん

 検討を望める事項としては(1)メンタルケア相談窓口の設置(2)フリーランスの国民健康保険加入者の新型コロナ感染時の傷病手当金の支給(3)労働安全衛生法の芸能従事者適用の推奨(4)芸能従事者の働き方と保護策の検討(5)議員立法を視野に入れた「芸能従事者の健康と安全の確保推進基本法」の検討――等を提案いただきました。

 参加議員からは、希死願望の上昇と新型コロナウイルス感染症のまん延との関係、芸能事務所との雇用契約の在り方等についての質問や「社会における芸術文化をきちんと位置づけていきたい」との意見が出ました。

井坂信彦PT事務局長から「根の深い問題なので、精力的に検討を進めていきたい」と意気込みを語りました。